金平 永二, 川浦 幸光, 太田 安彦, 中野 一郎
日本臨床外科医学会雑誌
1991年
52 巻
6 号
1225-1230
発行日: 1991/06/25
公開日: 2009/03/31
ジャーナル
フリー
済生会石川総合病院で経験した80歳以上高齢者の胃癌切除例29例を対象として早期および遠隔期成績と予後左右因子との相関を検討した.術前合併症を有したものは96.6%と高率であった.術後早期合併症は51.7%と高率に認められた.早期死亡は6.8%に認められた.判別分析の結果,術後早期合併症の危険因子として,心疾患(x
1),
低タンパク血症
(X
2),術中出血量(X
3)が選択された.合併症発生判別式Z(x)=-4.5x
1-2.9x
2-2.3x
3+12.4を得た.早期死亡例の経験からは穿孔例に対する集中治療の必要性,郭清のための他臓器合併切除に対する疑問が浮き彫りにされた.遠隔期累積生存率は3年75.5%, 5年0%であった. Cox比例ハザードモデルの結果,予後左右因子として根治性, Stage,腹膜転移度,合併切除,深達度の5項目が選択された.これらの因子は独立した危険因子であり,高齢者胃癌切除例の予後不良の指標として臨床上重要である.
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大野 聡子, 中原 生哉, 笠原 薫, 村上 理絵子, 光内 正樹, 牧口 祐介, 高橋 裕樹, 安達 正晃, 遠藤 高夫, 今井 浩三, 池田 健
日本消化器病学会雑誌
1997年
94 巻
11 号
767-771
発行日: 1997/11/05
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
フリー
中村 一規, 新居崎 武俊, 横田 泰司, 水口 宣信, 南部 征喜, 上田 正人, 太田 勝利, 万江 治夫, 仮屋 純人, 戸嶋 裕徳, 木村 登
心臓
1975年
7 巻
3 号
398-404
発行日: 1975/03/01
公開日: 2013/05/24
ジャーナル
フリー
藤本 大裕, 片山 寛次, 五井 孝憲, 石田 誠, 飯田 敦, 山口 明夫
日本臨床外科学会雑誌
2007年
68 巻
4 号
882-885
発行日: 2007/04/25
公開日: 2008/08/08
ジャーナル
フリー
蛋白漏出性胃腸症はアルブミンが消化管壁から管腔へ過剰に漏出することで低蛋白血症をきたす疾患で, 栄養管理に難渋することが多い. 今回われわれは蛋白漏出胃腸症を合併した虚血性小腸炎を経験したので報告する. 症例は72歳, 男性. 脳硬塞, 心房細動で入院. 入院中に嘔吐・腹痛を認め腸閉塞と診断, イレウス管挿入にて減圧をはかり, イレウス症状は軽快したが食事開始と共に激しい下痢・下血および低アルブミン血症が持続した. 消化管からの蛋白漏出が疑われ, 蛋白漏出シンチグラフィー施行. 左下腹部に異常集積を認め, 虚血性小腸炎による蛋白漏出胃腸症を疑い, 回盲部を含む小腸部分切除術を施行した. 術後から経腸栄養を開始. 術前管理に難渋した下痢の回数・量ともに術後は軽快し, 低アルブミン血症も軽快した. 蛋白漏出性胃腸症を合併した虚血性小腸炎の報告例はなく, 原因・治療法を考える上で大変興味深い症例であった.
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土海 敏幸, 永島 英樹, 楠城 誉朗, 谷田 敦, 豊島 良太
ジャーナル
認証あり
伊藤 剛
気管支学
1996年
18 巻
4 号
338-349
発行日: 1996/05/25
公開日: 2016/10/01
ジャーナル
フリー
慢性的に喀痰を喀出する116名の肺疾患患者を対象に, 喀痰中のシアル酸(N-アセチルノイラミン酸;NANA)とフコース, アルブミンを測定して臨床血液検査所見との関連を解析し, 下気道の病態の喀痰への影響を検討した。喀痰は粘性痰30名, 粘膿性痰28名, 膿性痰58名であった。喀痰中アルブミン濃度は膿性痰群の一部, 粘膿性痰群および全例群で炎症反応の強さと相関した。喀痰中NANA濃度は全例群および膿性痰群の一部で血清総タンパクと逆相関をした。喀痰中フコース濃度は, 膿性痰群の一部と全例群で炎症反応の強さと逆相関したが, 粘性痰群では相関した。喀痰中NANA/フコース比は, 膿性痰群と全例群の一部で炎症反応の強さと相関した。以上より, 粘性痰では喀痰中フコース濃度は炎症の強さの指標となり得た。また膿性痰では喀痰中アルブミン濃度および喀痰中NANA/フコース比の上昇と喀痰中フコース濃度の低下が炎症の強さの指標となり, 喀痰中NANA濃度は重症度や炎症の慢性的持続反復状態の程度を表していると考えられた。
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道清 勉, 荻野 信夫, 長谷川 順一, 山邉 和生, 奈良 啓悟, 相馬 大人
日本臨床外科学会雑誌
2001年
62 巻
4 号
947-952
発行日: 2001/04/25
公開日: 2009/01/22
ジャーナル
フリー
胃体部の進行癌に前庭部の絨毛腺腫内癌が合併した1例を経験したので報告する.症例は82歳男性,主訴は食欲不振.精査にて胃体部の全周性の進行胃癌と前庭部の絨毛腺腫と診断した.また,術前検査にて左腎腫瘍を認めた.両病変に対して,一期的に胃全摘術,摘脾,左腎摘出術を施行した.摘出標本で胃の病変は体上部から下部にかけて存在する5型胃癌とそれに接して前庭部から幽門輪にかけて全周性に存在する絨毛腫瘍の合併であった.病理組織学的には,体部の腫瘍は深達度seの低分化腺癌,前庭部の絨毛腫瘍は深達度mの高分化腺癌を一部に認める絨毛腺腫であったほ両腫瘍間には明かな境界が存在した.一方,腎病変は腎細胞癌,混合型であった.
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白川 正, 下村 圭市, 松井 高峯, 谷山 弘行, 沖田 正憲, 安味 宣光, 納 敏, 白幡 敏一, 大石 秀夫, 一条 茂, 小野 威
日本獣医師会雑誌
1988年
41 巻
4 号
259-262
発行日: 1988/04/20
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
臨床的に著しい削痩と
低タンパク血症
を示した3才と12才の馬2例を肉眼的, 組織学的ならびに細菌学的に検索した.
両例ともに肉眼的に小腸壁の著しい肥厚が認められた. また, 組織学的に小腸粘膜固有層を中心とした好酸性の豊富な細胞質を有するマクロファージの著しい浸潤・増殖と, それに伴う絨毛の短縮・扁平化が認められた. しかし, 細菌学的検索において特定の病原体を明らかにするにはいたらなかった.
以上の肉眼的・組織学的所見により, 本例は諸外国で報告されているEquine Granulomatous Enteritisと同一疾患と思われた.
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大橋 照代, 中條 恵子, 鈴江 信行, 水口 隆, 水口 潤, 勢井 雅子, 川島 周, 島 健二
日本透析医学会雑誌
2003年
36 巻
8 号
1333-1335
発行日: 2003/08/28
公開日: 2010/03/16
ジャーナル
フリー
最近, グリコアルブミン (GA) 測定法として酵素法に基づく試薬が開発され, 非透析糖尿病患者においては従来のHPLC法による測定値と高い相関があり, HPLC法に代わって使用しうることが示された.
透析糖尿病患者においても, 酵素法試薬が従来法のHPLC法に変わって使用し得るかを検討した. 透析糖尿病患者165例においても, 酵素法による測定値はHPLC法のそれと良好な相関 (r=0.987) を示し, 血漿タンパク低値群 (TP; 6.0g/dL未満), アルブミン低値群 (3.5g/dL未満), 高度高尿素窒素血症群においても有用であることが示された.
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佐藤 優, 矢島 和人, 小林 和明, 臼井 賢司, 坂本 薫, 若井 俊文
日本臨床外科学会雑誌
2014年
75 巻
4 号
941-945
発行日: 2014年
公開日: 2014/11/01
ジャーナル
フリー
胃限局性若年性ポリポーシスに対し,腹腔鏡補助下胃全摘術を施行した.症例は28歳,女性.母方の祖父・母・兄に消化管ポリポーシスの家族歴を認めた.上部消化管内視鏡では胃体部から幽門部に浮腫状のポリポーシスを認めた.漏出性の貧血と
低タンパク血症
は内科的治療に抵抗性で手術の方針となった.5ポートに5cmの小開腹,気腹法で,腹腔鏡補助下胃全摘術,Roux-en Y法再建を施行した.総手術時間は257分,出血は少量であった.術後経過は順調で10病日に退院した.病理結果では若年性と過形成性ポリープの混在型で,遺伝子検索ではexon 11のSMAD4遺伝子に病的変異を認めた.本疾患は若年者に多く,美容性に優れた腹腔鏡手術のよい適応と考えられた.
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池田 正仁, 石井 祥裕, 祥裕 睿, 恵良 昭一
医療
1992年
46 巻
2 号
135-138
発行日: 1992/02/20
公開日: 2011/10/19
ジャーナル
フリー
早期胃癌を合併したメネトリエ病の1例を経験したので報告する.
患者は65歳, 男性で脳梗塞の治療経過中, 検診として行った胃内視鏡検査にて粘膜皺襞の異常を指摘された. 約1年半後のフォローナップ内視鏡と生検にて巨大皺襞症の胃の一部に早期胃癌が発見され, 胃全摘術が施行された. 組織学的にはIIc+IIb型の早期胃癌を合併したメネトリエ病と診断された.
メネトリエ病に胃癌が合併する頻度は内外の報告とも10%以下と必ずしも高率とは言えないが, 常に癌化の可能性や広範に分布する巨大皺襞に潜む癌病変の発見の困難性を念頭においた治療方針決定が重要と思われた.
メネトリエ病は巨大皺襞の胃内分布の関係から外科的治療としては侵襲の大きい胃全摘術が施行されることとなる. このような実態に鑑み, 今後病因とともにオンコロジーの面からも研究が進めちれ本症が内科的に治療可能となることが期待される.
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増山 喜一, 清水 哲朗, 野本 一博, 新保 雅宏, 日野 浩司, 沢田 石勝, 山下 芳朗, 唐木 芳昭, 田沢 賢次, 藤巻 雅夫, 松井 一裕, 坂巻 暁
日本臨床外科医学会雑誌
1993年
54 巻
8 号
2112-2115
発行日: 1993/08/25
公開日: 2009/01/22
ジャーナル
フリー
基礎疾患に慢性関節リウマチ (RA) を有する77歳の女性に発症した続発性アミロイドーシスによる小腸潰瘍穿孔の1例を経験した.患者は腹痛を主訴に来院した.臨床および検査所見より消化管穿孔による汎発性腹膜炎と診断し開腹術施行した.広範囲にわたる小腸潰瘍および穿孔を認め小腸切除術,腸瘻造設術を行った.摘出標本の病理組織検査にて粘膜から粘膜下の血管壁にアミロイドの沈着を認めた.また,このアミロイドは免疫組織染色にてAA蛋白と同定され,RAによる続発性アミロイドーシスと考えられた.続発性アミロイドーシスの基礎疾患としてはRAが圧例的に多いと報告されており, RAの患者に悪心,嘔吐,腹部膨満,腹痛,下痢などの消化器症状を認めた場合は消化管のアミロイドーシスを念頭におくことが重要と考えられた.
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木村 彰宏
アレルギー
2002年
51 巻
9-10 号
984-
発行日: 2002/10/30
公開日: 2017/02/10
ジャーナル
フリー
徳田 玲子, 河村 牧子, 松山 温子, 川口 博史, 各務 美智子, 近藤 康人, 柘植 郁哉, 山田 一恵, 木村 守, 宇理須 厚雄
アレルギー
2002年
51 巻
9-10 号
984-
発行日: 2002/10/30
公開日: 2017/02/10
ジャーナル
フリー
伊藤 浩明, 森下 雅史, 坂本 龍雄, 鳥居 新平
アレルギー
2002年
51 巻
9-10 号
984-
発行日: 2002/10/30
公開日: 2017/02/10
ジャーナル
フリー
服部 和裕, 山本 明美, 笹井 みさ, 谷内 昇一郎, 小島 崇嗣, 小林 陽之助, 岩本 洋, 難波 恭子, 八重島 智子
アレルギー
2002年
51 巻
9-10 号
984-
発行日: 2002/10/30
公開日: 2017/02/10
ジャーナル
フリー
渕本 康史, 本名 敏郎, 黒田 達夫, 田中 潔, 森川 信行, 北野 良博, 田中 圭一郎, 川島 憲子, 町頭 成郎
日本小児外科学会雑誌
2004年
40 巻
3 号
346-
発行日: 2004/05/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー
河原崎 秀雄, 水田 耕一, 菱川 修司, 宇野 武治, 江上 聡, 安田 是和
日本小児外科学会雑誌
2004年
40 巻
3 号
346-
発行日: 2004/05/20
公開日: 2017/01/01
ジャーナル
フリー