1. 末梢性眩暈症30例に対しイソプロテレノール徐放剤 (KIP) を2週間, 6
ヵ
プセル1日の投与をし, 自覚症状, 並に他覚所見に関する open trial を行った.
2. 自覚症状では, 回転性眩暈 (84.2%), ふらつき (82.6%), 嘔気 (69.2%) と比較的良好な成績を得たが, 蝸牛症状に見るべきものはなかった.
3. 他覚所見としては, 温度試験において1%の有意水準で, 左右迷路興奮性のアンバランスが改善されることが示された.
4. 聴力, 自発眼振, 足踏試験等, 他の他覚所見には見るべき改善はなかった.
5. 脱落は3例, 副作用は3例だが重篤なものはなかった.
6. 本剤は抗めまい剤として優ると考えられる.
抄録全体を表示