本研究の目的は、JR地方交通線89線区の輸送需要について、線区別に分析することにある。JR線の輸送需要を線区別に分析した学術上の先行研究は、これまでに存在しない。

第1に、JR地方交通線の輸送需要に影響を与える要因分析（全体傾向の検討）を行うために、重回帰分析を適用する。分析の結果、「輸送密度」に対して、「列車本数（係数 1.143）」「沿線人口（同 0.137）」が正の影響を、「運賃（同 -0.246）」「高齢化率（同 -0.035）」「自動車保有台数（同 -0.488）」が負の影響を、それぞれ与えることが分かった。第2に、JR地方交通線を複数グループに分類・考察（グループ傾向の検討）を行うために、クラスター分析を適用する。6つの変数「輸送密度」「運賃」「列車本数」「沿線人口」「高齢化率」「自動車保有台数」に基づき、89線区を5グループに分類する。

結論として、13線区について、上下分離やバス転換など線区のあり方を検討する必要性があること、5線区について、沿線人口と列車本数に鑑み、輸送需要創出の可能性があること、に言及した。

Uターン人口増加の一方策として、都市に対する市民の誇りと定義されるシビックプライドの醸成が重要とされている。本研究では、地域特性に応じた源泉がシビックプライドや将来の居住意識に与える影響を明らかにすることを目的とした。山口県宇部市で調査を行い、富山県高岡市と氷見市での既往研究と比較を行った。その結果、3地域で共通する点として、就職を希望する高校生ほどシビックプライドと将来の定住意識が高いこと、「愛着」が将来の定住意識に影響を与えること、公園や公共交通機関が「愛着」を高めることが明らかになった。また、地域特性の中でも各市の地域の成り立ちに関わる産業を誇りに思うことがシビックプライドを高める上で重要であることを明らかにした。

This study clarified the planning process of updating the frame about attracting residence function to historical residential area in Takaoka city, Toyama. Contents of the frame conclude various themes by updating it every year through discussing future vision about specific stock and space. The results are as follows： 1）Environment improvement about stock and space has a role as creating new improvement about other theme or street, stock. 2）The frame like this makes it possible to execute efficiently small environmental improvement witch the residents desire for quality of life.