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クエリ検索: "性教育"
5,711件中 1-20の結果を表示しています
  • 木下 茜, 玉上 麻美
    大阪母性衛生学会雑誌
    2024年 59 巻 1 号 20-25
    発行日: 2024/12/31
    公開日: 2025/02/03
    ジャーナル 認証あり

    高等学校における

    性教育
    の課題を明らかにするため,先行研究よりその実態の把握を目的とした.方法は,医中誌Webを用いて,「高等学校」,「高校生」,「
    性教育
    」のキーワードで2023年10月までの全期間の国内文献を検索し,高等学校における
    性教育
    の実態について記載のある25件の原著論文を分析した.その結果,月経教育や妊孕
    性教育
    ,性感染症,性暴力,生徒の要望などにおける【
    性教育
    内容の偏り】,【生徒の実態に即した
    性教育
    方法の実施】,【ピアエデュケーションの効果的な活用】,【教員が抱えている
    性教育
    への戸惑いや限界感】,【
    性教育
    を実施するには不十分な学校体制】,【不十分な家庭との連携】6点の実態が明らかになった.
    性教育
    に対する生徒のニーズの把握,効果的な学校体制,家庭との連携方法についてのさらなる実態把握が必要である.高等学校の
    性教育を包括的性教育
    へ転換するためには,これらの実態を踏まえた取り組みが課題である.

  • ―東京都居住者への調査結果から―
    反橋 一憲, 牧野 智和
    人間生活文化研究
    2021年 2021 巻 31 号 275-285
    発行日: 2021/01/01
    公開日: 2021/10/09
    ジャーナル フリー

    性教育
    をめぐる対立は政治問題となり得るにもかかわらず,一般市民が
    性教育
    をどのように評価しているかに関しては,あまり顧みられてこなかった.そこで本稿では,東京都に居住する18歳以上の男女を対象にした調査をもとに,自身が受けてきた
    性教育
    をどのように評価しているのか,また若者が受ける
    性教育
    にどのような期待を抱いているかを分析した.その結果,
    性教育
    への評価と期待は,当事者性ではなく自身の価値観によって規定されることが明らかになった.
    性教育
    への評価と期待が価値観に規定されるからこそ,
    性教育
    をめぐる対立は容易には解決しがたいものであることが示された.

  • 竹内 日登美, 古木 隆寛, 原田 哲夫
    日本科学教育学会研究会研究報告
    2019年 33 巻 5 号 53-56
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/05/22
    研究報告書・技術報告書 フリー

    日本の

    性教育
    は未だ十分とは言えず,包括的な
    性教育
    の必要性や,性に関する科学的知識の習得においては,生物分野からの
    性教育
    の有効性が示唆されている.そこで本研究では,学生が性における問題を適切な科学的知識に基づいて考える態度を身に付け,理科分野からの
    性教育
    について考えるきっかけとすることを目的に,生物分野からの
    性教育
    の講義を教員養成課程に属する学生を対象に講義を行い,講義中に使用したワークシートを回収して分析した.その結果、講義前の
    性教育
    と理科の関係の認識が強いものほど,性に関する知識の正答率が高かった.講義によって性に関する知識の正答率が上昇し,また,
    性教育
    と理科の関係の認識が強くなった.講義の感想には
    性教育
    の重要性についての記述も多く見られたことから,生物分野からの
    性教育
    は,将来教員となる学生にとって,性に関する知識の科学的視点からの理解と習得に有効であることが示唆された.

  • 大久保 賢一, 井上 雅彦, 渡辺 郁博
    特殊教育学研究
    2008年 46 巻 1 号 29-38
    発行日: 2008/05/31
    公開日: 2017/07/28
    ジャーナル フリー
    本研究では自閉症児・者の保護者を対象に子どもの
    性教育
    に関するニーズ調査を実施した。調査では、
    性教育
    の必要性、
    性教育
    が必要であると考えられる時期、必要とされる
    性教育
    の内容、そして保護者の学習の場の必要性とその形態に関して質問を行った。その結果、大部分の保護者が子どもに対する
    性教育
    の必要性を認識しており、小学校(小学部)高学年から
    性教育
    が必要であると回答した保護者が最も多かった。必要とされる
    性教育
    の内容については、子どもの生活年齢、知的障害合併の有無、性別に関連して保護者の回答に違いがみられた。また、大部分の保護者が、子どもの
    性教育
    に関する保護者自身の学習の場を望んでいることが明らかとなった。保護者の
    性教育
    に対するニーズの実態、そして今後の課題について考察を行った。
  • ―Family Life Education: Working with Family across the Life Span (2nd Ed.)を分析する―
    *倉元 綾子, 黒川 衣代, 山下 いづみ, 正保 正惠
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2017年 69 巻 P-160
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/07/08
    会議録・要旨集 フリー
    目的 米国等では,家政学・家族研究を基礎とした生活課題の予防・支援が行われてきている。ここでは,米国の家族生活教育の主要文献である Family Life Education: Working with Family across the Life Span,Chapter 8: Foundations of Sexuality Education および Chapter 9: Appraoches to Sexuality Education を分析し,
    性教育
    の基礎と実践を明らかにする。
    方法 Family Life Education: Working with Family across the Life Span (2nd Ed.), Lane H. Powell & Dawn Cassidy, 2007, Waveland Press, USA(邦訳『家族生活教育:人の一生と家族』倉元綾子・黒川衣代監訳,2013,南方新社)を分析した。
    結果 (1)第8章「
    性教育
    の基礎」は,歴史,現状,性的警告か性の健康か,
    性教育
    のニーズと背景,教員養成,プログラム開発に理論を用いること,プラクシスの原理;第9章「
    性教育
    へのアプローチ」は,プログラムのタイプ,有効性の評価の各節から成り,各章に要約,討論問題と復習問題が付されている。
    (2)
    性教育
    は家族生活教育のなかでは比較的新しい。1960年代に
    性教育
    の革命的変化があり,1964年にSIECUS(米国性情報・
    性教育
    協議会),1995年に全米
    性教育
    支援連盟が設立された。
    (3)包括的
    性教育
    とは,性的発達,リプロダクティブ・ヘルス,人間関係,愛情,親密性,身体イメージ,ジェンダー役割を含む情報を取得し,態度,信念,価値を形成する生涯にわたる過程である。
    (4)効果的
    性教育
    プログラムには,ニーズに基づく,行動変容のための理論モデル,特定の行動とその変化に焦点を当てる,情報提供,インプットと相互作用の機会の提供,質的評価と量的評価を用いるなどの特徴がある。
  • 包 烏力吉倉, 尾崎 浩巳
    日本科学教育学会年会論文集
    2005年 29 巻 3G1-E2
    発行日: 2005年
    公開日: 2018/05/16
    会議録・要旨集 フリー
    中国の創造
    性教育
    の社会背景的な動向を考慮しながら、近・現代中国創造
    性教育
    の発展及びこれからの展開を論及する。創造型人材を育成する今日的な必要性、及び、中日創造
    性教育
    の国際的な情報交流について示す。
  • 児嶋 芳郎
    特殊教育学研究
    2012年 50 巻 3 号 313-321
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/09/18
    ジャーナル フリー
    本稿は、障害の種別の中でも、実践を行う際により困難が多いと考えられる知的障害児の
    性教育
    、それも
    性教育の中心的な場に位置づくと考えられる学校での性教育
    に限定して、その研究動向を探るとともに、その課題、今後の方向性を提起することを目的とした。理論研究の動向については、学会発表および学術論文の検討より明らかにした。次いで理論研究を、(1)
    性教育
    実践の実施状況、(2) 教師の
    性教育
    に関する意識調査、(3) 保護者の
    性教育
    に関する意識調査、に大別し、代表的な研究内容を紹介した。実践研究の動向については、雑誌報告および民間教育研究団体における検討の状況より明らかにした。最後に、今後の研究課題として、(1) 指導計画試案、(2) 教師の
    性教育への意識の変化と性教育
    の発展、(3) 保護者・子どものニーズの検証、の3点を提起した。
  • 弓野 憲一, 平石 徳己
    教育心理学年報
    2007年 46 巻 138-148
    発行日: 2007/03/30
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    弓野は最近,世界の研究者の協力を得て,『世界の創造
    性教育
    』という本を刊行した。本稿は, 中国, 台湾, 日本, アメリカ, イギリス, ドイツそれとフィンランドの創造
    性教育
    の要約と, 今後の日本の創造
    性教育
    に関するいくつかの提言と課題についてまとめたものである。日本を除いた世界の先進国は, 学校における教育プログラムに創造
    性教育
    を導入することに熱心である。これに対し日本では, 科学的な研究・実践の長い歴史を持つ「創造性」の育成ではなくて, 多様な意味を持つ「生きる力」の育成を小学校から高校において実施しようとしている。このことが, 日本の今日的教育を混乱させる原因の一つとなっている。教育実践の成果を正確に判断するためには, 学問的な裏付けのある「創造性」のような科学的概念に基づいた教育が求められる。
  • ―避妊に対する態度や行動に着目した探索的分析―
    反橋 一憲
    人間生活文化研究
    2024年 2024 巻 34 号 1-13
    発行日: 2024/01/01
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     本稿は,学校における

    性教育
    が効果を有するのか,つまり,若者の性行動に影響を与えるのかを検証した.具体的には,健康教育におけるKABモデルを参考にしながら,
    性教育
    を受けた経験と避妊に対する態度(妊娠への憂慮感),そして避妊行動の関係を分析した.その際,
    性教育
    への有用感も考慮した.

     分析の結果,妊娠への憂慮感と避妊行動に対して学校での

    性教育
    が及ぼす効果は,高校生と大学生とで異なることが分かった.高校生の避妊行動には,学校で人工妊娠中絶を学習した経験が避妊への態度を媒介して間接的に影響を及ぼしている.また,高校生の避妊行動には
    性教育
    への有用感が直接的な影響を及ぼしている.一方で,大学生に対しては学校での
    性教育
    が効果を有しているとは言えなかった.大学生は学校での
    性教育
    などで得られた知識に限らず,これまで得てきた知識を意識的に参照しているとは限らないことが示唆される.以上より,避妊に対する態度や避妊行動を規定するメカニズムは,高校生と大学生で異なるという点が示された.

     また,妊娠への憂慮感には避妊行動の有無が影響を及ぼし,逆に避妊行動の有無にも妊娠への憂慮感が影響を及ぼしている様子がうかがえる.さらに,高校生に限られた知見ではあるが,実際に避妊行動を選択した後に

    性教育
    が役に立ったと実感し,さらに知識を役立てて次の避妊行動を選択するようになる可能性もある.

  • 武富 弥栄子, 尾崎 岩太, 山田 茂人, 濱野 香苗, 井上 悦子, 佐野 雅之, 只野 寿太郎
    日本エイズ学会誌
    2003年 5 巻 2 号 76-81
    発行日: 2003/05/20
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
    目的: 日本社会の若者の性行動低年齢化が進行している中,
    性教育
    は健康教育において重要性を増している. 保護者が
    性教育
    に果たす役割は明らかでなく保護者自身の性の知識や意識や子供への対応を明らかにする目的で調査を行った.
    対象と方法: 大学新入学生およびその保護者にアンケート調査を実施し, 家庭における
    性教育
    の実態調査を試みた.
    結果: 保護者が行った
    性教育
    の内容としては第2次性徴に関する体の変化 (月経, 射精) が主であり, 性交・避妊・STD等の教育は家庭では行われていないという結果であった. 学生が
    性教育
    として受けたと認識しているのは, 学校保健分野での教育が主であった. また, 同時に保護者が学校保健分野の
    性教育
    への期待が大きいことも示唆される結果となった.
    考察: 効果的なHIV/STD教育を行うために, これまでの第2次性徴の
    性教育
    に変えて, 思春期から段階的な性: セクシャリティーおよびリプロダクティブ・ヘルス教育を, 家庭・学校・地域が協力して行うことを提案したい.
  • —小学校における性の学習を通して—
    林 一真, 草野 篤子
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2002年 54 巻
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2003/07/29
    会議録・要旨集 フリー
    性情報が氾濫する現代社会において、子どもが自らの性に向き合い、主体的に性に関わり人間としてより良い生活をおくり行動できるよう授業展開を考えていく必要がある。「セクシュアリティ」、「マイノリティ」、「人権」、「児童の権利に関する条約」、「学習指導要領」を基礎的研究とし、現在小学校で行われている
    性教育
    の授業実践を通して、
    性教育
    の現代的必要性や今後の展望を考える。結果として、
    性教育
    で扱う学習材は、人間理解の様々な内容に派生し、人を尊重する正しい人間理解の基本は、科学的な知識であることが明らかとなった。生きる力をはぐくむ
    性教育
    は、画一的な方法論に基づいては成り立たない。今後の
    性教育
    は、学習材をもとに、人間理解の様々な内容に派生していかなければならない。
  • 俣野 美咲
    社会学研究
    2023年 108 巻 53-73
    発行日: 2023/12/25
    公開日: 2025/06/09
    ジャーナル フリー

     本稿の目的は、家庭における子どもへの

    性教育
    の実践状況に家庭環境が及ぼす影響を検討することである。「二〇二一年全国おうち
    性教育
    実態調査」のデータを用いて、(一)子どもに性に関することがらを教えた経験、(二)子どもの性に関して困った経験、(三)子どもの性に関する相談相手の有無の三つの従属変数を用いた分析の結果、主に次のことが明らかになった。第一に、家庭での
    性教育
    の実践状況は、父親の社会経済的地位により異なる。父親が非正規雇用・無職などの不安定な働き方の家庭では、家庭における子どもへの
    性教育
    を実践していない傾向にあった。第二に、母親の教育期待は家庭での
    性教育
    の実践状況・内容に影響を及ぼす。教育期待の高い母親は家庭と学校の両者で
    性教育
    を行うべきだと考える傾向にある。また、教育期待の低い母親は「避妊の方法」「デートDV」など、より個人の性行動に直結する内容を教えている傾向にある。第三に、シングルマザーや夫婦関係満足度が低い母親、専業主婦は、子どもの性に関することを誰にも相談できない孤立状態に陥りやすい。家庭での
    性教育
    の実践に際しては、夫婦間での連携が重要であることが示唆された。

  • *古田 映布, 小出 真奈美, 戸村 貴史, 宮地 美帆, 泉 彩夏, 片岡 千恵, 佐藤 貴弘
    日本体育・スポーツ・健康学会予稿集
    2021年 71 巻 3O1104-06-03
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/28
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では、日本の大学生を対象とし、オンライン

    性教育
    を通じた学習経験を明らかにすることを目的とした。対象者は、2021年1月に開催されたオンライン
    性教育
    の参加者70名のうち、本調査の協力に同意した男性3名、女性4名、計7名の大学生とした。対象者の年齢は18歳-23歳であった。開催されたオンライン
    性教育
    は、大学における学生プロジェクトの1つとして学生が主催、運営した。オンライン
    性教育
    では「学校における性に関する指導の概要」、「性感染症」、「中絶と避妊」の内容について取り扱われた。本研究での研究課題は、(1)開催されたオンライン
    性教育
    が、対象者と主催者および他の参加学生との対人関係にどのような影響を及ぼしたか、(2)オンライン
    性教育
    は大学生の学習経験にどのように寄与したか、の2つであった。そこで、成人期における大学生の学習経験を明らかにするために、Knowles(1989)が提唱したアンドラゴジー理論(成人経験学習理論)を枠組みとして質的研究を行った。データは、オンライン
    性教育
    で取り扱った内容と研究課題に基づいて作成された項目を用いた半構造化面接法により収集した。分析は、継続的比較分析法を用いた。その結果、「オンライン教育による利点」、「一人暮らしの大学生における
    性教育
    の重要性」、「妊娠・中絶に関する倫理的問題と価値観」の3つの主要なテーマが学習経験として導き出された。これらには、安全な性行動をとることと、心身共に健康に過ごそうとする意識が強く影響していると思われた。また、オンラインでの実施や主催者の配慮により、参加者は顔や名前を明かさずに参加できたことは、大学生における
    性教育
    への積極的な参加を促すことが示唆された。今後さらに
    性教育
    における大学生の学習経験の質の向上を図るためには、開催に関わる主催者の意識や関心の範囲を広げ、教育内容をさらに工夫する必要があると考えられた。

  • 大学生が既習した授業内容に着目して
    *石井 里佳, 木山 慶子
    日本体育学会大会予稿集
    2017年 68 巻
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/02/15
    会議録・要旨集 フリー

     

    性教育
    の課題として、
    性教育
    の特質に起因する実施への躊躇(齊藤,2013)や、学習者である子どもが性にネガティブな印象を抱くこと(上田,2014)がある。そこで本研究では、質問紙調査により嫌悪感・不快感につながる授業の特徴を考察することを目的とする。調査は、日本
    性教育
    協会の「青少年の性行動」および中越ら(2010)の質問項目の一部を再考した質問紙を用い、既習の保健授業について質問した。大学7校の学生403名(うち男性229名、女性174名)を対象に、2016年11月~2017年5月に配布・回収した。その結果、「既習した
    性教育
    に嫌悪感・不快感を抱いたことがある」では男子41人(18.3%)、女子44人(26.4%)が「はい」と答え、約2割の学生が
    性教育
    にネガティブな印象をもったことがあった。嫌悪感を抱いた
    性教育
    授業内容は、男女ともに「授業中ふざける生徒への嫌悪」「男女一斉授業後の異性への意識の高まり」「視覚資料に対する嫌悪」があげられた。これらのことから嫌悪感・不快感につながる授業の特徴として①生徒のふざけた言動②授業形態に起因する嫌悪③直接的な表現の視覚資料があることが考察された。

  • ―ジョン・デューイにおけるナショナリズムと教育
    石田 雅樹
    年報政治学
    2020年 71 巻 2 号 2_237-2_255
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/12/15
    ジャーナル フリー

    本稿は、ジョン・デューイにおける 「市民

    性教育
    」 論と 「国民
    性教育
    」 論を比較検証し、その教育論におけるナショナリズムの位置づけを明らかにしたものである。

     デューイのナショナリズムについてはこれまで、第一次大戦期におけるアメリカ参戦支持論などを中心に研究が行われてきたが、この時期に展開した 「国民

    性教育
    」 の内実について十分な検証は行われてこなかった。本稿はこの時期における 「市民
    性教育
    」 と 「国民
    性教育
    」 との関係性に注目し、両者の共通点と相違点を検証することで、デューイの教育論におけるナショナリズムの意義を明らかにした。つまり一方でデューイが、「市民
    性教育
    」 論によってナショナルな枠組みを超える視点を提示しつつも、他方では 「国民
    性教育
    」 論同様に学校教育にナショナルな統合機能を期待していたことを示し、双方においてデモクラシーとナショナリズムとが不可分な形で結びついていることを明らかにした。またデューイは 「市民
    性教育
    」 と 「職業教育」 との一体性を主張したが、その 「職業教育」 の在り方もドイツ的価値観を批判し、アメリカの価値観が投影されたものであった。本稿は以上のような点で、大戦期におけるデューイ教育論とナショナリズムとの関係を明らかにし、その可能性と限界を論じた。

  • 庄子 加奈子, 長島 康雄
    仙台市科学館研究報告
    2015年 24 巻 43-48
    発行日: 2015年
    公開日: 2021/09/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    近年,環境問題が叫ばれるなか,2012年に「生物多様性国家戦略2012-2020」が発表された。これは1995年に策定された「生物多様性国家戦略」から5回目の改正となる。我々の生活に恩恵をもたらす生物多様性が人間活動によって危機に晒されている状況がいよいよ現実感を持ち始めた。生物多様性を保全・維持するためには生物多様
    性教育
    を行っていく必要がある。昨年時は小学校における理科教科書の生物種の取り扱いから生物多様
    性教育
    の位置づけを検討した。今回は中学校理科で学習する自然環境と遺伝子の内容と合わせて生物多様
    性教育
    を行うことを提案し,生物多様
    性教育
    の課題点を明らかにする。
  • ―多様性を生かした介護福祉教育方法の体系化を目指して―
    齊藤 美由紀
    敬心・研究ジャーナル
    2023年 7 巻 1 号 97-106
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/25
    ジャーナル フリー

    本稿では、介護福祉士養成課程における「介護実習」に焦点を当て、「多様性」および「多様

    性教育
    」への考察を行った。多様
    性教育
    から見た、「介護実習」の現状と課題について整理し、その上で、「多様
    性教育
    」を実践していくためには、「多様性の価値」を知ることから始める必要がある。マイノリティ(少数派)には、マジョリティ(多数派)にはない価値がある。「多様性」の受容と「インクルージョン」を掛けた時、学生の個性が花開き、そこから新たな価値創造と許容性の高い社会を築いていくことが可能となる。それこそが「多様
    性教育
    」の目指すものであると考える。

  • 特別支援学校の女性教師の事例
    鶴岡 尚子, 古井 克憲
    質的心理学研究
    2024年 23 巻 Special 号 S25-S31
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/01/15
    ジャーナル フリー
    近年,知的障害者の
    性教育
    は権利として保障され,国際的には包括的
    性教育
    が推進されている。本研究ではF 特 別支援学校での,教師研修や
    性教育
    実践による,女性教師(H 教諭)の認識の変化をインタビューにより明らかにした。その結果,
    性教育
    の困難感として二つの「壁」が語られた。一つは,性の学びの積み重ねがない子どもが,突然,
    性教育
    を受けることに感じる違和感の「壁」であった。その「壁」を生じさせないためには,低年齢からの
    性教育
    が必要であると考えられた。もう一つは,H 教諭自身が内面化していた,女性を性的客体と見なす男性像について,教育の場で問題提起したり,問い直す機会を与えられたりしてこなかったことから生じていた「壁」であった。しかし,H 教諭は
    性教育
    実施に向けた学びや同僚教師とのやり取りにより,自身の性への認識を相対化し,「壁」が崩れつつあることを自覚した。以上のように,特別支援学校で教師が協働で行う
    性教育
    は,教師の
    性教育
    への困難感を減じさせ,性への認識の変容につながることが明らかとなり,さらに,
    性教育
    の実施により教師自身が児童生徒や他者と豊かな関係を築くことができる可能性をも示唆していた。今後は,ジェンダー平等や,その社会構築性についても教師研修に含め充実させることが課題である。
  • 関根 志奈子, 土肥 眞奈, 廣瀬 幸美, 叶谷 由佳
    日本健康医学会雑誌
    2018年 27 巻 2 号 125-136
    発行日: 2018/07/31
    公開日: 2019/03/30
    ジャーナル フリー

    目的:日本の高等学校を対象に,

    性教育
    の実態を明らかにするとともに,学校体制との関連について検討することを目的とした。

    方法:無作為抽出した10都道府県全938校を対象とし,郵送法による質問紙調査を実施した。

    結果:回収された326校の内320校(有効回答率98.1%)を分析対象とした。

    性教育
    における学校体制では管理職の支援あり,他教員の協力が得られていると回答したのは37.2~42.5%であった。年間指導計画の作成,実態調査,教員の研修を実施している割合は4割程度であった。
    性教育
    の内容では,心理・生理的側面,性行為に関連する側面の項目で37項目中18項目が8割以上の学校で実施されていた。
    性教育
    内容には管理職の支援や他教員の協力,養護教員が
    性教育
    を担当,相談可能な専門家の存在,研修の実施,保護者への説明といった学校体制が有意に関連していた。

    結論:

    性教育内容を充実させるには教員の性教育
    に関する研修への参加や,保護者説明会の機会の確保,専門家,養護教員,保健体育教員を含む教員間で連携を取ることの必要性が示唆された。

  • *朝田 佳尚
    社会情報学会大会研究発表論文集
    2024年 2024 巻
    発行日: 2024/09/14
    公開日: 2025/01/22
    会議録・要旨集 フリー

    This paper is a preliminary study to trace the history of representations of sex education in postwar Japanese society. The data for this paper consists of newspaper article databases from the Yomiuri and the Asahi Shimbun. This paper covers articles in which the concept of sex education appears, and clarifies the configuration of its representation through quantitative text analysis. In conclusion, sex education has shifted from issues of countries and populations to issues of human relationships and the body, but one of the central issue is sexual violence in 2010s, that is not necessarily consistent with the idea of comprehensive sex education. Sex education is still being discussed from the perspective of a “social problem”.

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