現在、水道事業と下水道事業は各々別の事業体によって運営されており、それぞれが各事業の範囲において全体最適を目指している.しかし、水道水の供給と下水の処理は表裏一体にあり、これを一体化して運営する方が合理的であり、都市部での降水や下水等潜在的水資源を活用することで、より安定した経営を実現することが可能となる.また、完成品としての水道水を、蛇口から遥か手前にある浄水場においてアウトプットしているので、ユーザーが使用する時には水質が劣化し、飲料水としての水道水に対する満足度を引き下げている。本稿では、完成品としての水道水のアウトプット地点を浄水場から蛇口に転換することで、上下水道事業を物流や資源活用等において、より合理的に行うことを提言する.
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