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クエリ検索: "心的外傷"
2,722件中 1-20の結果を表示しています
  • ~PTSDからPTGへのレジリエンス~
    柳沼 宏寿
    美術教育学研究
    2016年 48 巻 1 号 393-399
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/03/31
    ジャーナル フリー
    本研究は,美術教育における「映像メディアによる表現」の意義と可能性を探ることを目的としている。その一環として,論者は子どもたちの映像作品制作支援や,制作した映画を映画館で上映する企画を6年程継続してきた。以来,出品作の中には震災をテーマに据えたものが毎年出品されている。また,その中には「PTSD(Post Traumatic Stress Disorder;
    心的外傷
    後ストレス障害)からPTG(Posttraumatic Growth;
    心的外傷
    後成長)へ」をスローガンとして映画制作に取り組んだ小学校の実践も含まれている。本論では,まず,アメリカを中心に研究が進んでいるPTGの知見を参照する。そしてPTGの心理過程に「映像メディアによる表現」がどのように関わっていくことが可能なのかについて考察する。特に,PTGにとって重要な概念である「レジリエンス」について先行研究から分析し,美術教育の方法論へつなげたい。
  • 池田 和浩
    日本認知心理学会発表論文集
    2017年 2017 巻 P4-03
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/10/16
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、出来事の語り直しの3つの方略が自伝的記憶の意味づけに与える影響を調査し、記憶の再解釈と
    心的外傷
    後成長の成立の関連性を検証した。199名の参加者は、1つのネガティブな体験の記憶について、記憶の特徴に関する3つの指標に評定した:(1)Centrality of Event Scale, (2)主観的自伝的記憶評定, (3)Re-TALE。また、
    心的外傷
    後成長に関する尺度に評定を求めた:(1)ERRI, (2)Core Beliefs Inventory。分析の結果、ネガティブな自伝的記憶の語り直しには2つのステージが存在し、ネガティブ感情制御方略とポジティブ感情拡張方略に比べ、認知的転換方略が
    心的外傷
    後成長を促す促進因子となる可能性が示唆された。
  • 出野 美那子
    発達心理学研究
    2008年 19 巻 2 号 77-86
    発行日: 2008/08/10
    公開日: 2017/07/27
    ジャーナル フリー
    本研究では,児童養護施設で生活する中学生を対象とし,青年期前期における特性としての愛着状態と
    心的外傷
    性症状の関連を検討した。対象は調査への協力が得られた児童養護施設10施設で生活する中学生146名であった。階層的重回帰分析の結果,男子より女子の方が
    心的外傷
    性症状は強く,両価性の愛着特性が
    心的外傷
    性症状を強めることが明らかとなった。 このことから,愛着の両価性が
    心的外傷
    性症状を強める方向に影響することが明らかとなり,女子の方が
    心的外傷
    体験に曝されやすいか症状が強く表出される傾向にあることが示唆された。また男女別に行った分析結果から,男子においては,年齢が大きいほど,両価性得点が高いほど
    心的外傷
    性症状が強く,入所年齢が低いほど
    心的外傷
    性症状は強い有意傾向が見出された。女子においては,両価性得点が高く,回避性得点が高いほど
    心的外傷
    性症状が強いことが見出された。 これらの結果は先行研究を支持するものであり,さらに青年期前期において愛着システムが活性化される過程と,愛着システムが
    心的外傷
    性症状へ及ぼす影響に,性差の存在する可能性が示唆された。
  • 丸山 晋, 重村 朋子
    こころの健康
    2007年 22 巻 2 号 24-35
    発行日: 2007/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 寮生活のなかで解離・転換症状を呈した思春期男子との心理療法
    梅村 高太郎
    箱庭療法学研究
    2015年 27 巻 3 号 29-40
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/08
    ジャーナル 認証あり
    本稿では,寮生活のなかで解離・転換症状を呈した思春期男子との心理療法を取り上げ,思春期の心理療法において,いかにして症状を生み出す筋書きが変容しうるのかについて,特にセラピストの果たす役割に注目して論じた。彼の示した症状は,自らの不器用さと弱さをめぐるコンプレックスに端を発し,“右利きにも左利きにもなりうる”小さな存在に還ることで,主体を隠蔽し自らを守ろうとする試みであった。しかし,セラピストという同じ位相で向き合う相手役を得ることで,彼は自らの二本の足で立ち上がり始め,弱く不器用な自分を変容させようとする動きが描画や野球を通して展開していった。この動きに伴い,彼は解離していた身体の内へと戻り,新たな身体のあり方を築き上げると同時に,“右利きでしかない”ことを徐々に受け入れていった。そして,症状の必要性を失った彼は,症状発現に至った筋書きをセラピストに明かすことで,それを埋葬したのだと考えられた。
  • 大根田 純, 久村 正樹, 中根 淳, 小林 芳春, 福島 憲治, 伊藤 博之
    日本臨床救急医学会雑誌
    2021年 24 巻 1 号 33-38
    発行日: 2021/02/28
    公開日: 2021/02/28
    ジャーナル フリー

    救急領域の医師・看護師は

    心的外傷
    的出来事を経験していると報告されている。診療放射線技師においても救急撮影に従事する者は同様に
    心的外傷
    的出来事を経験していると推察されるが,その実態について報告は見受けられない。目的:救命救急センターを擁する当院に勤務する診療放射線技師における
    心的外傷
    的出来事の実態を明らかにすることを目的とした。 方法:当院の倫理委員会承認を得たうえで,同意の得られた当院の診療放射線技師を対象に救急領域の医師・看護師の先行研究で用いられていた調査項目を用いて無記名アンケートを実施した。結果:救急撮影に従事する診療放射線技師の
    心的外傷
    的出来事の経験率は88.2%であった。考察
    心的外傷
    的出来事の経験率は医師,看護師と同様に高い傾向にあった。惨事ストレスにさらされている可能性があり,診療放射線技師に対する惨事ストレスの評価と対策を行う必要があると考えられた。

  • 井沢 功一朗
    性格心理学研究
    1999年 7 巻 2 号 88-98
    発行日: 1999/03/30
    公開日: 2017/07/24
    ジャーナル フリー
    本研究では境界性に対して
    心的外傷
    体験が及ぼす持続的効果について検討した. 検討は, 1) 過去における
    心的外傷
    体験が現在の境界性に及ぼす効果, 2) 状況的なストレス体験が境界性に及ぼす効果, 3)
    心的外傷
    体験と状況的ストレス体験が境界性に及ぼす効果の比較, の3段階に沿って行われた. それぞれの分析は異なる3時点で得られた時系列データを用いて行われた. 被験者は医療技術系専門学校の女子学生76人であった. 分析の結果, 1) 過去に何らかのタイプの
    心的外傷
    体験を有する者はより高い境界性得点を示す, 2) 状況的ストレスを体験した者は境界性得点の一時的上昇を示す, 3)
    心的外傷
    体験は境界性の高さに対して持続的効果を, また, 状況的ストレスもゆるやかな持続的効果をそれぞれ有することが確認された.
    心的外傷
    , ストレスとデータ測定3時点との交互作用が検討された.
  • 大沼 詩織, 藤原 忠雄
    学校メンタルヘルス
    2015年 18 巻 1 号 4-13
    発行日: 2015年
    公開日: 2021/04/08
    ジャーナル フリー

    【問題と目的】PTG(Posttraumatic Growth)とは日本語では

    心的外傷
    後成長と言い,
    心的外傷
    を負うようなつらい体験のなかから,より人として成長していくことを示す。本研究では,東日本大震災から3年が経過した時点での被災地の児童生徒のPTGの実態について調査し,さらに仮説モデルにもとづき児童生徒のPTGとレジリエンス・自尊感情・ソーシャルサポートの関連を検討することで,PTGの側面から教師として取り組むべき児童生徒の支援について示唆を得ることを目的とした。

    【方法】2014年1~2月,東日本大震災で津波被害の大きかったA県B市の小学校4校の4~6年生,中学校3校の1~3年生,合計1,387名を対象とし無記名・自記式の質問紙調査を実施した。質問紙の構成は,子ども版PTG尺度,レジリエンス尺度,自尊感情尺度,ソーシャルサポート尺度とした。

    【結果】PTG尺度各項目の平均点,各尺度の因子分析結果,各下位尺度平均値の校種・性差,PTG得点平均値の学年差が明らかとなった。また共分散構造分析によりPTGとレジリエンス・自尊感情・ソーシャルサポートの関連についての仮説モデルが支持された。

    【考察】PTG尺度の平均点には,日本という文化的宗教的背景,そして東日本大震災の影響を受けていることが推察される。PTG得点の学年を追うごとの推移は日本の子どもの自尊感情と類似した傾向を示し,学年が上がるとともに低下するPTG得点が中3で上昇することから,子どもたちに将来の可能性や希望を伝えていくことの重要性が推察された。また共分散構造分析の結果から,子どもたちにレジリエンス・自尊感情・ソーシャルサポートを総合的に育むことが重要になること,そして自尊感情がPTGを支えるうえで根本的な基盤になることが示唆された。

  • *早川 実桜, 伊藤 大輔, 石橋 正浩
    日本心理学会大会発表論文集
    2021年 85 巻 PD-063
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/03/30
    会議録・要旨集 フリー

    本研究の目的は,大学生におけるレジリエンスと外傷性ストレス反応(以下,PTSR)の関連について検討することであった。大学生181名を対象に,外傷体験の有無,外傷体験の種類,PTSR(IES-R),レジリエンス(CD-RISC)を尋ねる質問紙調査を実施した。

    心的外傷
    体験者98名について,CD-RISC得点の平均を基準に2群に分類し,群を独立変数,IES-Rを従属変数としたt検定を行った。その結果,レジリエンス低群は,レジリエンス高群と比較して,IES-R合計得点,回避・麻痺症状,過覚醒症状の得点が有意に高かった。次に,対象者181名について,IES-Rのカットオフポイントを基準にトラウマ非体験者,PTSR軽症者,PTSR重症者の3群に分類し,群を独立変数,CD-RISCを従属変数とした1要因分散分析を行った。その結果,「PTSR軽症者>トラウマ非体験者>PTSR重症者」の順に,CD-RISC得点がそれぞれ有意に高かった。このことから,レジリエンスはPTSRを低減させ,比較的軽度なPTSRはレジリエンスを高める可能性が示唆された。

  • 清水 研
    心身医学
    2015年 55 巻 5 号 399-404
    発行日: 2015/05/01
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    本稿においては,心身医学講習会で取り上げた内容の中で,「
    心的外傷
    後成長」に焦点を当てて解説を行う.がん罹患に伴う精神的苦痛は大きく,うつ病などの病的な状況に陥る患者も少なくない.一方で,がん体験は必ずしも心理的に負の影響をもたらすだけではなく,精神的な成長を実感するなど,肯定的な変化をもたらすことも少なくない.このような外傷的な体験の後の肯定的な変化について,心理学的な手法を用いてまとめられた概念が「
    心的外傷
    後成長」である.
    心的外傷
    後成長モデルは人が危機的な状況に陥った後の心像の変遷について,わかりやすく示している.
    心的外傷
    を負った人のケアを担う医療者は,必然的に無力感に直面することになるわけであるが,
    心的外傷
    後成長モデルを知ることはその無力感をもちこたえ,治療者としてあり続けるためのヒントを与えてくれると筆者は感じている.
  • ―10年間の歳月を通して―
    苅間澤 勇人, 河村 茂雄, 森本 晋也, 熊谷 圭二郎, 根田 真江, 藤村 一夫
    教育心理学年報
    2022年 61 巻 221-229
    発行日: 2022/03/30
    公開日: 2022/11/11
    ジャーナル フリー
  • 一丸 藤太郎
    日本教育心理学会総会発表論文集
    1999年 41 巻
    発行日: 1999/07/15
    公開日: 2017/03/30
    会議録・要旨集 フリー
  • ―自尊感情と心的外傷後成長の視点から―
    近藤 卓
    敬心・研究ジャーナル
    2021年 5 巻 2 号 1-9
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/01/13
    ジャーナル フリー

    本稿の目的は、コミュニケーションと心の健康の関わりを考察することで、良好なコミュニケーションが心の健康を維持し増進する仕組みを明確化することである。コミュニケーションについては、二人の個人間のコミュニケーションに限定して議論した。その際、二人の関係を捉える枠組みとして、向き合う関係と並ぶ関係に整理できることを示した。また、心の健康としては自尊感情と

    心的外傷
    後成長を鍵概念として議論した。日常生活における心の健康は、自尊感情の安定によってもたらされると考えられる。そして、事件や事故などに遭遇した時に生じる
    心的外傷
    と、それに続く
    心的外傷後ストレス障害から心的外傷
    後成長への道筋を考えるときに重要な役割を果たすものとして、安定した自尊感情の果たす役割について指摘した。結論的に言えることは、良好なコミュニケーションを維持増進することが、平穏な日常生活においてのみでなく、困難な状況の中でのもがき苦しみの渦中にあっても極めて重要なものとなるということである。

  • 丹野 克俊, 今泉 均, 奈良 理, 鹿野 恒, 内藤 貴文, 金子 正光, 氏家 武
    日本救急医学会雑誌
    1994年 5 巻 7 号 712-715
    発行日: 1994/12/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    We report a 6-year-old boy with acute stress reaction and dissociative disorders, who suffered multiple injury in a traffic accident without cerebral contusion. He was still crying, suffered sleep disorders, was unable to communicate and showed hemiplegia a week after the injury. Brain CT showed no high or low attenuation areas. Cervical X-ray revealed neither fractures nor dislocation and cervical MRI showed no high or low intensities. His psychogenic symptoms improved temporarily both times 2.5mg of midazolam was intramusculary administered for CT scans and MRI. His psychogenic symptoms and hemiplegia remarkably and permanently disappeared after an intramuscular administration of 5mg of midazolam. The clinical course suggested acute stress reaction and dissociative disorders. Like adults, children may exhibit psychogenic symptoms despite the absence of cerebral contusions on CT scan and MRI, as a result of acute stress reaction following extremely frightening experiences. Focal neurological signs which are inexplicable by X-ray, CT or MRI may indicate dissociative disorders.
  • 尾高 大輔, 川名 るり, 山内 朋子, 江本 リナ, 平山 恵子, 草柳 浩子, 松本 紗織, 筒井 真優美
    日本小児看護学会誌
    2011年 20 巻 2 号 49-56
    発行日: 2011年
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
    本研究は、入院中の子どもや家族の言動による看護師の傷つき体験に対し、体験を語りあえる場を研究者が提供することを通して、看護師がどのような体験をしていたのか、対話を通して看護師にどのような変化が起こるのかを明らかにすることを目的としたアクションリサーチである。同意が得られた5名の看護師に対し、茶話会の開催とインタビューを実施した。標茶話会では、最初は感情を表出することに躊躇していた参加者同士が、徐々に感情豊かに自分の体験や思いを語り合い、時間の経過とともに対話が深まっていくような変化が見られた。また、看護師は陰性感情を語れずにいると、ケアに一歩踏みこめないでいたが、語る場を見つけたことによってやる気を取り戻していくように変化していった。看護師という職業に抱くイメージに対する認識や陰性感情を語る場の重要性が示唆された。今後は、実践の場における語る場の持ち方の工夫などの取り組みが必要と思われる。
  • 解離と心的外傷
    墨岡 孝
    こころの健康
    2007年 22 巻 2 号 4-11
    発行日: 2007/12/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 長田 清
    内観研究
    2023年 29 巻 1 号 3-7
    発行日: 2023/09/01
    公開日: 2024/01/30
    ジャーナル フリー
  • 池埜 聡
    社会福祉学
    1997年 38 巻 2 号 1-19
    発行日: 1997/12/20
    公開日: 2018/07/20
    ジャーナル フリー
    Since the Hanshin-Awaji Earthquake attacked Hanshin metropolitan area on January 17 in 1995, mental health field in Japan has discussed post-traumatic issues among disaster victims. However, the effects of secondary traumatic stress, which might affect the psychological state of practitioners by working with traumatized victims, have little been paid attention. Several studies conducted in the United States have already warned that a variety of psychological problems, such as insomnia, depressive disorder, somatic disorder, drug abuse and helplessness, are commonly observed among those practitioners who constantly work with traumatized clients. This article focuses on the coping strategies against the secondary traumatic stress on the behalf of social work practitioners. Self-awareness issue is emphasized by means of applying a classification model of countertransference reactions to clients' traumatic experiences. In addition, several implications with regard to the establishment of psychological support system for those social workers, such as 1) development of educational program for trauma therapy, 2) reinforcement of supervision system, 3) formulation of psychological support system, and 4) improvement of organizational factors, are proposed respectively.
  • 津野 香奈美, 大島 一輝, 窪田 和巳, 川上 憲人
    産業衛生学雑誌
    2014年 56 巻 6 号 245-258
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/20
    [早期公開] 公開日: 2014/09/19
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    目的:東日本大震災は東北から関東にかけて甚大な被害をもたらしたが,津波の被害がなかった関東地方の労働者の心理的ストレスについてはあまり注目されていない.自身の被災に加え,震災によって仮庁舎への移動が必要となり,通常業務に加え震災対応に追われた関東地方の自治体職員における困難に立ち向かう力(レジリエンス)と
    心的外傷
    後ストレス症状との関連を検討した.対象と方法:関東地方のある自治体において,震災から半年後にあたる2011年9月に全職員2,069名を対象に質問紙調査を実施し,そのうち991名から回答を得た(回収率47.9%).分析対象者は,欠損値のなかった825名(男性607名,女性218名)とした.
    心的外傷
    後ストレス症状は出来事インパクト尺度改定版(Impact Event Scale-Revised),レジリエンスはConnor-Davidson Resilience Scaleを用いて測定し高中低の3群に区分した.震災による怪我の有無(家族を含む)と自宅被害の有無をそれぞれ1項目で調査し,いずれかに「はい」と回答した者を「被災あり群」,それ以外を「被災なし群」とした.多重ロジスティック回帰分析を用いて,被災あり群における
    心的外傷
    後ストレス症状の有無(IES-R得点25点以上)のオッズ比を,レジリエンス得点の高中低群別に算出した.結果:東日本大震災によって自分ないし家族が怪我をした者は回答者のうち4.6%,自宅に被害があった者は82.3%であり,いずれかの被害があった者は全体の83.3%であった.被災あり群,慢性疾患あり群で有意に
    心的外傷
    後ストレス症状を持つ割合が高かった.基本的属性および被災の有無を調整してもレジリエンスと
    心的外傷
    後ストレス症状との間に有意な負の関連が見られた(高群に対する低群のオッズ比2.00 [95%信頼区間 1.25–3.18],基本属性,職業特性で調整後).特に被災あり群で,レジリエンスと
    心的外傷
    後ストレス症状との間に有意な関係が見られた.結論:東日本大震災で自宅等への被災を受けた自治体職員の中で,レジリエンスが低いほど
    心的外傷
    後ストレス症状を持つリスクが高いことが明らかになった.このことから,震災などの自然災害という困難の際にも,レジリエンスが
    心的外傷
    後ストレス症状発症を抑える働きをすると考えられる.
  • 小早川 久美子
    家族心理学研究
    2008年 22 巻 2 号 154-166
    発行日: 2008/11/30
    公開日: 2023/04/06
    ジャーナル 認証あり

      The aims of this paper are, based on a case of a female college student dealing with the problem of incest, to clarify this family problem and at the same time examine an integrated approach as a form of intervention. The following 4 points were examined: (1) If the client's family is functioning relatively normally, then they will be asked to undergo a psychological interview, however caution is needed with regard to when to do so. This is because a family member is the abuser, therfore the client worries about if one or both parents will abandon her and fears destroying the shared illusions that the family has a “sense of togetherness/unity” and that “everyone is getting along.” (2) Approaches to incest share common traits with approaches to PTSD and must integrate a variety of approaches. With a self support approach as a foundation, different techniques like promoting awareness of one's feelings and incrementally adjusting exposure to frightening situations are combined. (3) There are issues particular to the problem of incest. It creates a sense of wishing to avoid the problem itself in those around the victim. In addition, if the client received physical pleasure when she was abused, she may become self-condemning and fear losing her status as a victim. (4) Traumatic memories must be dealt with, but caution is needed with regard to when to do so.

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