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クエリ検索: "宇和盆地"
43件中 1-20の結果を表示しています
  • 清水 欣一, 和田 温之, 富田 友幸, 榎並 信行, 古川 博恭
    応用地質
    1980年 21 巻 1 号 1-9
    発行日: 1980/03/30
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    宇和盆地
    を水理地質学的に調査, 研究した結果, 以下のことがらがわかった。
    1) 盆地堆積物は上部粘土層, 中部粘土砂れき互層, 下部砂れき層に区分され, 堆積物の堆積速度からみると, 全体として第四系の可能性が強い。この盆地堆積物のうち砂れき, 砂層が主な帯水層である。
    2) 盆地には被圧地下水が存在し, 深度70~95mのさく井で, 100~1,500m3/dayの揚水量がある。盆地の地下水開発量は日単位面積排水量1,000m3/day/km2, 2,445,000m3/yearを目安として行なうべきであろう。
    3) 盆地の基盤岩は秩父古生層で, 重力探査によって推定基盤深度は, 地表下約100m, EL. 120m程度と推定される。
    4) 盆地の被圧水の水質は鉄分で汚染されており, その鉄分は下部帯水層程少ない。
  • 藤井 智之, 丸井 健, 吉岡 佐, 藤森 祥文, 内山 雄介, 森脇 亮
    土木学会論文集
    2024年 80 巻 16 号 論文ID: 23-16072
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル フリー

     流域治水の一環として田んぼダムの取り組みが注目されている.本研究では

    宇和盆地
    を含む肱川上流域(野村ダム流域)を対象に,田んぼダム導入による流出抑制効果をダム流域スケールで定量的に評価した.調整板のあり・なしに関する貯留関数法を用いた流出解析では,字スケールのレベルまで流域を広げれば,従来の貯留関数とほぼ同様の方法(モデルパラメータ k=2.4)が適用できることが確認できた.また,ダム流域の土地利用面積率などを考慮した流出解析では,野村ダム実績流入量を再現することができた.ダム流域スケールにおいて,いくつかの確率降雨,降雨波形による流出解析を行うことで,田んぼダムの導入が流出ピーク量を効果的にカットする条件を明らかにすることができた.

  • *渡邉 敬逸, 松田 久司, 加藤 雄也
    日本地理学会発表要旨集
    2025年 2025s 巻 P029
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/03/31
    会議録・要旨集 フリー

    1.背景と目的 近年、愛媛県西予市西部に位置する

    宇和盆地
    では絶滅危惧種であるナベヅル,マナヅル,コウノトリの断続的な飛来および越冬が確認されている。特に2009年のコウノトリの初飛来以降,その主な飛来地となっている
    宇和盆地
    西部では,コウノトリ巣塔の設置,渡来重点エリアの設定,地域住民による見守り隊の設置,デコイによる誘因,湛水田・ねぐらの設置などの越冬環境整備,各種モニタリングの実施,各種計画類の策定などの公民協力体制によるツル・コウノトリの生息環境保全にかかる活動が現在まで行われている。このうち各種計画類の策定については,上記した各種取組を包括し,今後のツル・コウノトリの生息環境保全のあり方を示す計画が策定されていなかったことから,2019年から2021年にかけて行われた住民および農家へのアンケート調査,地区住民座談会,専門家との協議等を経て2022年4月に「西予市ツル・コウノトリと共生するまちづくり計画(以下まちづくり計画)」が公表されている(西予市 2022)。ナベヅル,マナヅル,コウノトリはいずれも里地性の生息環境を志向することから,その生息環境保全のあり方を検討するうえで人間活動との関係を考慮する必要がある。
    宇和盆地
    にツル・コウノトリが断続的に飛来していることは,その自然環境がこれらの生息環境に適していることに他ならないが,その基盤となっているのは,その生育環境保全への意識は別にしても,こうした環境を形成してきた
    宇和盆地
    における歴史的および日常的な人と自然との関係のあり方である。そこで,発表者を含むまちづくり計画策定委員会では,計画策定にあたってツル・コウノトリの生息環境保全の基盤となる
    宇和盆地
    における人と自然との関係を明らかにすることを目的とする「ふれあい調査」を実施した。本報告はそのうちの「五感によるふれあいアンケート」の実践報告である。

    2.方法 「ふれあい調査」は日本自然保護協会が環境社会学者とともに考案した質的な環境調査の総称であり,地域住民が主体となり地域の歴史的・日常的な自然との関わりを調べ,その結果を環境保全や地域づくりに活用することを目的としている(NACS-Jふれあい調査委員会 2010)。具体的な手法としては「五感によるふれあいアンケート」「ふれあい懇談会」「ふれあい発見ワークショップ」「ふれあいマップ作り」等から構成されており,このうち本調査で実施した「五感によるふれあいアンケート」は心象図法(上田 2014)をもとに作成された五感を通じた自然とのふれあいを想起させる自由記述式のアンケート調査であり,具体的には回答者の地域における自然に関する風景,音,匂い,感触,味,およびこれからも大切にしたいふれあいについて問うものである。本調査を通じて,回答者の内面に記憶された自然とのふれあいが掘り起こされるとともに,その総合により地域の歴史的および日常的な人と自然との関係が明らかになるものと考えられる。本調査における「五感によるふれあいアンケート」は2019年度から2021年度にかけて

    宇和盆地
    の範囲に相当する旧宇和町住民を対象として断続的に行われ,最終的に計330の回答を得た。なお、同回答中の161回答は郵送式(回収率10.4%)によるものであるが,15回答はツル・コウノトリの主な飛来地である石城地区住民への対面調査によるものであり,154回答は旧宇和町を校区とする宇和中学校生徒への自然教室時に回収されたものである。次いで,得られた回答結果をKH coderによる計量テキスト分析を用いて、回答中の頻出語やその連関,およびこれらの年代別・地区別相違等を検討した。これらの結果の詳細については本報告の発表にて紹介する。

  • 清水 欣一
    陸水学雑誌
    1981年 42 巻 3 号 123-130
    発行日: 1981/07/30
    公開日: 2009/10/21
    ジャーナル フリー
    The maximum quantity of groundwater which can be withdrawn from a particular groundwater basin is limited by the danger of land subsidence. The author proposes a simple new method for calculating this maximum value on the basis of empirical data.
    First of all, the average discharge (m3/day) of wells of a given groundwater basin is calculated from the list of deep well discharge. Most deep wells may be regarded as in operation half of the time, so that half of the average discharge is assumed to be mean discharge Q (l/sec) in practice. When the discharge per unit time and unit area Z (m3/day/km2) corresponding to Q is read on the regression line of the spring area in the Z-Q-n/A diagram, Z is the safe unit area discharge of the particular groundwater basin. The product of this value of Z and A (km2), which is the presumed continuous area of the groundwater basin determined from a hydrogeological survey, is the safe yield of the groundwater basin (m3/day).
  • 守田 益宗, 須貝 俊彦, 古澤 明, 大野 裕記, 西坂 直樹, 辻 智大, 池田 倫治, 柳田 誠
    植生史研究
    2014年 23 巻 1 号 3-19
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/03/17
    ジャーナル オープンアクセス
    四国南西部に位置する
    宇和盆地
    で採取された深度120 m におよぶUT コアの上部75 mについて花粉分析を行い,上位よりUT-1 ~ UT-43 の局地花粉帯を区分した。これらの花粉帯を,堆積物中に挾在する広域テフラ(AT,Aso-4, Ata, Aso-3, Aso-2, Ata-Th, Kkt, Oda, Hwk, Yfg)の降下年代を基にLR04 の海洋酸素同位体曲線と比較した結果,MIS 15 以降の気候変動にともなう植生変遷を明らかにすることができた。各花粉帯のうち,UT-3 ~ UT-5 はMIS 3 初期~ MIS 5 終末期に,UT-6 はMIS 5.1 に,UT-8 はMIS 6 終末期に,UT-9 ~ UT-15 はMIS 6 に,UT-16はMIS 6/MIS 7 の境界に,UT-17 ~ UT-22a はMIS 7 に,UT-22b ~ UT-24 はMIS 8 に,UT-25 ~ UT-29 はMIS 9 に,UT-30 はMIS 9 初期に,UT-31 とUT-32 は MIS 10 に,UT-33 はMIS 12 に,UT-34 ~ UT-43 はMIS 15 にそれぞれ対比されたが,MIS 11 に対応する花粉帯は欠如していた。氷期に対応する時期にはトウヒ属またはトウヒ属とブナ属,コナラ亜属,クマシデ属などの冷温帯広葉樹が優勢な森林で特徴づけられ,とりわけMIS 8 は過去30 万年間では最も湿潤な氷期であった。一方,間氷期には主にスギからなる森林が成立していた。
  • 川村 教一, 篠原 俊憲
    地質学雑誌
    2008年 114 巻 8 号 415-425
    発行日: 2008/08/15
    公開日: 2009/03/25
    ジャーナル フリー
    ボーリングコアを用いて愛媛県西予市
    宇和盆地
    に分布する宇和層,中位段丘構成層の層序の確立および対比を行った.宇和層は最下部,下部,中部,上部に区分できる.挟在する火山灰層のうち25層について,その記載岩石学的特徴に基づいて対比と年代を検討した.その結果,下位より,宇和1火山灰は敷戸テフラおよびイエローI火山灰に,宇和20火山灰は誓願寺栂テフラに,宇和23火山灰は樋脇テフラに,宇和24火山灰は小林笠森テフラに,宇和26火山灰は加久藤テフラにそれぞれ対比される.また,盆地南端の中位段丘構成層中の稲生火山灰は,阿蘇2テフラに対比される.
    火山灰の対比から,宇和層のうち,最下部が少なくとも1.3 Ma以前に形成が始まり約1.0 Maまで,下部は約1.0 Maから0.33 Maまで,中部は約0.33 Ma以降,上部は後期更新世で約0.026 Ma以前に形成された.また,中位段丘構成層は,中期更新世末の0.2~0.1 Ma前後に形成された.
  • 曽山 智加, 榊原 正幸, 池田 倫冶, 辻 智大
    日本火山学会講演予稿集
    2012年 2012 巻 P56
    発行日: 2012/10/14
    公開日: 2017/02/10
    会議録・要旨集 フリー
  • 富田 友幸, 清水 欣一, 和田 温之, 古川 博恭, 中村 純, 満塩 博美
    日本地質学会学術大会講演要旨
    1977年 1977 巻 255
    発行日: 1977/04/02
    公開日: 2017/10/14
    会議録・要旨集 フリー
  • 浅野 将人, 西嶋 輝之, 東 一樹, 鹿島 愛彦, 満塩 大洸
    日本地質学会学術大会講演要旨
    1992年 1992 巻
    発行日: 1992/03/25
    公開日: 2017/08/25
    会議録・要旨集 フリー
  • その歴史的展開に見る住民自治行為の文化的な基盤
    小林 甫
    村落社会研究ジャーナル
    2012年 19 巻 1 号 1-12
    発行日: 2012/10/25
    公開日: 2014/11/04
    ジャーナル フリー
       In this paper I study about a rural self governing collectivity at the Tada village in the NanYo (south of the Iyo) including the Uwa basin, south-west of the Ehime Prefecture. I refer to the NanYo's history from ancient era to present days. That is, 1) Status of NanYo under the Ritsuryo legal codes. 2) The social structure of Early Modern village system in NanYo. 3) The political and social structure of the new Tada administrative village after the Meiji Restoration, in 1890. 4) Self governance of the people after the administrative consolidation of 6 villages into the Uwa-town in 1954, and that of 5 towns into the Seiyo-city in 2004. 5) The collective life of inhabitants and residents in the Tada rural area in present days.
       By this research I would like to clarify the concept of “community” , which is made up of multilayer structures. In the bases it existed the rural “commune” before Ritsuryo legal codes. Ritsuryo system went down from the Miyako (Capital) to the Kuni (for example Iyo country) , Gun (Uwa county) , and Go (Iwano area) in order to control rural communes or villages. But in early modern era Gun system was changed for the Kumi (unit of several villages) system in the Uwajima Clan. Then Meiji Restoration changed the Kuni into the Prefectures. Tada's rural 4 villages turned into the end organization of the Modern State as new Tada-village, Uwa-town, Seiyo-city, and it seems that the people have lost their autonomy at all. But people's self governance stays now in their daily human relationships, not combine enough with the local autonomy's reformations. So it is necessary to interface with each other to develop mutually the local sovereign power. The Tada people's motto for their life-philosophy is “Freedom, Justice and Friendship” which was taught by the President of Tada Junior High in the age of 1953-63.
  • 熊原 康博
    第四紀研究
    1998年 37 巻 5 号 397-409
    発行日: 1998/12/31
    公開日: 2009/08/21
    ジャーナル フリー
    四国北西部肱川流域には4段の河成段丘(H1,H2,M,L)が発達する.H1段丘は,肱川流域でほぼ連続的に分布し,堆積物中にNg-1,加久藤テフラを挾在することから,H1段丘は250~300ka以降に離水したと推定した.
    H1段丘面と現河床の比高が四国山地側で増大することから,西への傾動運動が認められ,傾動速度は1.8~2.2×10-8/yr.である.この傾動は四国山地の緩慢な隆起運動を反映していると考えられる.大洲より下流では,河口側でH1段丘の比高が増大することから南東への傾動運動が認められ,傾動速度は2.0~2.4×10-8/yr.である.この傾動は,中央構造線活断層系の横ずれ運動に伴う山地の隆起を反映していると考えられる.平均高度から推定された100万年間の平均隆起速度(大森,1990)と本研究で求めた隆起速度は,肱川中流域においてほぼ一致することから,四国北西部の四国山地では等速な隆起が継続していると考えられる.
  • 榊原 正幸, 中村 千怜, 岩崎 仁美, 池田 倫冶, 佐野 栄, 檀原 徹
    火山
    2009年 54 巻 6 号 241-251
    発行日: 2009/12/31
    公開日: 2017/03/20
    ジャーナル フリー
    The Hirano volcanic ash in Nomura Town, southwestern Shikoku, Japan, has been characterized by petrography, refractive index and geochemical composition of volcanic glass (major and trace elements), and fission-track age of zircon. The Hirano volcanic ash has abundant vesicular glass shards and phenocrysts of biotite, hornblende and orthopyroxene. The volcanic glass has a rhyolitic composition. LREE (Light Rare Earth Element) profiles of the volcanic glass are steep with La/SmN=5.0-5.3 and those of HREE (Heavy Rare Earth Element) are flat with Gd/YbN=1.2-1.3. They have a weakly developed Eu anomaly. The Hirano volcanic ash has similar values of some incompatible trace element ratios, such as La/Y, Ba/La and Nb/Zr, with the Yufugawa pyroclastic flow deposit in the Ooita Prefecture. The fission-track age of 0.46±0.09Ma (1σ) was obtained for zircons from the Hirano volcanic ash. The Hirano volcanic ash can be correlated to the Yufugawa pyroclastic flow deposit based on petrographical, geochemical and geochronological data.
  • *渡邉 敬逸, 武田 有未, 松田 久司, 吉岡 宏之, 加藤 雄也
    日本地理学会発表要旨集
    2024年 2024s 巻 P079
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/04/19
    会議録・要旨集 フリー

    1.背景と目的

     ナベヅル(Grus monacha)は全長約1mの小型のツルである。その世界の生息数はおよそ15,000羽とされ,国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種(VU)に指定されている。ナベヅルは夏季にアムール川流域周辺で繁殖し,冬季に日本・朝鮮半島・中国東部などで越冬しており,このうち日本は鹿児島県出水市周辺と山口県周南市周辺の渡来地が特別天然記念物の指定を受けているように,古くからその主要な越冬地として知られている。特に鹿児島県出水市周辺には,世界の生息数の約9割のナベヅル,そしてナベヅル同様に国際的な絶滅危惧種(VU)であるマナヅル(Grus vipio)の約5割が飛来しており,同地は世界的なツル類の越冬地として知られている。

     一方,個体数が出水市周辺に集中することにより,感染症の発生等による絶滅リスクが懸念されることから,2000年代初頭から環境省を中心として日本国内におけるナベヅルとマナヅルの新越冬地の形成が検討されている。その候補地として,これまでに断続的にツルの越冬が確認されてきた佐賀県伊万里市,長崎県諫早市,高知県四万十市などが挙げられており,いずれの地域でも越冬環境の整備,デコイ等を用いたツルの誘因活動,地域との協力体制のしくみづくりが現在まで行われている。本報告の対象地域である愛媛県西予市石城地区もこうした地域の一つであり,近年その定着に向けた各種取組が行われている。

     現在までツル類の出水市周辺へ集中的越冬に大きな変化は見られないものの,出水市以外の地域におけるツル類の越冬状況,遊動域,そしてその環境選択性などのローカルな状況については明らかではない部分も多い。また,将来的に越冬地分散が進んだとしても,各越冬地のツル類の収容可能羽数については,具体的なツル類の遊動域や域内での環境選択性、そしてこれらと強く関連すると想定される営農状況を踏まえた検討が必要であろう。

     そこで本研究では愛媛県西予市石城地区に飛来するナベヅルを対象として,その近年の観察記録から遊動域を特定するとともに,その域内の環境選択性をナベヅルが利用する圃場の営農状況と越冬環境整備により設置されたデコイや湛水田および主要道路との距離から検討する。そして,これらの結果と飛来前後の餌資源量調査とを踏まえて対象地域における収容可能羽数を推定する。

    2.方法

     愛媛県西予市石城地区は

    宇和盆地
    西端に位置する農村地域である。同地区は西南北を比高300m前後の山地に囲まれており,山裾に集落が帯状に分布し,地区中心部に耕地整理された方形の水田が広がっている。同地区へのナベヅルの飛来は観察記録上では2002年から記録されており,以降現在まで断続的にその飛来が見られる。特に2015年に90羽のナベヅルの越冬が確認されたことをきっかけとして,渡来重点エリアの設定,地域住民による見守り隊の設置,デコイ・湛水田・ねぐらの設置などの越冬環境整備,各種計画の策定などの地域との協力体制のしくみづくりが現在まで行われている。

     本報告では2019年度から2022年度までの期間を対象として,同期間中の観察記録から石城地区におけるナベヅルの遊動域を特定し,遊動域内の各圃場とデコイ・湛水田・主要道路との距離からナベヅルが嗜好する圃場環境について検討する。また,2022年度については飛来前の土地利用調査と飛来前後の餌資源量調査を実施しているため,上記の検討に加えて,土地利用種別および耕起の有無とナベヅルの環境選択性との関係,そして餌資源の減少量を踏まえた石城地区におけるナベヅルの収容可能羽数の推定を実施する。それぞれの結果の詳細については,本報告の発表にて紹介する。

    ※本研究を実施するにあたりJSPS科研費20H02279の助成を受けた。

  • 辻  ひさ, 百原 新, 水野 清秀, 内山 高, 内山 美恵子
    植生史研究
    2017年 27 巻 1 号 37-42
    発行日: 2017年
    公開日: 2021/03/17
    ジャーナル オープンアクセス
    Paleovegetation and palaeotemperature at 1160 m a.s.l. at the southeastern foot of Mt. Yatsugatake were reconstructed based on plant macrofossil assemblages from fluvial deposits in two horizons a sand layer intercalating the Blue Glass tephra deposited around MIS7.3 of the late Middle Pleistocene. A deciduous broadleaved forest grew near the study site, and a pinaceous conifer forest spread in upstream areas at higher altitudes. Plant macrofossil assemblages included taxa distributed mainly in the warm-temperate zone, such as Selaginella remotifolia, Buxus microphylla, and Phytolacca japonica. The annual mean temperature at the site of fossil deposition was estimated to be slightly warmer than that at the present (7.8°C) from the coldest limit of distribution ranges of Phytolacca japonica (8.5°C) and Selaginella remotifolia (8.1°C).
  • 畑 啓生, 東垣 大祐, 小笠原 康太, 松本 浩司, 山本 貴仁, 村上 裕, 中島 淳, 井上 幹生
    保全生態学研究
    2021年 26 巻 2 号 論文ID: 2111
    発行日: 2021/10/31
    公開日: 2021/12/31
    [早期公開] 公開日: 2021/10/31
    ジャーナル オープンアクセス
    電子付録

    イシガイ科マツカサガイは、本州、四国、九州に分布する日本固有の淡水性二枚貝である。流水のある淡水域を選好し、現在ではその主な生息地は農業用水路となっている。本研究では、愛媛県の道前平野における農業用土水路にて、マツカサガイの新たな生息地が確認されたため報告する。愛媛県では、マツカサガイは、松山平野南部と

    宇和盆地
    のみに生息が知られていたが、それらの地域では分布域と密度が急速に減少しており、愛媛県特定希少野生動植物として条例で保護されている。道前平野において、圃場整備の一環として流路が変更される予定である農業用水路で調査した結果、水面幅約 1m、流路長 440 mの範囲の土水路ほぼ全域にわたって、最大密度 20個体 /m2で、計 651個体の生息が確認され、 1249個体の生息が推測された。土水路中で一部、二面コンクリート護岸が施されている場所では、確認された個体数は著しく少なかった。マツカサガイの殻長は 41.7 ± 5.8 mm(平均 ±標準偏差)で、松山平野の国近川の個体群と比較すると、平均値に対する標準偏差の値が大きく、 20 mm程度の幼貝もみられたため、本土水路では、国近川に比べマツカサガイの寿命は短いものの、複数回の再生産が生じていると考えられる。この農業用の水路網は一級河川が作る扇状地に網目状に広がり、周辺は一面に水田が広がるが、圃場整備により、土水路が残されるのは本研究地区のみとなっており、最後に残されたマツカサガイ生息地の断片と考えられる。マツカサガイは全国的にみても準絶滅危惧であり、この個体群の保全が求められる。淡水性二枚貝類は人為的影響により減少が危惧されるため、圃場整備を行いながらの保全の実践は、他地域のためにも先行例となる。

  • 松崎 久, 六車 真一, 宇山 高信, 林 美勝, 重松 文市
    照明学会雑誌
    1971年 55 巻 6 号 325-328
    発行日: 1971/06/25
    公開日: 2011/07/19
    ジャーナル フリー
  • *須貝 俊彦, 佐々木 優太, 小島 圭, 柳田 誠, 古澤 明, 池田 倫治, 大野 裕記, 西坂 直樹, 市川 清士, 守田 益宗
    日本地理学会発表要旨集
    2009年 2009s 巻 P0905
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/06/22
    会議録・要旨集 フリー
    愛媛県肱川最上流に位置する
    宇和盆地
    で掘削されたコアの深度約70m以浅の過去約50万年間の堆積層を対象として、粒度分析、色相計測、有機炭素・全窒素分析、帯磁率測定を行い、この間の環境変化を復元した。 コアにおいてC/N比が10以下の層準(L*>30、TOC<1%の明灰色シルト)は、湖底堆積物と考えられ、MIS 3, 5, 7.5, 9, 11,13の間氷期に出現した。C/N比が20を超える層準(L*<20、TOC≧3%の泥炭質シルト)は、湿地堆積物と考えられ、MIS 2, 4, 6, 8, 10,12,14の氷期に出現した。以上は、気候の氷期-間氷期変動に伴い、盆地床は湖と湿地を繰り返してきたことを強く示唆する。とくに、氷期の海面低下に伴う日本海の閉塞や瀬戸内海~豊後水道の陸化が、当該地域に顕著な乾燥化をもたらした可能性が想定される。他方、各指標値の50万年間の定向変化は、盆地の埋積が進むにつれて、湖の出現頻度や期間・水深は減少し、その一方で平坦な盆地床が拡大し、斜面から盆地中央への粗粒物質の到達頻度や規模が減少してきたことを示す。
  • ─愛媛県西予市宇和盆地における実態分析─
    椿 真一
    農業問題研究
    2020年 52 巻 2 号 25-34
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/03/26
    ジャーナル フリー
    本稿は,生産調整政策の転換による水田農業構造の変化を,愛媛県西予市の大規模水田作経営を対象に分析したものである.そこでは,政策転換のもとでも主食用米の作付拡大に向かう傾向にはなかった.また,経営全体の収入も高く,それが若い後継者世代の就農をうながすとともに,将来的に経営規模の拡大意欲をもつ経営が多いことにもつながっており,担い手層への農地集積は進む可能性が高いことが示唆される.
  • 羽田 裕貴, 本郷 美佐緒, 水野 清秀, 納谷 友規, 中谷 是崇, 中島 礼, 西山 賢一
    地質学雑誌
    2025年 131 巻 1 号 11-30
    発行日: 2025/03/27
    公開日: 2025/03/27
    ジャーナル フリー
    J-STAGE Data

    徳島平野地下に分布する更新統は,堆積盆の発達史を解明する上で重要な鍵層となるが,その年代や堆積環境については明らかになっていない.本稿では,テフラ,泥質堆積物の懸濁液の電気伝導度(EC)およびpH分析,珪藻化石,花粉化石を用いることで,徳島平野南東部沿岸地域における地下更新統の汽水~海成層を認定し,年代層序を構築した.既存ボーリングコア試料から見出した4枚のテフラをG9L,鳴尾浜IV(Nh-IV),加久藤(Kkt),阿多鳥浜(Ata-Th)テフラに対比した.また,EC,珪藻化石,花粉化石層序に基づき,海洋酸素同位体ステージ(MIS)11~5eの高海水準期に相当する5枚の汽水~海成層を認定した.MIS 11,9,5eに相当する海成層は平野北部からも報告されており,徳島平野で広く追跡できると考えられる.

  • 川崎 茂
    地理科学
    2002年 57 巻 4 号 282-284
    発行日: 2002/10/28
    公開日: 2017/04/20
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