本研究では, 鉄道網を基軸として, 近代以降の
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における都市形成を明らかにして, 鉄道網が果たしてきた役割を抽出することを目的とした. まず, 歴史的文献などに基づき, 明治期から現代にかけて鉄道網の立地と計画意図及び, その機能, 配置の変遷を明らかにした. 次に, 都市計画の変遷を整理し, 鉄道網と都市計画の関係を明らかにした上で, 鉄道網が
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に与えた影響について分析を行った. その結果, 他の都市と
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を結ぶ岐阜駅の存在は中心部の発展と南下を促し, 電気軌道網は都市内において都市構造を再編した. 近年, 鉄道網と都市の関係は弱まっている現実はあるが,
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は鉄道網を都市形成の基盤としてきたことが分かった.
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