詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "数理社会学"
918件中 1-20の結果を表示しています
  • 盛山 和夫
    理論と方法
    2011年 26 巻 2 号 271-286
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/09/01
    ジャーナル フリー
     
    数理社会学
    は,1950~60年代において理論社会学の主流派だったパーソンズ理論や機能主義に代わって,社会学により厳密で経験的な裏付けのある理論形成の文化が必要だという考えを基盤にして始まった.そのことは,コールマンやホワイトなどの初期の仕事からうかがい知ることができる.しかし,そうした
    数理社会学
    の目標は,必ずしも達成されていない.その一つの理由は,残念ながら,経済と違って,社会学が対象とする社会的世界は意味世界であって,本来的な数理性が保証されていないからである.他方また,
    数理社会学者自身が数理社会学
    の役割を誤解してきたという面もある.少なくない
    数理社会学
    者が,
    数理社会学
    は経験的一般化やフォーマライゼーションを通じて社会学理論の構築に貢献すると考えている.また,一部の人は,数理モデルの帰結への何らかの解釈を通じて理論が導かれると思っている.これらはいずれも,数理モデルの構築が本来的に創造的な営みであって,モデル構築それ自体が新しい理論を生み出す試みだと点に気づいていない.本稿は,
    数理社会学
    の基本的課題は,現象の「構造的エッセンス」に対する数理モデルの構築を通じて,現象の新しい理解の展開に寄与することだと主張し,そのことを,いくつかの数理モデルを紹介しまた説明することで,明らかにしようとするものである.
  • 土場 学
    理論と方法
    1996年 11 巻 2 号 157-173
    発行日: 1996/12/31
    公開日: 2016/08/26
    ジャーナル フリー
     
    数理社会学
    は、社会学を科学として自立化させることをめざす「啓蒙のプロジェクト」として出発した。そのさいそれは、「論理合理主義」のプログラムにもとづき、社会学理論を科学と非科学に峻別し、あわせてこれまでの社会学理論はほとんど非科学的な類似理論であると喝破し、真に科学の名に値する社会学理論の確立を標榜した。しかし現在、
    数理社会学
    は社会学のなかで確固たる地盤を築いたにもかかわらず、社会学全体の状況は
    数理社会学
    のもくろみどおりにはならなかった。その根本的理由は、論理合理主義のプログラムにこだわるかぎり社会学そのものが非科学にならざるをえず、したがって
    数理社会学
    の思い描く社会学理論なるものが多くの社会学者の思い描く社会学理論と乖離していたからである。そもそも、検証(反証)という普遍的基準で科学と非科学をアプリオリに判定するという論理合理主義の科学哲学が厳密には容認できないものであることは今日では明らかである。しかしその一方で、本来、
    数理社会学
    のポテンシャルは論理合理主義のプログラムを超えている。すなわち、
    数理社会学
    とは、社会学理論としての数理モデルの妥当性を超越的に宣言するのではなく経験的に追求していくプロジェクトであり、その意味で、このプロジェクトは今なお未完なのである。
  • 浜田 宏
    ソシオロジ
    2013年 57 巻 3 号 127-137
    発行日: 2013/02/28
    公開日: 2015/05/13
    ジャーナル フリー
  •  
    高坂 健次
    理論と方法
    1986年 1 巻 1 号 1-14
    発行日: 1986/11/20
    公開日: 2009/03/01
    ジャーナル フリー
     
    数理社会学
    の一般的な議題はどこにあるか――それはフォーマライゼーションにあり、というのが本稿の結論である。では、フォーマライゼーションとは何か。その狙いはどこにあるのか。何をいったいフォーマライズするのか。また、どのような数学的手法が必要か。既存の社会学からは何を学びとり、またそれに対して何を与えることができるか。こういった点について、できるだけ数学的な議論に立ち入らないで述べる。また最後に、
    数理社会学の当面の議題および数理社会学
    教育をめぐる問題点にも触れる。
  • ―数理社会学教育の課題と展望―
    盛山 和夫
    理論と方法
    2014年 29 巻 1 号 107-113
    発行日: 2014年
    公開日: 2016/07/10
    ジャーナル フリー
  • 太郎丸 博
    フォーラム現代社会学
    2010年 9 巻 52-59
    発行日: 2010/05/29
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本稿では、まず日本では
    数理社会学
    が不人気である事実を確認し、その理由を説明する仮説として、リベラル仮説と伝統的公共性仮説を検討する。リベラル仮説によると、社会学者の多くはリベラルであるが、マイノリティの生活世界を描くことを通して、抑圧の実態を告発し、受苦への共感を誘う戦略がしばしばとられる。そのため、社会学者の多くは抽象的で単純化された議論を嫌う。そのことが
    数理社会学
    の忌避につながる。伝統的公共性仮説によると、日本の社会学では伝統的公共社会学が主流であるが、伝統的公共性の領域では、厳密だが煩雑な論理よりも、多少曖昧でもわかりやすいストーリーが好まれる。それが
    数理社会学
    の忌避につながる。このような
    数理社会学
    の忌避の原因はプロ社会学の衰退の原因でもあり、プロ社会学の衰退は、リベラルと伝統的公共社会学の基盤をも掘り崩すものである。それゆえ、
    数理社会学
    を中心としたプロ社会学の再生こそ日本の社会学の重要な課題なのである。
  • 報告と提言
    志田 基与師, 七條 達弘, 高橋 伸幸, 保田 時男, 渡邊 勉
    理論と方法
    2013年 28 巻 2 号 367-374
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/09/01
    ジャーナル フリー
  • ―――数理社会学の立場から――
    高坂 健次
    組織科学
    1999年 32 巻 3 号 27-37
    発行日: 1999年
    公開日: 2022/07/27
    ジャーナル フリー
     社会学の歴史にみられる「法則」の用例を概観する.モデル構築を通して対象のメカニズムを捉えようとする
    数理社会学
    からすれば,「法則」は窮屈すぎる.かくて「法則定立科学」という自己規定は採らない.ここまでは吉田の提案と似ている.しかし,吉田の「ネオ・パラダイムの転換」は,科学的説明の古典的なロジックにとらわれすぎていて,
    数理社会学
    の現場の営みにはそぐわない.また,彼の提案には運動論が欠落している.
  • ─社会的ディレンマ研究の問題点─
    永田 えり子
    理論と方法
    1988年 3 巻 1 号 43-56
    発行日: 1988/05/01
    公開日: 2009/03/06
    ジャーナル フリー
     社会的ディレンマは原理的に解消可能だろうか。本稿はこの問題設定のもとで次の3点を主張する。(1)経験的に協力的社会状態を達成するのに役立つような要因を抽出することによって、社会的ディレンマを解消することはできない。経験的状況においては、社会的ディレンマの論理構造以外の要素を排除できないからである。社会的ディレンマを解消するには、社会的ディレンマを解消するような一般理論を発見しなくてはならない。(2)個人の選好を操作することによって社会的ディレンマを解消しようとすることは、社会的ディレンマの問題設定そのものを捨ててしまうことにほかならない。(3)社会的ディレンマとは、自由な個人による均衡社会状態よりもパレート効率的な社会状態が存在するような事態を指す。したがって、最終的な社会的ディレンマの解決とは、任意の初期条件からパレート的に劣っていないような社会状態を導出できるようなアルゴリズムを発見することであるといえよう。ところで、社会的ディレンマはセンのリベラル・パラドックスの下位類型としての位置を占める。センによれば自由とパレート効率性とは矛盾するものであり、両者を両立させるようなアルゴリズムは存在しない。このことから社会的ディレンマを解消するような一般理論は存在しない、と主張できる。
  • ―海野類型の拡張から―
    三隅 一人
    理論と方法
    1993年 8 巻 1 号 69-88
    発行日: 1993/04/01
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
     社会的ジレンマの数理モデルは数多く開発されているが、それらの間の関係は必ずしも明確ではない。本稿は海野による類型化を拡張しながら、その問題にアプローチする。海野が用いた類型軸は、資源単位の有無、保存と供給、確率論的モデルと決定論的モデルの3つである。われわれはまず、資源単位に代えて「単位作用」という概念を提唱する。これは便益や損失の共通単位を資源から作用に一般化したもので、そこからいくつかの単位作用条件が設定される。また確率論的―決定論的の軸は、臨界点(供給点)の設定の仕方が確率的か確定的か、という軸に修正される。この2つの修正軸に保存と供給の違いを加えることによって、12通りの類型が導き出される。われわれはそのうちの8つの類型に対して、従来の諸モデルを統一的に関係づけうるような一般モデルを提唱する。その過程で、海野類型において資源単位のある保存モデルとして提唱された「海野の共有地のジレンマモデル」と「Hamburgerの収奪ゲーム」の定式化に誤りがあること、また新しい類型の中に社会的ジレンマに対する制御を前提にしたモデルが現れること、等が明らかにされる。
  • 海野 道郎
    理論と方法
    1989年 4 巻 1 号 1-4
    発行日: 1989/03/24
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 日本における数理社会学の展開
    数土 直紀
    社会学評論
    2006年 57 巻 2 号 436-453
    発行日: 2006/09/30
    公開日: 2010/04/23
    ジャーナル フリー
    本稿ではまず, 日本における
    数理社会学
    研究の最近の動向を, 進化ゲーム理論やシミュレーションなどの台頭, および世代継承の観点から議論するさらに, 国際化と啓蒙活動の盾発化を中心に, この時期の
    数理社会学
    会の活動を概観し, そうした動向・活動の中から出てきた新しい流れを, テーマおよび方法の違いに気をつけながら, 可能な限り紹介する
  • 高坂 健次
    理論と方法
    1993年 8 巻 2 号 287-289
    発行日: 1993/10/10
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • ―『社会学入門』を超えて―
    金井 雅之, 小林 盾, 内藤 準
    理論と方法
    2015年 30 巻 1 号 13-14
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/07/10
    ジャーナル フリー
  • 浜田 宏
    理論と方法
    2011年 26 巻 2 号 239-242
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/09/01
    ジャーナル フリー
  • ─他者の意思はいかにして自己の意思を捉えるか─
    大澤 真幸
    理論と方法
    1988年 3 巻 2 号 2_31-2_48
    発行日: 1988/10/09
    公開日: 2009/03/06
    ジャーナル フリー
     権力と呼ばれる社会現象は、行為者が、自らの行為の決定を、自身の意思に帰属した選択として認知する以前に、直接には他者の意思に帰属する選択として認知しているときに生ずる。言い換えれば、行為者が、自身の行為を、「他者の意思に従った選択」の選択として認知しているとき、その行為者は他者の権力に従属していると、自らを認定することになる。しかし、何故に、ある行為者の選択は、このように他者の意思を経由する「回り道」を辿るのだろうか?
     この論考は、「権力」に確定的で形式的な定義を与えることを通じて、この疑問に答えようとするものである。我々は、権力が、行為者自身の選好のみに依存した行為選択の無媒介の合理性と、他者の選好(選択)を予期した場合の行為選択の媒介的な合理性の乖離から生じていることを、明らかにするだろう。同時に、権力の二つの典型──抑止的なタイプの推力と誘導的なタイプの権力──を分かつ基本的な特性を明確にする。また、権力の作動が、権力保持者と従属者にともに回避されている(と従属者が認知している)社会状態の存在、およびその社会状態に対する権力保持者と従属者の非対称的な関与によって、条件づけられていることを示すこととなろう。
  • 斎藤 友里子
    理論と方法
    2002年 17 巻 1 号 105-108
    発行日: 2002/06/30
    公開日: 2009/02/10
    ジャーナル フリー
  • ―架橋を促すためのノート―
    髙坂 健次
    理論と方法
    2000年 15 巻 2 号 235-248
    発行日: 2000/10/30
    公開日: 2016/09/30
    ジャーナル フリー
     古典理論の数学的定式化の試みは少なからず存在するにもかかわらず、一般にはなぜか不十分だと考えられている。本稿では、
    数理社会学
    と古典理論の関わりを、理論的アイディアの写像、構造・過程の写像、概念・命題の写像の3レベルに整理したうえで、両者を架橋するために何が必要かを提案する。
    数理社会学
    に必要なのは社会学的センス(古典理論の素養、経験的洞察、歴史認識、実践的動機)であり、古典理論に必要なのは数学的センス(明確化、表現、説明)であることを指摘する。
  • ―数理社会学の足場固めのために―
    河野 敬雄
    理論と方法
    2006年 21 巻 2 号 167-182
    発行日: 2006年
    公開日: 2007/08/02
    ジャーナル フリー
    まず始めに社会科学において用いられている「数学」とは何かということを考察する。次いで数学概念と推論が明晰であるが故に多くの人々による検討が可能であるという意味での検証可能性を社会学の文献の中からの例を引いて示す。さらに、「「いき」の構造の代数学的構造について」(高坂 1984)を一例として批判的に検討することを通して数学の効用と同時に数理モデルの適用限界を模索する。最後にこれらの批判的検討がより一層の
    数理社会学
    発展の契機となり得ることを指摘する。
  • 毛塚 和宏
    理論と方法
    2017年 32 巻 1 号 3-12
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/07/19
    ジャーナル フリー

     受賞論文は教育達成に関する階層間格差を説明するBreenとGoldthorpeの相対リスク回避仮説に修正を加え,日本において適合的かどうか検討した.数理モデルと計量分析による検討の結果,下降回避的なメカニズムを含まない単純進学モデルが最も説明力があった.本稿の後半では,社会学内における

    数理社会学
    のプレゼンスの低さという
    数理社会学
    を巡る問題を取り上げた.最後に,さまざまな実証研究との協働によって解決される可能性を提示した.

feedback
Top