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クエリ検索: "修行"
16,150件中 1-20の結果を表示しています
  • 矢野 秀武
    宗教研究
    2008年 81 巻 4 号 828-848
    発行日: 2008/03/30
    公開日: 2017/07/14
    ジャーナル フリー
    日本の宗教学の中で注目されてきた
    修行
    (狭義の
    修行
    )の特性へ特にその身体性は、現代タイ上座仏教の主流派の
    修行
    に当てはめづらい。むしろ主流派とは異なった独自の活動を展開するタンマガーイ寺の実践に、この特性が当てはまりやすい。本稿では、これら二つの事象の異同を
    修行
    論に依拠して論じる。そのためにまず宗教学の
    修行
    論において、身体性へ主体的な精神変容、達人的実践が、
    修行
    (狭義の
    修行
    )の特性として注目されてきたことを指摘する。ついで、これらの特性が現代タイ上座仏教の主流派の
    修行
    に当てはまりづらい理由を示す。また逆に非主流のタンマガーイ寺の実践においては、
    修行
    の身体性の論点が、当てはまりやすいことを示す。さらにこの事例をもとに、
    修行
    の身体性と空間形成というテーマを論じている。そして最後に、上座仏教の主流派の実践をも組み込んだ
    修行
    を論じるために、広義の
    修行
    に着目する。そして広義の
    修行
    の特質を明らかにするために、儀礼と
    修行
    の対比を踏まえて、
    修行
    の時間論を展開している。
  • 遠藤 守
    バイオフィードバック研究
    2015年 42 巻 2 号 93-97
    発行日: 2015/10/25
    公開日: 2017/05/23
    ジャーナル フリー
    「修業」とは,一定の業を習い修めることで,自分の利益のために業を習い修める事であるのに対して,「
    修行
    」とは何物も求めず利害得失を離れて,悟りを開いた人々の道を行ずる事です.武道
    修行
    の究極は人間形成です.著者は,武道の
    修行
    において,健康で徳を身につけ,品位と品格を備えることを常に最終目標としております.
  • *稲川 郁子, 畑山 元政
    日本体育学会大会予稿集
    2018年 69 巻
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/18
    会議録・要旨集 フリー

     柔道とは、一般に嘉納治五郎が創始した講道館柔道のことを指す。柔道には主に、いわゆる試合形式の「乱取(亂捕、乱捕)」と、柔道の理合いを示した「形」の二つの

    修行
    形態がある。嘉納は、乱取と形の関係を文章に例え、「形は文法に比すべきもので、亂捕は作文に比すべきもの」と説いた。この形と乱取を文法と作文になぞらえた言説は、現在もなお柔道
    修行
    者の間で繰り返し説かれているものであるが、形は乱取と異なり自由度が低いため
    修行
    者から敬遠されることが多い。柔道を専門とする者でも、昇段における形審査時には必要に迫られて稽古するものの、昇段後に継続して学ぶ者は少なく、乱取のみでの
    修行
    に勤しむ者が多数を占める。これは現代に限った現象ではなく、当時の現状を憂えた嘉納は、「(形と乱取の)何れを廢しても善くない、双方を併せ
    修行
    するが最良の
    修行
    法である。(中略)亂捕を
    修行
    することの出來ぬ者は、形のみで
    修行
    するより外、道がない。けれども亂捕を爲し得る人は、形も併せて
    修行
    するが善い」と説いている。本研究は、乱取に比べ蔑ろにされがちな形の
    修行
    について、嘉納やその側近の遺した言説をもとに現代的意義を考察したものである。

  • *内田 樹
    日本体育・スポーツ・健康学会予稿集
    2023年 73 巻 3a1404-04-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/12/01
    会議録・要旨集 フリー

    学校体育と武道はあまり相性が良くない。学校体育はその性質上同学齢集団内部で、勝敗や技術の巧拙についての相対評価を行わなければならないが、武道は本来

    修行
    であり、
    修行
    というのは他人と相対的な優劣を競うものではないからである。

    むろん

    修行
    にも目標はあるが、それは決して達することのできない無限消失点である(「大悟解脱」とか「天下無敵」に達することのできる人間は現実にはほとんど存在しない)。

    到達不能の目標を掲げながらも

    修行
    が成り立つのは「先達」がいるからである。
    修行
    者は「先達」の背中を見ながら、ひたすらその後を進むが、自分が全行程のどこにいるのか、この
    修行
    がいつ終わるのかを知らない。ふつうは
    修行
    の途中で、何一つ達成しないままにその生涯を終えるが、それは別に悔やむべきことではない。

    この開放性と無窮性が

    修行
    としての武道の骨法である。
    修行
    は教育法としてきわめてすぐれていることは確かだが、学校教育に適応することが可能であるかどうかは即答し難い。

  • 和田 哲也
    日本体育学会大会号
    1988年 39A 巻 011B05
    発行日: 1988/08/20
    公開日: 2017/08/25
    会議録・要旨集 フリー
  • ライフコースと家族の視点から
    高橋 美和
    日本文化人類学会研究大会発表要旨集
    2008年 2008 巻 F-10
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/27
    会議録・要旨集 フリー
    カンボジアの(上座)仏教寺院には、僧侶の他に俗人
    修行
    者が止住していることが多く、そのほとんどが中高年女性である。今日の
    修行
    者の多くが、1970年以降20余年続いた内戦中の肉親喪失体験を持ち、老後を扶養してくれる家族・近親者を欠く。他方、頼ることが可能な子が存在していてもなお寺院
    修行
    が選択されることも少なくない。その背後にあるカンボジアの家族関係、特に母娘関係と、扶養・介護義務に着目して検討する。
  • 鈴木 宗忠
    日本佛敎學會年報
    1935年 7 巻 73-92
    発行日: 1935年
    公開日: 2025/01/01
    ジャーナル フリー
  • 霊的危機も修行のうちなのか
    巻口 勇一郎
    トランスパーソナル心理学/精神医学
    2023年 22 巻 1 号 62-76
    発行日: 2023/03/31
    公開日: 2025/02/27
    ジャーナル オープンアクセス
    宗教には様々なものがあり、同じ仏教でも宗派は様々だが、クンダリニー覚醒の様子、その過程も十人十色であり、その人の現在の状態に必要な
    修行
    法もそれぞれで異なってくる。そして瞑想をはじめると、QOLが改善するという実証研究も積み重ねられてきている。しかし、
    修行
    の過程でクンダリニーが目覚めれば、覚醒したクンダリニーが敵味方様々なものを引き寄せ、良いこと悪いこと含めて人生のスピードが加速する可能性がある。密教や日蓮宗では法に帰依する
    修行
    者に対する邪魔を砕き退ける祈祷がある。クンダリニーが覚醒すれば、その光と熱は他から感知され、
    修行
    者は困難を含む様々な出来事を呼び寄せて、速いスピードで経験するようになる。邪魔が入り霊的な障害を患うのは、その人のその
    修行
    の先に達成可能な変化が見えてきているからそれを阻止しようとするのである。歴史を振り返り多くの宗教家の生涯を思い起こしてみても、彼らの人生に
    修行
    を邪魔する人物や艱難があった。白隠禅師のように
    修行
    において禅病になり、その霊的な障害が雑念として無視できないレベルであれば、それに向かい合う必要があり、そこに禅以外の浄化や厄払いのような攻撃的とも思われる
    修行
    法が生まれた理由があるだろう。このようにクンダリニー覚醒の状況が多彩であることにかんがみれば、異なった
    修行
    法、宗教宗派が生まれてきた理由が理解できる。そして、クンダリニー症候群は、日常生活を困難にするが、それを克服する過程では勤勉に内面的な過程に取り組まねばならないわけで、それ自体を
    修行
    と評価することは可能であろう。
  • 塚崎 直樹
    トランスパーソナル心理学/精神医学
    2023年 22 巻 1 号 51-61
    発行日: 2023/03/31
    公開日: 2025/02/27
    ジャーナル オープンアクセス
    この小論では、精神病の症状と宗教的
    修行
    に伴って生ずる幻覚体験などを比較している。その比較を筆者の体験から、主体的立場で行っている。宗教的
    修行
    に伴って生ずる幻覚体験は「魔境」と呼ばれている。その現象は宗教的
    修行
    のある段階で生ずるもので、そこが到達点ではなく、通過していくものである。精神疾患の症状は、「魔境」が固定しているというとらえ方も可能である。精神疾患をそのまま宗教的
    修行
    ととらえることはできないが、共通する性質を持っていることを理解しておくことには意味がある。宗教的
    修行
    の場合は、「魔境」を越えて行くための方法が準備されている。その方法を理解することは、精神疾患の治療を考える場合、参考になる点があるであろう。
  • 第2報:補助再生器と補助吸収器を付加した三重効用サイクル
    井上
    修行
    , 齋藤 潔, 河合 素直
    日本冷凍空調学会論文集
    2003年 20 巻 4 号 473-484
    発行日: 2003年
    公開日: 2012/03/14
    ジャーナル フリー
    Triple effect absorption refrigerating cycles are expected for the next step beyond double effect cycles , but have some problems of high temperature and high pressure in the high stage generator. High temperature of absorbent causes corrosion problem and high vapor pressure over atmospheric pressure causes restriction of legal regulation. This paper deals multi-effect absorption cycles which have better COP than double effect cycles and which have lower temperature and lower pressure than usual triple effect cycles.
  • 黒川
    修行
    日本体育学会大会予稿集
    2015年 66 巻 07-27--26
    発行日: 2015/08/25
    公開日: 2017/04/06
    会議録・要旨集 フリー
  • 東口 みづか, 篠原 能子, 松本 仲子, 菅原 龍幸
    日本食生活学会誌
    2006年 16 巻 4 号 327-333
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/08/04
    ジャーナル フリー
    植物性食品を中心とした食事を摂取しているとされている曹洞宗の禅宗
    修行
    僧を対象に, 栄養摂取状況や健康状態に関する調査を行い, その食生活が生活習慣病の予防, 改善に応用できるか否かについて検討を行った結果, 以下のことを明らかにした.
    1) 禅宗
    修行
    僧の栄養摂取状況は高炭水化物, 高食物繊維, 低脂肪, 低コレステロールであったが, 特に動物性食品非摂取群で顕著であった.
    2) このような禅宗
    修行
    僧の食生活は, エネルギー消費量が比較的高い生活習慣とあいまって, 生活習慣病の予防, 改善に有効に作用する可能性が示唆された.
    3) 禅宗
    修行
    僧の一般血液検査値および生化学検査値は良好であることから, 脂質やコレステロールが低い食生活を継続したとしても, 健康状態に問題が生じる可能性は低いものと考えられた. したがって, 禅宗
    修行
    僧の食生活は, 中性脂肪, 総コレステロール値を基準値内に下げなければならない者にとって, 参考になるものと考えられた.
  • ──和道流の成人空手修行者を対象とした探索的検討──
    菅谷 麻衣, 清水 安夫
    Journal of Kanagawa Sport and Health Science
    2023年 57 巻 1 号 1-15
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/23
    ジャーナル フリー

    【問題と目的】

     近年,日本固有の武道である空手は,世界中で広く普及するに至った。しかし,多くの人々が空手の

    修行
    を続ける,具体的な心理的な要因や動機づけに関する研究は限定的である。そこで本研究では,自由記述式の質問紙法により,空手の稽古を継続させる心理的動機づけの要因を抽出及び類型化し,将来的に空手
    修行
    者に特化した動機づけを測定する心理尺度を作成するための探索的研究を目的として実施した。

    【方法】

     2022年7―8月に,「成人の空手

    修行
    者の動機づけに関する質問(空手を
    修行
    する理由や意欲)」について,Google Formを用いた自由記述式によるオンライン調査を実施した。調査対象者は,都内の全日本空手道連盟和道会支部の成人空手
    修行
    者11名(男性7名,女性4名,年齢20―40歳)であった。サンプリングしたデータは,テキストマイニング法により分析され,文章を単語の単位に区切り,品詞を判別することで頻出単語を抽出する「分かち書き作業(形態素解析)」及び頻出語の関連性とクラスター構造を図式として可視化する「共起ネットワーク分析」を行った。さらに,共起ネットワーク分析の結果と空手や柔道における先行研究の結果を統合して,武道
    修行
    者の動機づけに関する統合モデルを構築した。

    【結果】

     分析の結果から,総単語数572語から頻出語である20語を抽出した。さらに,共起ネットワーク分析より,成人の日本人空手

    修行者の修行
    動機に関する記述は,1)Coaching and Instruction, 2)Awareness for Body and Mind, 3)Collective Effort, 4)Anti-Aging, 5)Learning and Trainingの5つに分類されることが示された。

    【考察】

     本研究の結果,空手

    修行
    者の動機づけの要因として,1)指導者との関係や社会的な繋がり,2)心身の健康や成長の感覚や学び,3)仲間との協同や競争心,4)若さの保持,5)鍛錬から得られる学びなどが,
    修行
    の動機として類型化された。本研究結果は,従来の武道研究では見られなかった分析方法により,空手道特有の
    修行
    継続に関する動機づけの要因を見出すことに成功した。今後は,さらに幅広い年齢層や
    修行
    経験を持つ対象者を含む調査を行い,空手
    修行
    者に特化した心理的測定指標を開発することにより,定量的に実証する必要がある。

  • ー特に止観を中心としてー
    中村 本然
    智山学報
    2017年 66 巻 _183-_214
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/10/20
    ジャーナル オープンアクセス
        『大乗起信論』(以下、起信論と略す)は
    修行
    に関して、「分別発趣道相門」と「
    修行
    信心分」に重複して語られる構造となっている。即ち「分別発趣道相門」中に大乗仏教を代表する六波羅蜜行を説示し、「
    修行
    信心分」にも五門(施門・戒門・忍門・定門・止観門)からなる
    修行
    論を展開する。
     『釈摩訶衍論』(以下、釈論と略す)の
    修行
    論解釈には、本論である『起信論』の事情に配慮する対応がみられる。『釈論』の論主は、分別発趣道相門(1)に開かれる三種発心中の信成就発心については詳細なる注釈を施しながら、六波羅蜜行を明かす解行発心、真如の内実を紹介する證発心に関しては「文相、明らかなるが故に重釈を須いず(2)」と意識的に触れることをせず、言及を回避する姿勢をみせる。
     此のたびの報告では、『釈論』の
    修行
    論の特徴について、特に『釈論』が独自の理解を披露している
    修行
    信心分中の止観門に注目する。『釈論』は止観門の注釈に際して『起信論』の註疏の中でも、元暁(617ー686)の『起信論疏』を重視する様子が見受けられる(3)。
     併せて『釈論』の提唱する
    修行
    論と弘法大師空海(774ー835)が構築する真言密教との類似性についても検討することにしたい。
  • 渡辺 学
    宗教研究
    2008年 81 巻 4 号 785-804
    発行日: 2008/03/30
    公開日: 2017/07/14
    ジャーナル フリー
    宗教における
    修行
    と身体の問題は、さまざまな形で論じられてきた。本論では、これらの問題を信と知、信と行、精神と身体などの枠組みにおいて概観してから、湯浅泰雄の
    修行
    論としての身体論を取り上げる。湯浅の
    修行
    論の特徴は、東洋的
    修行
    の本質を身心一如に見出していることである。このような観点を一つの準拠枠としながら、
    修行
    の視点から西行の釈教歌の分析を試みる。そして、心と月と西の概念を手がかりとして、西行の宗教的な自然観を浮き彫りにする。西行は、桜の花と月に魅了された生涯を送ったが、月には仏教的な意味づけの世界があり、とりわけ月輪観という密教的な瞑想法と密接な関係がある。本論では、このような月のイメージがさまざまな釈教歌においてさまざまな展開を見せていることを明らかにする。
  • 修行
    稔, 岡 延夫, 李 剣平
    鋼構造論文集
    1997年 4 巻 15 号 53-61
    発行日: 1997/09/30
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    The elastic-plastic large deformation behavior and the collapse load of a tubular trussed tower which has legs of unequal length and mechanically severe shape is studied by a numerical analysis. An original method for three dimensional steel structures and members with closed thin walled section is used to investigate the behavior. It is shown that the tower designed by a conventional method has a sufficient strength for the design loads.
  • 岡本 洋明, 飛原 英治, 坂東 茂, 岡 雅博, 市川 徹, 小島 弘
    日本冷凍空調学会論文集
    2006年 23 巻 3 号 237-248
    発行日: 2006年
    公開日: 2011/12/31
    ジャーナル フリー
    The spread of absorption heat pump is considered an effective strategy to reduce the emission of greenhouse gases andthe heat island impact. However, its large volume and low efficiency as compare to vapor-compression system haverestricted its application area. In order to develop a compact and high-efficiency absorption heat pump, we propose a newtype of system which adopting triple effect cycle at cooling, while double effect at heating. In addition, unused energy,such as sewage water, is used in this system to improve the COP furthermore.
    System performances were evaluated by discussing the COP, highest pressure, highest temperature, strongest solutionconcentration, and energy consumption at part-load operation. By using sewage water as heat source, COP increaseswhile the highest pressure, highest temperature and strongest solution concentration decrease. From a standpointofperformance at heating and energy consumption, it is found that the proposed system works well and more effective thanthe existing system.
  • 川村 英男
    日本体育学会大会号
    1987年 38A 巻
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2017/08/25
    会議録・要旨集 フリー
    わが国の伝統的な芸能として、一般的には、武道・華道・茶道・能・演劇などがあげられる。これらの諸芸能は、中世から近世初期にかけて、技術的にも思想的にも体系づけられて、芸道とよばれるようになった。このことは、諸芸能の伝書類が殆んどこの時代に書かれたということから推察できるであろう。
  • 現代中国における道教と武当山武術の接点
    *張 卿, 張 逸軒
    日本体育・スポーツ・健康学会予稿集
    2025年 75 巻
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/12/01
    会議録・要旨集 フリー

    道教における

    修行
    体系は、古来より坐禅、吐納、導引術といった内的
    修行
    法が重視されてきたが、武術もまた精神的修養の一環として位置づけられ、長年にわたり実践されてきた。なかでも武当山においては、道教思想と武術が密接に結びつき、独自の
    修行
    体系が構築されてきた。しかし、武術が宗教的
    修行
    の中でどのように位置づけられ、いかなる形で実践されているのか、その思想的背景および身体的実践に関する包括的な考察は、これまで十分には行われてこなかった。

    現代中国において、武当山は国家的文化遺産や観光資源として広く認知されているだけでなく、武術が現代的なスポーツ文化の一部として制度化・普及される動きの中でも注目を集めている。その一方で、武当山は依然として道教

    修行
    の聖地としての機能を保持しており、宗教的実践と観光・スポーツ的利用とが交錯する場となっている。このような現代的文脈において、武術が
    修行
    の媒介としてどのように継承・展開されているのかを検討することは、伝統文化の再解釈および宗教実践の現代的変容を理解するうえで重要な意義を持つといえる。

    本研究では、スポーツ人類学的な視座に立ち、フィールドワークを主要な調査・分析手法として位置づける。調査拠点としては、武当山道教協会、武術協会、武当山国際武術学院、太和宮、紫霄宮などを設定し、武術を

    修行の一環として実践している道士や修行
    者に対するインタビューを通じて、彼らの思想的認識および実践的知見の収集を試みる。また、道観や武館における日常的な稽古の観察を通じて、身体実践の具体的な様態を記録・分析する。さらに、研究者自身が武術
    修行
    に実際に参加し、身体的・精神的変容を内在的に体験することで、参与者の視点を取り入れた多角的な理解を目指す。

  • 大高 康正
    山岳修験
    2009年 43 巻 23-53
    発行日: 2009/03/31
    公開日: 2023/11/25
    ジャーナル フリー
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