IMiDs(Immunomodulatory drugs)は,サリドマイドを基に開発された新しいタイプの抗がん剤である。IMiDsはE3ユビキチンリガーゼ複合体(CRL4)の基質受容体であるセ
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(CRBN)を共通の標的因子としている。最近の研究によりIMiDs共通の標的因子であるセ
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にIMiDsが結合すると,その化合物の形状に応じて認識する基質が変わり,結果として多様な治療効果を引き起こすことが判明している。最新のセ
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結合化合物(CC-122, CC-220, CC-885)はセ
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モジュレーターと呼ばれ,その作用は多岐にわたる。また壊したい病原タンパク質に結合する薬剤とセ
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結合化合物をリンカーで融合させることにより,その分解を果たす新たな技術(ターゲットタンパク質分解法)の開発も進んでいる。本稿では,セ
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の関わる薬剤開発についての最新の情報を解説したい。
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