A国立大学附属B小学校におけるアンケート調査によって、児童(n=523)は、家族での運動を好み、もっと運動したいといった願いを持っていることが分かった。また、保護者(n=468)は子供に運動に親しんでほしい、家族での運動の頻度をもう少し増やしたいといった願いを有していることも分かった。
本研究では、こうした子供たち及び保護者の運動への願いをもとに、同学校の全家庭にオンラインストレージを用いて「おすすめ運動動画」を配信するという形での運動推進プロジェクトを行った。6回の動画配信を行い、事後のアンケートから子供及び保護者の「動画視聴の頻度」は、子供と保護者それぞれにおいて「家族での運動や会話のきっかけ」や「運動への興味関心の高まり」との有意な相関関係が認められた(p<0.01)。一方、技術的な問題や手間といった面から動画視聴に至らなかったケースも確認され、視聴方法の改善の必要性が示唆された。なお、自由記述分析には、テキストマイニングソフトのKHCoder-200e-fを用い、分析を行った。
抄録全体を表示