初めて遭遇する業務を遂行する場合, 実際に何を参考とするか. かなりの確率で, まずは以前の書類(書式・様式)に目を通し, 次に必要な事務的処理を行っているといった結果がでている. 本来, 正しいやり方は, 根拠(法令等)→事務手続き→定められた書式(様式)での記録・提出(報告)である. しかし, 何も知識がない場合に本来の手順によることは不可能に近い. 逆の手順を踏んでいることの善し悪しについては省略するが, このように未経験の業務遂行に於いては逆引き運用が主であると結論づけられる. この方式の弱点は根拠まで遡らずに完結してしまうことおよびルーチン業務に組み込まれていない場合はそれすらが困難だということである. しかし, これらを解決できれば国立病院機構版ナレッジベース構築の手法として提案可能であると考える.
よって, 現在における業務上の問題点を洗い出し, そこから具体的な利用例としての電子化を前提とした様式集(逆引き辞典)を策定する.
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