DAS-ELISA法を用いてTSWVをキク発病葉から簡易迅速に検出するため,サンプルとコンジュゲートを別々に処理する通常法と,同時に反応させる同時
分注
法を比較した。キク健全葉の非特異反応は磨砕緩衝液のPBSTに2.0%PVP,0.1%Na
2SO
3を添加することで,通常法では十分抑えられ,同時
分注
法では添加の効果は認められなかったが,同時に処理するだけで非特異反応を低く抑えることが可能であった。また,検出感度は同時
分注
法にPVP,Na
2SO
3を添加した区が最も高かった。この同時
分注法のコーティング処理条件とコンジュゲートとサンプルの同時分注
処理条件の検討を行ったところコーティング処理条件は検出感度に影響をあまり及ぼさず,コンジュゲートとサンプルの同時
分注
処理条件が検出感度に影響を及ぼすことが明らかとなった。また,この結果を元に迅速に検出する条件を検討した結果,コーティング処理条件を37℃,0.5h,コンジュゲート液とサンプル液の同時
分注
処理条件を37℃,0.5hにする組み合わせは検出感度が低くなるものの,実用上十分な検出感度を得ることが可能で,従来2日間必要だった検定を4時間程度で終わらせることが可能であった。
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