野付湾は,アマモ(Zostera marina)が生育しておりホッカイエビ(Pandalus latirostris) の漁場になっている。野付湾に流入する河川水質がアマモやホッカイエビに与える影響および,河川水質に影響する要因について検討した。T-N 濃度が0.6-0.9mg/L であった飛雁川,九虫川の河口付近では,アマモ生育質量およびホッカイエビ資源量の減少率は小さかった。一方,T-N 濃度が1.7-4.7mg/L であった当幌川,茶志骨川の河口付近では,アマモ生育質量およびホッカイエビ資源量の減少率は大きかった。河川水のT-N 濃度は,流域窒素投入量が増加すると増加する傾向があった。流域窒素投入量は,酪農家の購入飼料,化学肥料の購入量が増加すると増加した。
本論文では,まず冬期間の外気温・風速と,寒冷地の温室の気温,ボイラー吹き出し温度を実測して温室の熱消費の実態を把握し,日最大暖房負荷・日暖房負荷には,外気温と同様に風速が影響することを明らかにした。次に,重回帰解析により求めた回帰式を用いて,日平均気温・風速・日照時間から日暖房負荷,年間暖房負荷を求めた。寒冷地の温室のCO2排出量原単位は,北海道の戸建て・集合住宅の約2倍に近く,温室の全国平均より30%高かった。これは,寒冷地の温室で消費される化石燃料を,環境インパクトが小さい木質バイオマスなどの再生可能エネルギーに置き換えることの有用性を示唆している。
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