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クエリ検索: "武田誠司"
65件中 1-20の結果を表示しています
  • 武田 誠司, 向野 賢治, 荒川 規矩男
    感染症学雑誌
    1997年 71 巻 9 号 899-902
    発行日: 1997/09/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    1993年2月から1994年1月にかけて血液疾患を除く福岡大学病院内科病棟入院患者のうちカンジダ感染症を疑われた31例のうちカンジダが検出された20例における患者の栄養状態およびメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) 感染症との関連について検討した.MRSAは, 院内感染の原因菌として最も注目されているが, 単独で検出される例だけでなく, 他の菌と同時に分離される症例も多い.当院においてもMRSA単独検出例は36.8%(39/106) で, MRSAとの同時検出菌の内訳は, 緑膿菌19.8%(21/106), 腸球菌12.3%(13/106) に次いでカンジダ9.4%(10/106) がみられた.
    カンジダ感染症7症例およびカンジダ保菌者13症例における栄養状態を検討した結果, 血清総蛋白 (平均値) は感染症症例では5.97g, dl, 保菌者症例では5.96g/dlであり, 有意差はみられず, 血清アルブミン (平均値) も3.11g/dlと3.27g/dlで有意差はみられなかった.しかし, 今回検討したカンジダ検出症例では血清総蛋白, 血清アルブミンともに正常値以下であったことから, カンジダ感染症の危険因子として, 抗生剤の過剰投与や重篤な基礎疾患に加えて, 栄養障害も重要であると考えられる.
  • 武田, 笹谷
    都城工業高等専門学校研究報告
    2017年 2017 巻 51 号 58-61
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/06/30
    研究報告書・技術報告書 フリー
    Abstract Bullying has become a serious problem at many schools across the nation. We looked at two bullying cases at a college in Kyushu in order to evaluate the procedure taken to urge the bullies to reflect their behavior and help them return to their classes smoothly after suspension. The students were guided to keep a reflection diary every day and to write an essay about the book assigned to them. In Case A,the former half of the diary showed that the student gradually understood that he should not have bullied anyone. On the other hand,in the latter half,reference bullying significantly decreased,while anxiety stemmed from suspension increased. In Case B,the student was able to reflect his behavior smoothly,due to appropriate guidance of teachers related. The study of the two cases brought us to key points of approaching bullying case. We hope this study will lead to more effective rehabilitation program with shorter suspension period. Keywords [Bullying,Student counseling]
  • 武田 誠司, 多々良 一郎, 向野 賢治, 荒川 規矩男
    感染症学雑誌
    1994年 68 巻 11 号 1417-1420
    発行日: 1994/11/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    An 18-year-old female was given prednisolone and azathioprine for treatment of systemic lups erythematosus. She was admitted to Fukuoka University Hospital because of headache and vomiting. Examinations revealed she was suffering from cryptococcal meningitis.
    Fluconazole (FLCZ) 400 mg a day was administrated for therapy. Her general condition improved and the serum level of cryptococcal antigen decreased one month after therapy. This therapy resulted in abatement of subjected symptoms and sterilization of the cerebral spinal fluid. This case suggested that therapy with FLCZ alone is useful for patients with cryptococcal meningitis, therefore the standard therapy with amphotericin B (AMPH) or the combination.
  • 武田 誠司, 多々良 一郎, 向野 賢治, 荒川 規矩男
    感染症学雑誌
    1996年 70 巻 5 号 437-440
    発行日: 1996/05/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    1993年6月から1994年10月までの問に, 経静脈高カロリー栄養 (lntravenous hyperalimentation, IVH) 施行中, 深在性真菌症および深在性真菌症が強く疑われる血液疾患患者を除く内科病棟入院患者16例を対象として, fluconazoleを投与し, その有効性と安全性を検討した.16例の内訳は真菌血症9例, 尿路真菌症4例, 肺真菌症3例であった.安全性の評価は全例について行った.有効率は判定可能な14例において71.4%であった.副作用, 臨床検査値異常に重篤なものはなく, 安全性も高く, IVH施行中の深在性真菌症に対してfluconazoleは有用であると考えられた.
  • 武田 誠司, 多々良 一郎, 向野 賢治, 荒川 規矩男
    感染症学雑誌
    1996年 70 巻 4 号 354-359
    発行日: 1996/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    1993年1月から11月までの問に喀痰よりメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) を検出した福岡大学病院内科病棟入院患者31例について感染と栄養状態の関連についてretrospectiveに検討した.31例中4例では他の分離菌が起炎菌と考えられたので, 残る27例について検討した.27例中, 15例 (56%) はinfection群, 12例 (44%) はcolonization群と判定された. infection群およびcolonization群の症例について, MRSA初回検出時における栄養状態を検討したところ, 血清総蛋白 (平均値) は, infection群では5.52g/dl, colonization群では6.65g/dlであり, infection群とcolonization群間に有意差 (p<0.01) が見られた.血清アルブミン, 総コレステロール (平均値) でも3.04g/dlと3.58g/dl (p<0.05), 122.3mg/dlと162.5mg/dl (p<0.05) とそれぞれ有意差が見られた.
    悪性腫瘍や肝硬変などの基礎疾患自体からくる免疫不全や低蛋白血症の要素を考慮しなければならないが, MRSA検出時の栄養状態が良い例ではMRSAはcolonizationに止まり, 血清総蛋白, アルブミンおよび総コレステロールの低下に伴ってMRSAが起炎性を発揮することが考えられ, MRSA感染症の予防・治療に当たっての栄養状態の改善の重要性が示唆された.メチシリン感受性黄色ブドウ球菌 (MSSA) 感染症についても同様の検討を行った.
  • 日本土壌肥料学雑誌
    2024年 95 巻 2 号 Toc2-1-Toc2-2
    発行日: 2024/04/05
    公開日: 2024/04/11
    ジャーナル 認証あり
  • 向野 賢治, 武田 誠司, 多々良 一郎, 荒川 規矩男
    日本化学療法学会雑誌
    1995年 43 巻 Supplement6 号 420-422
    発行日: 1995/12/29
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しく合成されたアザライド系抗生物質であるazithromycinについて臨床的検討を行った。本剤を7例に投与した。1日使用量は500mg, 使用期間は3ないし4日間, 総使用量は1.5gないし2.0gであった。疾患の内訳は急性気管支炎6例, 肺炎1例であった。臨床効果では急性気管支炎6例中5例で有効以上肺炎1例では有効であった。細菌学的効果では本剤投与前に検出された4株中2株が除菌された。急性気管支炎例で検出されたHaemophilus influenzaeの2株は残存した。副作用の発現及び臨床検査値の異常化は認めなかった。
  • 武田 誠司, 平田 文夫
    日本体育学会大会号
    1992年 43A 巻
    発行日: 1992/10/31
    公開日: 2017/08/25
    会議録・要旨集 フリー
  • 向野 賢治, 多々良 一郎, 武田 誠司, 南川 博道
    日本化学療法学会雑誌
    1995年 43 巻 Supplement5 号 559-561
    発行日: 1995/11/27
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Balofloxacinを呼吸器感染症9例 (咽喉頭炎1例, 扁桃炎2例, 急性気管支炎4例, 肺炎2例) および感染性腸炎1例に投与した結果, その臨床効果は著効5例, 有効5例であった。起炎菌としてStreptococcus pyogenesおよびStreptococcus pneumoiaeが分離されたが, いずれも消失した。本剤投与に起因すると思われる副作用および臨床検査値の異常変動は1例も認められなかった。
  • 都城工業高等専門学校研究報告
    2013年 47 巻 76-86
    発行日: 2013年
    公開日: 2020/03/31
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 向野 賢治, 多々良 一郎, 武田 誠司, 荒川 規矩夫, 原 征彦
    感染症学雑誌
    1994年 68 巻 12 号 1518-1522
    発行日: 1994/12/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) の臨床分離53株に対する epigallocatechin galate (EGCg) の抗菌活性を最小発育阻止濃度MICについて検討した.53株に対するEGCgの微量液体希釈法によるMIC50, MIC90はそれぞれ64,128μg/mlであった.分離株1株を使った時間殺菌曲線による検討では, EGCgはMRSAに対し1~2MICでは静菌的, 6MICでは殺菌的に作用すると思われた.また, EGCgは煮沸や凍結などの物理学的処理に対しても安定であった.これらのことから, EGCgはMRSA感染症に対し有用性があると思われた.
  • 岡部 浩典, 西尾 信一郎, 山田 浩, 大橋 寿彦, 清水 貴子, 渥美 哲至, 村田 吏江子, 夏目 有希子, 大貫 よし子, 青島 しおり, 熊谷 富子, 野沢 りかこ, 尾澤 法代, 原 征彦, 小菅 和仁, 渡邊 裕司, 大橋 京一
    臨床薬理
    2001年 32 巻 2 号 293S-294S
    発行日: 2001/03/31
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 向野 賢治, 武田 誠司, 多々良 一郎, 田中 宏明, 見明 俊治, 南川 博道, 星野 弘弼, 佐藤 幹雄, 服部 文忠, 川平 幸三郎
    CHEMOTHERAPY
    1994年 42 巻 11 号 1259-1268
    発行日: 1994/11/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Erythromycin感受性MRSA (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌) による呼吸器感染12症例に対するroxithromycinの臨床的・細菌学的効果が検討された。疾患の内訳は, 肺炎5例, 気管支炎1例, 肺膿瘍1例, colonization 6例であった。投与量は1日300mg (1回150mg1日2回) であった。臨床効果は71.4%(5/7), 細菌学的効果は100%(12/12) であった。Pseudomonas aeruginosaEnterococcus faecalisやerythromycin耐性MRSAによる菌交代が9例でみられたが, それらによる臨床症状や炎症反応は認めなかった。治療終了後, erythromycin耐性MRSAのcolonizationが3例でみられた。roxithromydnはerythromycin感受性MRSAによる呼吸器感染に対して良好な臨床的・細菌学的効果を示したが, erythromycin耐性MRSAなどによる菌交代を必ずしも阻止できなかった。
  • 永田 好香, 山田 壮亮, 田嶋 裕子, 花桐 武志, 田中 文啓
    日本臨床外科学会雑誌
    2016年 77 巻 3 号 528-534
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/09/30
    ジャーナル フリー
    全身性強皮症(systemic sclerosis:scleroderma)は,皮膚や内臓を含む諸臓器の線維化と血管内皮障害を特徴とする膠原病である.全身性強皮症では,健常者と比較し悪性腫瘍を高頻度に合併することが報告されている.今回,われわれは全身性強皮症を合併した乳癌症例を経験した.症例は53歳の女性.全身性強皮症加療中のCT検査で,左乳房外下(D)領域に不整形の腫瘤を認めた.針生検で左乳癌と診断し,手術(左乳房切除術およびセンチネルリンパ生検)を施行した.術後4カ月の補助療法(FEC療法)中に転移性肝腫瘍を認め,抗癌剤治療(AC療法)を施行.ホルモン療法(ANA,EXE)へ変更後,病勢が緩徐に進行し,UFT内服・ハラヴェン療法を施行.再度ホルモン療法を施行し,術後3.6年で原病死となった.全身性強皮症を合併した乳癌症例の治療法について,文献的考察を加えて報告する.
  • 向野 賢治, 武田 誠司, 多々良 一郎, 荒川 規矩男, 井上 燈爾, 南川 博道
    CHEMOTHERAPY
    1994年 42 巻 Supplement4 号 787-791
    発行日: 1994/12/28
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Biapenem (BIPM) を細菌性肺炎9例, 急性気管支炎2例, 咽頭膿瘍1例, 腎孟腎炎1例, 肝膿瘍・敗血症1例の計14例に投与し, 臨床効果, 細菌学的効果, 安全性について検討した。投与方法はBIPMI50~600mgを1日2回5~15日間点滴静注した。対象外疾患 (肺胞上皮癌) と基礎疾患重篤の各1例を除く12例の臨床効果は著効5例, 有効6例, やや有効1例であり, 全体の有効率は91.7%(11/12) であった。細菌学的効果は起炎菌が判明したHaemophilus influeniae, Escherichia coli, Streptococcus pneumoniaeの3症例3菌種各1株がいずれも消失, Acinetobacter xylosoxidansの検出された症例は, 投与後Staphylococcus aureus (MRSA), Xanthomonas maltophiliaへ菌交代した。副作用は全例で認められず, 臨床検査値の異常変動としてγ-GTPの軽度上昇が1例に認められた。
  • 吉田 寛, 真々田 裕宏, 谷合 信彦, 古川 清憲, 秋丸 琥甫, 田尻 孝
    日本臨床外科学会雑誌
    2005年 66 巻 7 号 1570-1573
    発行日: 2005/07/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    肝切除後に真菌性眼内炎を併発し,早期の抗真菌剤投与により症状の改善を認めた肝硬変合併肝細胞癌の1例を経験したので報告する.症例は68歳,男性で,肝細胞癌の手術目的で入院となった.術前6日に中心静脈カテーテルを挿入して高カロリー輸液を開始し,肝亜区域切除術を施行した.術後食事摂取が不良であったため高カロリー輸液を継続した.第21病日に39.5°Cの発熱を認め,カテーテル感染を疑い抜去した.翌日,解熱傾向を認めたものの,目のかすみ,眼痛などの眼症状が出現した.真菌性眼内炎を疑い,同日fluconazole 200mgの静脈投与を開始した.眼所見は両眼球結膜充血,右眼底白色滲出斑,角膜後面沈着物を認め網脈絡膜炎の状態であったが硝子体は正常であった.以上の所見より真菌性眼内炎と診断した. fluconazoleの静脈投与を継続し, 4週間後には眼底所見改善とともに自覚症状も軽快した.
  • 洞口 正志, 齊藤 礼次郎, 川原田 康, 久保田 洋介, 榎本 好恭, 齊藤 研, 洞口 愛, 高橋 さつき
    日本臨床外科学会雑誌
    2019年 80 巻 6 号 1110-1114
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/30
    ジャーナル フリー

    近年Barrett(以下バレット)食道癌の報告が散見されるが,発生過程が明確な症例報告は少ない.強皮症に合併した食道癌の報告もまれである.症例は62歳の女性,肺炎で入院中に肺塞栓症を発症,セントロメア抗体陽性,手背の皮膚硬化,レイノー現象,嚥下障害から限局皮膚硬化型全身性強皮症と診断された.その後も持続する嚥下障害に対し内視鏡検査を行い,胸部下部から腹部食道に病変を認め,生検組織では腺癌と診断した.以前に逆流性食道炎,バレット食道を認めており,バレット食道癌と診断,手術を行った.術後,反回神経麻痺を伴わない嚥下障害が持続し,嚥下機能検査で強皮症による消化管の蠕動低下が示唆された.3カ月程度自宅退院は出来たが,最終的には腸瘻使用を含めた医療行為を拒否し288病日永眠した.バレット食道癌の発生過程を推察させ,強皮症に合併した食道癌治療において消化管機能不全の重篤さを感じた症例を経験した.

  • 稲葉 彰, 葛西 嘉亮, 三沢 尚弘, 佐藤 康次, 兼子 晋, 郡 太郎, 大橋 正樹, 不動寺 純明, 葛西 猛
    日本腹部救急医学会雑誌
    2004年 24 巻 1 号 31-36
    発行日: 2004/01/31
    公開日: 2010/09/24
    ジャーナル フリー
    緊急開腹手術症例101症例中, 深在性真菌症発症は9症例に認められた. 深在性真菌症発症の危険因子はIVH catheter留置, 呼吸器装着, 5剤以上の抗生物質投与, MRSA感染併発, 長期絶食期間 (平均32日) であった. 穿孔時腹水中真菌陽性は有意な危険因子ではなかった. 深在性真菌症は, 縫合不全や食道破裂や大腸穿孔による重篤感染症例, 腫瘍併存症例, 術前低栄養症例に認められ, 背景因子としてcompromised hostの状態になっていることが考えられた. その発症過程は身体各所に複数のcolonizationを認めた後, candidemiaに至る経過であった. 加療は, 抗真菌剤に, 経口摂取や経腸栄養を併用した症例に速やかなそして, 明瞭な回復が認められた. 腹部緊急手術患者における, 深在性真菌症の発症は周術期にcompromisedな状態にさらされることが原因であり, とくに腸管内の環境の破壊が主な原因となっていると推測された.
  • コアグラーゼVII型株の急増
    永沢 善三, 草場 耕二, 田辺 一郎, 田島 裕, 只野 壽太郎, 藤澤 伸光, 加藤 収, 山田 穂積
    感染症学雑誌
    1993年 67 巻 1 号 45-52
    発行日: 1993/01/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    佐賀医科大学附属病院においても, MRSAによる院内感染が頻発するようになった. その内分けを見ると, 1989年以前はコアグラーゼII型のMRSAが主流であったが1990年以降よりVII型のものが急増している. しかもこのVII型株は著しい多剤耐性化を示し, 薬剤感受性パターンが他施設で分離されるMRSAと異なるため臨床上問題になっている. そこで当院のMRSAによる感染症が増加した背景について, 疫学的な調査を試みた.
    (1) MRSAの年次別検出頻度 (一患者一株) は全黄ブ菌に対して1986年度26%, 1988年度23%, 1989年度37%, 1990年度30%, 1991年度60%であり, 特に1991年度で急激な増加が認められた.
    (2) VII型MRSAは1989年度に初めて5名の患者に認められ, 以後増加の傾向を示し1991年度では検出したMRSAの47%が本タイプ (恐らく同一株由来) であった.
    (3) VII型MRSA株について薬剤感受性パターンおよび疫学的調査を行ったところ, 院内で蔓延している株は, CLDM・EM感受性, IPM/CS・MINO耐性, TSST-1非産性およびエンテロトキシン非産生またはA型の2タイプであった.
    (4) VII型MRSAは, 本菌の蔓延している病棟の医師, 看護婦および病室の環境からも, 同一と思われる株が検出された.
    (5) 院内のMRSAの動態については, MRSA自体の種類が増えたのではなく, 限られた数の菌株が集中的に増加しているものと推察された.
  • 阿部 敬, 小野 晃裕, 米沢 和彦, 登坂 松三, 得能 徹也, 矢和田 敦, 佐々木 茂, 林 敏昭, 黒河 聖, 今井 浩三, 谷内 昭, 五十嵐 知文
    日本臨床免疫学会会誌
    1993年 16 巻 4 号 312-317
    発行日: 1993/08/31
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例は53歳主婦. 1987年1月乾性咳嗽および呼吸困難が出現.レイノー現象,近位皮膚硬化,色素沈着・脱失,手指の骨吸収像,食道拡張,肺高血圧症および肺線維症よりPSSとして外来加療中であった. 1991年2月発熱,喀痰排出が出現し,咳嗽,呼吸困難が悪化した. Erb領域に心膜摩擦音が出現し両肺背部のベルクロラ音が増悪した.検査所見では低酸素血症,白血球増多,抗核抗体,抗Scl-70抗体および免疫複合体が陽性を示した.補体の低下を認めず,抗セントロメア抗体,抗DNA抗体,抗RNP抗体はいずれも陰性であった.胸部X線,心エコーおよびCTでは肺高血圧症,肺線維症の他に著明な心のう液貯溜を認めた.プレドニゾロン,酸素,利尿剤,カルシウム拮抗剤およびジギタリスを投与し救命しえた.大量の心のう液貯溜を呈したPSS症例はまれで予後不良とされているが,本症例はステロイド剤を含めた保存的療法により救命しえた.
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