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クエリ検索: "柔軟剤"
1,053件中 1-20の結果を表示しています
  • 樋口 才二, 鈴木 淳
    日本衣服学会誌
    1997年 40 巻 2 号 85-96
    発行日: 1997年
    公開日: 2024/03/27
    ジャーナル フリー

     家庭用

    柔軟剤
    と糊剤で綿布を5分間処理し, その吸水高さおよび剛軟度を測定することにより,
    柔軟剤
    処理による吸水性の低下を防ぐ処理濃度を検討した。
    柔軟剤
    処理後の吸水高さは,
    柔軟剤
    濃度が0.44ml/lで最小値を示した。糊剤処理後の吸水高さは, 糊剤濃度が4 ml/lで最小値, 40ml/lで最大値を示した。
    柔軟剤
    濃度を一定にし糊剤濃度を増加した混合液で処理後の吸水高さは, 糊剤濃度が8 ml/lで最大値を示し, 剛軟度は増加した。糊剤濃度を一定にし
    柔軟剤
    濃度を増加した混合液で処理後の吸水高さは,
    柔軟剤
    濃度が0.11ml/lで最大値を示し, 剛軟度は減少した。
    柔軟剤
    と糊剤の濃度を増加した混合液で処理後の吸水高さは, 徐々に減少し, 剛軟度は増加した。
    柔軟剤
    濃度を増加, 糊剤濃度を減少した混合液で処理後の吸水高さは,
    柔軟剤
    濃度が0.88ml/l, 糊剤濃度が2 ml/lのときに最小値を示した。吸水高さの減少が抑制され, 剛軟度の増加が少なかった処理方法と濃度は,
    柔軟剤
    と糊剤の濃度を増加した混合液で処理する方法であり,
    柔軟剤
    が0.11ml/l, 糊剤が4 ml/lまでの濃度であった。

  • 櫻井 浩子
    アプライド・セラピューティクス
    2024年 19 巻 18-28
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/04/24
    ジャーナル フリー
    今日、柔軟仕上げ剤の利用が生活に定着する一方で、2008年以降柔軟仕上げ剤のマイクロカプセル製法による被害が報告されるようになった。本研究では、柔軟仕上げ剤など香りつき製品による被害の状況と体調の変化などについてwebアンケートを行い、結果を踏まえ環境衛生の観点から香害に対する薬剤師の役割を考察した。インターネット調査会社に登録している日本人男女を対象とし、有効回答は348人(有効回答率:94.6%)であった。香りつき製品による体調不良が「ある」と回答した人は21.8%であり、その具体的な症状では「吐き気」、「頭痛」、「くしゃみ・鼻水」が挙げられた。症状の原因と思われる製品として、「柔軟仕上げ剤」が44.7%と最も高かった。被害後は「人混みを避けるようになった」が26.3%であった。香りつき製品による被害をなくすための対策として「香りつき製品の使用についてルールを決める」が挙げられた。しかし、香りつき製品による健康被害や「香害」という言葉が社会に周知されていないため症状への理解を得られず、個人の嗜好の問題と誤解されることが危惧された。こうした状況に対し、薬剤師には環境衛生の観点から相談に応じること、企業や関連団体と連携し地域住民に対し香りのマナーや適正な使用、香害について啓蒙普及していく必要性が示唆された。
  • 藤井 日和, 宮原 岳彦, 岡本 貴弘, 高岡 弘光, 西松 豊典, 金井 博幸
    繊維製品消費科学
    2016年 57 巻 3 号 205-214
    発行日: 2016/03/25
    公開日: 2016/04/08
    ジャーナル フリー
    本報では,布製品用芳香剤の香りが居間の印象に与える効果について官能検査および生理的機能量(HF,LF/HF,GSR,眼球運動)測定によって評価した.官能検査結果より,布製品用芳香剤の香りは居間の印象を変化させることがわかった.また,生理的機能量測定結果より,印象評価中に香りがあることで交感神経系活動(LF/HF)が抑制されるとともに,居間に対する注視時間が長くなる傾向がみられた.これらの結果は,官能検査結果と一致していた.
  • 小谷 有理子, 小林 靖之, 後藤 景子
    繊維製品消費科学
    2014年 55 巻 7 号 555-562
    発行日: 2014/07/20
    公開日: 2017/11/28
    ジャーナル オープンアクセス

    家庭用

    柔軟剤
    の主成分である二鎖型のカチオン界面活性剤を用いて,柔軟処理による布の物性変化を実験的に調べた.フィルムを用いて処理を行い,X線光電子分光法,原子間力顕微鏡法および水晶振動子法により界面活性剤の吸着挙動を調べたところ,標準使用量の5倍程度までは濃度の増加とともにセルロースおよびPET表面への吸着量が増加する傾向を示した.綿タオルでは厚さの増加と摩擦係数の減少が認められるが,綿,綿/ポリエステルおよびポリエステルの各平織布ではこれらの変化はなかった.また,これらの平織布では,防しわ性や引張強伸度などの力学特性も殆ど変化しなかった.一方,吸水性や帯電性などの水分特性は処理により大きく変化し,綿タオルおよび綿布では吸水性の低下が,ポリエステル布では吸水性や帯電防止性の増大が,それぞれ顕著に観察された.吸水性の変化に関して市販
    柔軟剤
    で処理した各種布でも同様の傾向を示した.

  • 樋口 才二, 鈴木 淳, 小山 清人
    日本衣服学会誌
    1997年 41 巻 1 号 11-21
    発行日: 1997年
    公開日: 2023/08/04
    ジャーナル フリー

     家庭用

    柔軟剤
    と糊剤さらにそれらの混合液で処理した綿布の吸水量に対する圧縮圧力の影響について検討した。吸水量は, 圧縮圧力が69Paから347Paまで増加するとともに増えたが, 624Paから1803Paまでの大きい範囲でほぼ同じであった。未処理のときと糊剤処理したときの吸水量は, ともに圧縮圧力に大きく影響されるが,
    柔軟剤
    処理したときと混合液処理したときの吸水量は, ともに圧縮圧力による影響が小さかった。混合液処理したときの吸水量は, 圧縮圧力が69Paから347Paまでの小さい範囲で, 糊剤処理や
    柔軟剤
    処理の場合より多かったが, 347Paから1803Paまでの大きい範囲で, 糊剤処理と
    柔軟剤
    処理との間であった。綿布を
    柔軟剤
    処理することにより吸水量が減少するのを防ぐ一つの方法として,
    柔軟剤
    と糊剤の混合液で処理する方法があることが示唆された。

  • *岡村 好美, 田中 翔子, 湯地 敏史, 木之下 広幸
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2016年 68 巻 P-092
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/08/04
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】日本における香りの利用は仏教儀式において始まり、以来日常生活のいろいろな状況で利用されてきた。衣生活での利用も多く、“空薫物”として香りを着衣に焚込めることや匂い袋を身につける他に、鬢付け油”や“化粧料”として香りをまとう行動に展開されてきた。近年は、手軽な香り剤として
    柔軟剤
    が注目を集めている。
    柔軟剤
    の本来の目的は、洗濯後の衣服を柔らかく保つことや帯電防止であるが、香りに注目されるようになって香りの残効性や拡散性を強調した製品が多く提供されるようになってきた。
    柔軟剤
    の香りを対象とした研究も増えてきたが、使用状況から香りの働きを解析した報告は少ない。  本研究は、
    柔軟剤
    の香りの影響について使用状況から解析した。
    【方法】先ず大学生を対象として、香りへの関心度を5段階評価で実施して香りの使用意識を明らかにし、次いで5種類の市販
    柔軟剤
    を用いて、嗜好及び4段階のイメージ評価を実施した。また、使用状況調査および、柔軟処理試料の香りによる感情状態を調査した。
    【結果】学生は適度な強さの香りがある環境は生活に良いと考えており、
    柔軟剤
    としては「すがすがしさ」、「気品」が感じられる香りを好んだ。
    柔軟剤
    の使用状況は香りの嗜好状況および気分・感情状態と対応した。
  • 樋口 才二, 鈴木 淳
    日本衣服学会誌
    1997年 40 巻 2 号 77-84
    発行日: 1997年
    公開日: 2024/03/27
    ジャーナル フリー

     家庭用

    柔軟剤
    と糊剤で綿布を処理し, その吸水高さおよび剛軟度を測定することにより,
    柔軟剤
    処理による吸水性の低下を防ぐ処理時間を検討した。
    柔軟剤
    処理したときの吸水高さは, 処理時間が10分までの間に, 約73%まで減少し極小値を示したが, 剛軟度は処理時間が40分でもわずかな減少であった。糊剤処理したときの吸水高さは, 処理時間が1分までの間に約85%まで減少し極小値を示したが, 剛軟度は処理時間が5分までの間に大きく増加した。
    柔軟剤
    と糊剤の混合液で処理したときの吸水高さは, 処理時間とともに緩やかに減少し, 40分で約87%まで減少した。また剛軟度は糊剤処理の場合より小さかった。この結果,
    柔軟剤
    と糊剤の混合液で処理したときの吸水高さは, その減少が抑制されることが認められ, 特に, 処理時間が10分以内で顕著であった。それで, 吸水高さの低下と剛軟度の増加とを共に抑制するためには, 処理時間を短くする必要があると考える。

  • 潮田 ひとみ, 中島 利誠
    日本家政学会誌
    1996年 47 巻 6 号 579-588
    発行日: 1996/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    We often use softening agents in washing. However, nobody knows how clothing treated with household softeners affects human senses.
    Five kinds of towels were treated with two different types of household softeners. After absorbing water, these samples were then used for sensory evaluation.
    It was learned that cotton and non-twist cotton towels treated with conventional softeners tended to cause cooler or wetter sensations than non-treated towels or towels treated with “improved” softeners. It is supposed that these differences were caused by differences of molecular structure of surfactants.
    Moreover, it is presumed that these differences were influenced by the combination of the softeners with the towel fibers, as well as by the structure of the towel fabrics.
    Thus, it is clear that dry and wet clothing treated with household softeners affects human senses.
  • 田中 結子
    におい・かおり環境学会誌
    2015年 46 巻 6 号 374-381
    発行日: 2015/11/25
    公開日: 2019/02/20
    ジャーナル フリー

    近年の

    柔軟剤
    や衣料用洗剤などのファブリックケア製品には,香りの品揃えが多く見られ,これらが生活者の購買意欲を高める一因になっている.ファブリックケア製品において香りは重要な役割を占めるようになり,製品のイメージやコンセプトを伝えること,様々な使用場面での使い心地のよさを与えることやターゲット層の高い嗜好性に応えること等,付加価値を向上させる手段として進化してきた.本稿では,日本の
    柔軟剤
    と衣料用洗剤にフォーカスし,その香りの変遷と香りに対する生活者意識の変化について紹介する.

  • 松元 美里, 古賀 夕貴, 樋口 汰樹, 松本 英顕, 西牟田 昂, 龍田 典子, 上野 大介
    におい・かおり環境学会誌
    2020年 51 巻 5 号 319-322
    発行日: 2020/09/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

    近年,残香性を高めることを目的としたマイクロカプセル化香料の使用が一般化している.本研究ではハウスダストから甘いにおいを感じることに着目し,におい嗅ぎガスクロマトグラフィー(GC-O)を利用した“におい物質”の検索を試みた.分析の結果,ハウスダストと

    柔軟剤
    から共通したにおい物質が検出され,香料がマイクロカプセル化されたことでハウスダストに比較的長期間残留する可能性が示された.

  • 柔軟剤配合の効果について
    石崎 ダイ, 岩原 シゲ
    家政学雑誌
    1971年 22 巻 3 号 186-188
    発行日: 1971/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    Nylon fabrics were sized with 0.01% C M C solution plus softeners in order to avoid the stiffness of sized nylon fabrics which is brought when nylon fabrics are sized with 0.01% C M C, solution alone. The effects of this treatment on soiling properties, quality of being easily cleansed and stiffness of the fabrics were investigated.
    Three kinds of softeners, TAFLON 602, 902S and S100, were employed. Solutions of three different concentrations of each softener were prepared. Those concentrations were 0.05%, 0.1% and 0.5%. C M C and softeners were mixed in the ratios of 100 : 0, 80 : 20, 60 : 40, 40 : 60, 20 : 80 and 0 : 100 in weight.
    The results obtained through these experiments are as follows :
    1. The treated fabrics were not easily soiled in comparison with untreated fabrics.
    2. All fabrics treated with C M C solution containing proper amount of the softener were more easily cleaned and were not stiffened badly.
    3. When the proportion of the softener in mixed solution exceeded 50%, its detergency effect on fabrics decreased and the fabrics became too soft in comparison with their proper stiffness.
  • シリコーン系柔軟仕上げ剤の敏感肌者等に対する有用性
    *秋元 宏, 宇野 哲也, 宮原 岳彦, 江川 直行, 宮坂 広夫, 掬川 正純
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2007年 59 巻 P-12
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/02/26
    会議録・要旨集 フリー
    目的
    生活者が衣類着用時に受ける衣類の摩擦について実態を把握するとともに、肌と衣類との摩擦低減効果のある柔軟仕上げ剤(以下、
    柔軟剤
    )の肌への影響について調べる。
    2.方法
    試験剤:カチオン性界面活性剤系
    柔軟剤
    (以下、汎用
    柔軟剤
    )、ポリエーテル変性シリコーン
    柔軟剤
    (以下、シリコーン
    柔軟剤

    試験布:綿ブロードおよびポリエステルサテン。試験剤にて布に柔軟仕上げ処理をし、非使用を含む3種の試験布を作成した。
    動摩擦係数:平面接触子に試験布を貼付し摩擦係数測定装置にて前腕内側上を滑らせて測定した。
    使用試験:敏感肌、アトピー性皮膚炎、乾皮症等の皮膚炎を有する者を被験者としシリコーン柔軟仕上げ剤を洗濯時に使用させる方法で、1ヶ月間冬季に実施した。また、一部の被験者については約1年間通して使用させた。
    3.結果
    3種の試験布のうちシリコーン
    柔軟剤
    で処理した試験布の動摩擦係数が最も低く、非使用の試験布と比較しその値は0.1も低減していた。また、汎用洗剤および試験剤を用いて30回繰り返し洗濯をしたバスローブの着用感を官能による一対比較法にて試験した。その結果、すべりやすい、やわらかい等の項目に関してシリコーン
    柔軟剤
    で仕上げた衣類の着用感は良好であった。
    また、使用試験ではシリコーン
    柔軟剤
    で仕上げた衣類の着用で7割以上の被験者が「肌あたりの良さ」や「引っかからない感じ」を実感し、半数以上の被験者で肌の「乾燥」や「かゆみ」などが和らぐことが医師により確認された1,2)。さらに、約1年の長期使用によっても、有害事象および治療を妨げることは無かった。7割以上の被験者が「肌触りのよさ」を実感し、また、「今後も使用し続けたい」との意向を示した。
    文献
    1)永島敬士他;診療と新薬,43(9),p.912-917(2006)
    2)渡辺晋一他;診療と新薬,44(2),p.27-32(2007)
  • 富山 恵介, 田中 周平, 森岡 たまき, 小浜 暁子, 李 文驕
    土木学会論文集
    2023年 79 巻 7 号 論文ID: 23-00028
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/20
    ジャーナル 認証あり

     近年,環境中のマイクロプラスチックファイバー(以下,MPFs)の存在が明らかになり,要因の一つに衣類の洗濯による排出が指摘されている.本研究では,洗濯による生地設計別のMPFsの排出特性を把握することを主目的とした.糸(長繊維・短繊維),編立(プレーン・メッシュ),加工(

    柔軟剤
    無し・
    柔軟剤
    有り)で設計を分けたポリエステル生地を8タイプ開発し,ドラム型洗濯機の標準コースで洗濯後,目開き10μmのプランクトンネットでMPFsを捕集した.目的変数をMPFs重量とした3元配置分散分析では,糸の寄与率74.5%,加工の寄与率18.7%となり排出量の主要因であることが示された.糸の長繊維は短繊維に対し中央値で42~45%小さく,加工の
    柔軟剤無しは柔軟剤
    有りに対し中央値で22~25%小さい結果となった.

  • 上村 元子, 平松 園江
    家政学雑誌
    1971年 22 巻 3 号 174-180
    発行日: 1971/06/20
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    The following agents were employed to make cloths soft and anti-bacterial.
    Sanitizer Sanitized-SQ®……S
    Sanitized-SPG®……SX
    Permachem ®……P
    Softener Ginsoft-66®……G6
    Ginsoft-99®……G9
    Twenty-three kinds of processed cloths were prepared by combining different agents and by using different ways of processing.
    The findings were as follows :
    (1) Better effects are produced in both sanitizing and softening when softening processing is given before sanitizing processing.
    (2) When a softener and sanitizer (S) or (SX) are used, antibacterial effect does not depend on the order of the processing.
    (3) The effect of the softener is not reduced by the use of the sanitizer.
    (4) When the cloth processed with (S) is dipped in diaper-detergent solution containing chlorine bleaching agent, it yellows, but the cloth processed with (P) does not show any change in color.
    (5) The cloth processed either by (SX) → (G6) combination or (S) → (G9) combination does not get wet as easily as unprocessed cloth.
  • ―柔軟剤との相違点と洗剤の液性に着目して―
    *菊地 英明, 生野 晴美
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2014年 57 巻 2-2
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/10
    会議録・要旨集 フリー
    目的 これまでの研究において、中学生で学習する洗剤の選択について検証したところ、「特定の課題に関する調査」(国立教育政策研究所 2007)と同様に、毛のセーターを洗う時に使う洗剤として正答である中性の合成洗剤ではなく
    柔軟剤
    や弱アルカリ性の合成洗剤・石けんを選択する生徒が多くいることが明らかとなった。その後、
    柔軟剤
    には洗浄効果がないことを視覚的にとらえることができる実験と、毛のセーターを洗う時には綿や合成繊維を洗う時とは異なる洗剤を用いることが各家庭の状況から主体的にとらえることができるグループワークを実践したところ、
    柔軟剤
    を選ぶ生徒は減ったものの、弱アルカリ性の合成洗剤・石けんを選ぶ生徒は減らなかった。そこで、本研究では、
    柔軟剤
    に関する実験教材と合わせて、毛を洗う時に適する液性の理解を促す実験教材を用いることによる、繊維の種類に応じた洗剤の適切な選択への効果について検討することを目的とする。 

    方法 
    2014年6月に、神奈川県内公立中学校の1年生4クラス132名(男子65名、女子67名)に対し、洗濯に関する中学生の意識・知識について質問紙調査を実施した。
     また、2014年6月・7月に同中学校1年生4クラスをAグループ(2クラス)・Bグループ(2クラス)の2グループに分け授業実践を行った。それぞれの授業後に質問紙調査を実施した。
     授業実践では、1)
    柔軟剤
    には洗浄効果がないことを視覚的にとらえることができる実験、2)毛を洗濯するときにはアルカリ性の液体は不向きであることを視覚的にとらえることができる実験、の2つの実験を行った。
     1)については、50mm四方の綿ブロードを酸性染料で染めたもの(0.075%、90℃、2分間浸透)を汚染布として用い、水のみ・標準濃度の
    柔軟剤
    ・標準濃度の洗剤の3種類の液体100mLをそれぞれ500mLのペットボトルに汚染布とともに入れて2分間振り(120回/分)、汚れの落ち具合を比較した。
     2)については、長さ30mmの綿・アクリル・毛の3種類の毛糸を用い、中性洗剤とアルカリ性の液体(次亜塩素酸ナトリウム)2mLをそれぞれ50mLのビーカーに3種類の毛糸とともに入れて、毛糸の変化を比較した。
     どちらの実験も4~5人/班で行った。Aグループは1)→2)の順に、Bグループは2)→1)の順に行い、それぞれの実験の効果について検証した。

    結果および考察 上記1)の実験については、実験前後の汚染布の比較から、汚れ落ちの程度として、
    柔軟剤
    <水<<<洗剤であることが確認できた。また2)の実験については、アルカリ性の液体中で毛の毛糸のみが反応したことから、毛にはアルカリ性の液体は不適であることが確認できた。
     それぞれの授業後に質問紙調査にて毛のセーターを洗う時に適する洗剤を選択させたところ、Aグループは1)の後に
    柔軟剤
    を選択する生徒が、2)の後に弱アルカリ性の合成洗剤・石けんを選択する生徒がそれぞれ減り、Bグループはその逆であることが確認された。よって、2つの実験が、1)は洗剤と
    柔軟剤
    との相違について、2)が洗剤の液性について、それぞれの理解への効果があり、繊維の種類に応じた洗剤を適切に選択できるようになるためには、両方の実験が不可欠であることが示された。
     洗剤を適切に選択できるようにするためには
    柔軟剤
    や漂白剤についても学習したほうがよいことはこれまでの研究で述べてきた。酸性・中性・アルカリ性については小学6年生の理科ではじめて学習するが、他の分野と比較して理解度が低い児童が多いことから、中学校の家庭科においても実験教材等も含めてより詳細に学習することが望まれる。
  • 石井 直治郎
    繊維素工業
    1931年 7 巻 10 号 235-243,51
    発行日: 1931/10/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    1. Plasticising effect of solidp lasticiser on the cellulose acetate film was examined. A point is found in the plastiser content and elongation curve, where the rate of increase in the plastic elongation makes a leap. This point just coincides with the content of the plasticiser (ca. 30%), at which the visible crystals begin to appear on the surface of the film.
    2. Attempts are taken to study a form of combination between the cellulose acetate and plasticisers, by making cellulose acetate films to swell in the mediums of ethyl alcohol containing various amounts of plasticisers. The cellulose acetate film swells by alcohol only to a limitted degree, (so far as the circumstances remain to retain the original structure of the film, ) and the alcoholic gel of cellulose acetate thus formed acts apparently as a solvent against the plasticisers, and the plasticisers are distributed between the mediums and the cellulose acetate gel in accordance with the Henry's law of distribution.
    And the plasticising efficiency of triacetine by the distribution method is examined.
    3. By comparing the affinity to the cellulose acetate, the physico-chemical properties and the plasticising efficiency of certain plasticisers, it is recognised that the efficiency of plasticiser is greater as the affinity, viscosity and surface tension are greater.
    4. From these experimental results, the increase of plasticity is ascribed to the permanent swollen state of the cellulose-acetate. In this stata the mutual cohesive power of the micelle is decreased by the intra micellar swelling, the spaces between the structual units is enlarged, and the slipping capability among the micelle or the structual units is increased by the “inner lubricating effect” of the plasticisers. July, 27th, 1931.
  • 石上 真由
    におい・かおり環境学会誌
    2005年 36 巻 2 号 90-95
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/06/21
    ジャーナル フリー
  • 佐成 郁子
    家政学雑誌
    1964年 15 巻 2 号 86-91
    発行日: 1964/04/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
  • *菊地 英明, 生野 晴美
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2014年 57 巻 A4-4
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/10
    会議録・要旨集 フリー
    目的 従来、綿・麻・合成繊維用とされてきた洗剤は「弱アルカリ性」のものが、毛・絹用とされてきた洗剤は「中性」ものがほとんどであった。しかし、市場の多様化により、前者の洗剤の中にも「中性」表示のものが増えてきた。また、漂白剤や
    柔軟剤
    を使用している家庭も多い。一方、中学校技術・家庭科(家庭分野)の教科書には洗剤について従来通りの液性での分類による記載が多く、漂白剤や
    柔軟剤
    については学習指導要領解説で取り上げられていないこともあり、扱われていない教科書が多い。本研究では、中学生の洗濯に関する意識調査と授業実践から、教科書への記載方法や中学生の洗剤・漂白剤・
    柔軟剤
    の選択方法の実態とそれに見合った指導法について検討することを目的とする。
    方法 
    2013年12月に、神奈川県内公立中学校の1年生4クラス115名(男子62名、女子53名)に対し、質問紙調査を実施した。
     また、2014年2月に同中学校1年生4クラスにおいて、L社のWebページをプリントアウトした資料と質問紙調査の一部を用いて、セーターを洗濯するのに適する洗剤・漂白剤・
    柔軟剤
    を選択することについての授業実践をおこなった。
    結果および考察 洗濯に関わっているか、という質問に対して、洗濯(洗濯物を洗濯機に入れて洗う、部分洗いをする)をおこなっている生徒は48%ではあるが、洗濯物の仕分けから干してたたむまでのなかでいずれかに関わっている生徒は94%であり、衣類の手入れについて部分的ではあるもものの主体的にかかわっている生徒が多いといえる。また、洗濯の方法を知っている方がよいと考えている生徒が93%、自分のものは自分で洗濯した方がよいと考えている生徒は71%おり、衣類の手入れの学習内容としての有用性が示唆された。
     洗剤・漂白剤・
    柔軟剤
    については、それぞれ100%、67%、89%の家庭で使用されている。セーターの洗濯で使っている洗剤について、毛・絹等用の中性洗剤を記入した生徒は54%、綿・麻・合成繊維用の中性洗剤を記入した生徒は35%、弱アルカリ性洗剤を記入した生徒は8%であった。洗濯物の種類によって洗剤を変える必要があることがわかっていても(89%)、実際には変えずに洗っている家庭も26%あった。
     授業実践の流れはおおむね以下の通りである。1)自宅で調べてきた洗剤の使用状況をグループ(3~4人)で確認しあい、他の家庭との違いや疑問に思ったことを挙げる。2)グループで、セーターを洗濯する時に用いることのできる洗剤・漂白剤・
    柔軟剤
    を根拠をもって選ぶ。3)選んだものを発表し、他のグループと比較する。
     授業実践の1)については、特にセーターを洗う時の洗剤について、家庭ごとの違いや他の繊維との違いについて挙げたグループが75%を占め、洗剤の選択について主体的に考える上でセーターを扱うことの利点が示された。2)と3)について、洗剤については、液性(中性かどうか)を見て選ぶグループ(30%)と用途(繊維の種類)を見て選ぶグループ(62%)があり、発言の中でもどちらを優先して選んだらよいか迷ったという意見が4クラスとも出た。洗濯用洗剤の多様化に合せて、教科書でも綿・麻・合成繊維用の中性洗剤の扱いについての記載が必要であろう。漂白剤については使うグループ(43%)と使わないとしたグループがあり、家庭での使用状況が洗剤・
    柔軟剤
    に比べて低いことが関係していることが考えられる。
    柔軟剤
    については、88%のグループが選択している反面、使用している家庭が多いものの正しい使い方や特性について理解されていない面があることも示唆された。漂白剤・
    柔軟剤
    についても教科書への記載が望まれる。
     その他、この授業実践でのグループ活動中、組成について実際にセーターを手に取って確認している生徒や、毛と合成繊維の混紡の場合、どちらの繊維に合わせて洗剤を選んだらよいか考えている生徒が4クラスともおり、生徒の考えを深めていくうえで適切な教材であることが示された。
  • 木村 美智子
    日本家政学会誌
    2016年 67 巻 2 号 120-125
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/02/20
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