微生物検査において原因微生物を検出
同定
することは感染症の確定診断となる重要な検査である.
微生物の
同定
検査は, さまざまな分離培地を用いて検体から微生物を分離培養し
同定
する方法と検体中の微生物の抗原や遺伝子などを直接検出する方法に大別される. このうち, 微生物の分離培養による
同定
検査は確定診断となるものの, 迅速性が欠けるなどの問題点がある上これに対し, 微生物の抗原や遺伝子を検出する方法は迅速性に優れているものの, 交差反応や汚染などの点でやはり問題がある.
今後, より精度が高く迅速性に優れた微生物
同定
検査が行われていくためには, 検査法そのものの進歩発展が望まれると共に, 臨床側と検査室側がより密接に患者情報や検査情報を確認し合い,
同定
検査法の利点や欠点を理解した上で検査結果をより正確に解釈することに努めていく必要がある.
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