テレビやインターネット動画、SNSなどの多様なメディアやあふれる大量のコンテンツ。こうした中で人々はどのように見るコンテンツを決めているのか、各種サービスの
レコメン
ド機能をどのくらいの人が利用しているのか、また、そうした
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ドにより情報選択の範囲が狭まっているのではないか、サービスを利用する際に自分のデータが収集されることに抵抗を感じていないのか。こうした問題意識を持ち、私たちはWEBモニターアンケートとグループインタビューを行った。その結果、朝の生活場面を除いて具体的に見る番組やコンテンツが決まっていない人が多いこと、そうした中で内容よりも利用する機器やサービスという外的な条件が選択肢を絞り込む要素となっていること、さらにジャンルによってコンテンツを選択する要素が異なり、ドラマやバラエティーでは女性で出演者の影響が、アニメでは若年層でSNSや動画サービスでの評判・トレンドの影響が大きいことがわかった。また、
レコメン
ドによって視聴する動画を選ぶ人は若年層で多く、そうした人の中には自分の知りたいことだけを知っておきたいという意識もみられた。一方、
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ドの利用は受動的なメディア行動というより、知りたい情報や好きなコンテンツに効率的に接するために意識的に利用している人が多いことがうかがえるなど、今回の調査から
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ドを利用する人の特徴が明らかになった。さらに、視聴履歴などのデータが収集されることへの抵抗感は低い一方、個人が特定される情報の収集には抵抗感を持つ人が多いこともわかった。
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