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クエリ検索: "片岡亮"
117件中 1-20の結果を表示しています
  • 片岡 亮人, 山本 優理, 鈴木 淳, 鬼澤 理紗, 藁科 秀紀, 加藤 充孝, 北村 伸二
    理学療法学Supplement
    2016年 2015 巻 P-MT-26-2
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/28
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    【はじめに,目的】人工膝関節置換術(以下TKA)は,術後の機能回復に優れた成績を上げているが,機能回復が十分に得られない症例が散見される。術前から術後機能に影響を与える因子が同定できると,術後の患者満足度の向上に大変有用であると考えられる。そこで本研究では,人工膝関節置換術後の機能を予測しうる術前因子を検討することを目的とした。【方法】対象は,末期変形性膝関節症にて当院で2012年12月から2014年12月までにTKAを施行された266名のうち,研究に同意を得て継続的な検査計測を行うことができた61名(平均年齢73.0±6.5歳)とした。それぞれの患者において,術前に膝関節自動および他動ROM,膝関節伸展筋力,疼痛VAS(術側膝関節,非術側膝関節,腰部),JOA score,JKOMを測定した。膝関節伸展筋力はアイソフォースGT-360(OG技研社製)を用い,膝関節30°と60°屈曲位のそれぞれの最大等尺性収縮を2回測定し,最大値を採用した。統計処理は,3か月後のJKOM scoreと術前の各測定項目においてSpearmanの順位相関係数を算出した。有意水準は5%未満とした。【結果】TKA術後3カ月時のJKOM scoreと相関を認めた術前因子は,術側膝関節60°屈曲位膝関節伸展筋力(r=-045),術側膝関節疼痛(r=0.37),術前JKOM score(r=0.31),術側膝関節30°屈曲位膝関節伸展筋力(r=-028)であった。その他の項目に相関は認めなかった。【結論】TKA後の機能を術前から予測した先行研究において,術前の機能や疼痛が影響すると報告したものが散見される。本研究ではこれらの項目に加え,術前の膝関節60°および30°屈曲位での伸展筋力も導出された。JKOMの質問票では,しゃがみこみや布団の上げ下ろしの困難感など強度の筋力発揮が必要な場面の多くは膝関節屈曲位での動作が多くなっている。そのため,30°よりも60°屈曲位での伸展筋力と強い相関を得たのではないかと考える。術前よりこれらの項目を改善するリハビリテーションアプローチが重要であることが示唆された。
  • 鬼澤 理紗, 片岡 亮人, 鈴木 淳, 山本 優理, 太田 進, 藁科 秀紀, 加藤 充孝, 北村 伸二
    理学療法学Supplement
    2016年 2015 巻 O-MT-14-1
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/28
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    【はじめに,目的】股関節回旋筋は,股関節の安定や不意な動作の調節および衝撃吸収に寄与する。さらに回旋筋力は膝関節動的膝外反アライメントに関与するといった報告もあることから,股関節回旋筋を臨床上評価することは重要である。これまで回旋筋力測定は股関節屈曲90°で測定した報告が多く,歩行および立脚期により近い股関節伸展0°で測定した報告は少ない。少ない報告の中では,仰臥位と腹臥位の測定が用いられる。しかしながら臨床的に簡便でないことや,測定時に生じる代償運動を最小限にした方法とは言い難い。そこで,本研究の目的は,(1)股関節伸展0°回旋筋力の新しい測定法を提案すること,(2)股関節伸展0°の回旋筋力測定の特徴および信頼性を明らかにすること,とした。【方法】対象は健常成人10名とした。徒手筋力測定器(以下,HHD:Hand Held Dynamometer)を用い,各被検者の仰臥位外旋筋力,腹臥位外旋筋力,仰臥位内旋筋力,腹臥位内旋筋力を測定した。仰臥位測定は,被検者がベッド上で仰臥位かつベッド端に両下腿を垂らした肢位をとり,検者がHHDを測定側の下腿遠位部にあて,ベルトを介してHHDを固定し測定した。腹臥位測定は,被検者がベッド上で腹臥位かつ測定側の膝関節屈曲90°の肢位をとり,検者が測定側の下腿遠位部にHHDをあて徒手で固定し測定した。筋力は3回ずつ測定した平均値を代表値とした。統計解析は,相対信頼性は級内相関係数にて検者内信頼性ICC(1,3)および検者間信頼性ICC(2,3)を算出し,絶対信頼性はBland Altman分析にて比例誤差および加算誤差の有無を確認した。2つの肢位間の筋力の比較にはWilcoxonの符号順位検定を行い,有意水準は5%とした。【結果】筋力の平均値(N),ICC(1,3),ICC(2,3)はそれぞれ仰臥位外旋筋力では,73±68N,0.92,0.82,腹臥位外旋筋力では,100±49N,0.94,0.85,仰臥位内旋筋力では,59±25N,0.81,0.87,腹臥位内旋筋力では,92±53N,0.97,0.89であった。筋力値は外旋および内旋筋力ともに腹臥位の方が仰臥位よりも有意に大きかった。腹臥位外旋筋力測定で比例誤差がみられ,その他の測定では比例および加算誤差は認められなかった。仰臥位測定では測定中2名で腰部痛が出現した。【結論】仰臥位測定,腹臥位測定ともに先行研究と比較し,臨床的に簡便かつ測定時に生じる代償運動を軽減した方法で信頼性の高い結果を得た。腹臥位測定は短時間で測定可能で,骨盤の固定も得られやすい点で被検者は筋力を発揮しやすい肢位だが,筋力値が大きくなればなるほどその測定精度は低下する特徴があった。一方,仰臥位測定は,信頼性の結果では腹臥位より良い結果であった。今後は測定法の改良とともに股関節機能との関連について調べ,臨床的有用性についても検証していく。
  • 安西 尚彦, 何 新, 三浦 大作, Amonpatumrat Sirirat, Kanchanapoo Jainuch, 櫻井 裕之, 遠藤 仁
    ビタミン
    2010年 84 巻 4 号 181-
    発行日: 2010/04/25
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー
  • 小城 勝相, 堀 晴香, 高島 夕佳, 足達 乃理子, 片岡 亮子, 橋本 健二, 市 育代
    ビタミン
    2010年 84 巻 4 号 181-
    発行日: 2010/04/25
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー
  • 藤野 雅史
    原価計算研究
    2023年 47 巻 1-2 号 102-107
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/08/02
    ジャーナル フリー
  • 三田村 信吾, 鈴木 淳, 片岡 亮人, 藁科 秀紀, 加藤 充孝, 北村 伸二
    運動器理学療法学
    2023年 3 巻 Supplement 号 O-22
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/05
    ジャーナル フリー
  • 中西 巧, 三田村 信吾, 片岡 亮人, 藁科 秀紀, 北村 伸二, 加藤 充孝
    運動器理学療法学
    2023年 3 巻 Supplement 号 O-145
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/06/05
    ジャーナル フリー
  • 片岡 亮人, 藁科 秀紀
    理学療法学Supplement
    2017年 2016 巻 P-ED-17-5
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/04/24
    会議録・要旨集 フリー

    【はじめに,目的】

    近年,理学療法士の数は急激に増加しており,理学療法士の勤務先だけでなく,組織内に所属する理学療法士の数も増加している。組織内の人員が増加することで,病院の理念・方向性に沿ってスタッフを導くための人事戦略と人事制度が重要となる。特に,各スタッフの目標設定を明確に行うことはスタッフ教育の観点からも大変重要であると考えられる。しかしながら,現状,多くの病院で理学療法士やその他コメディカルにあった行動・業績目標設定が有効に運用されているかは疑問がある。当院でも,開院して間もない事もあり,的確な目標設定シートの運用が行なわれてこなかった。そこで,理学療法士を主としたコメディカル用の目標設定シートを作製し運用を行い始めたので,その内容と効果について検討したい。

    【方法】

    目標設定シートは当院に所属する全てのコメディカル(理学療法士,看護師,放射線技師,医療事務)が使用できるように意識し,行動目標と業績目標とに大別した。行動目標は,病院の理念・モットーに則して8つの事項を自己と上司による面談で決定・記載できるようにした。さらに理念・モットーに応じて行っている院内・院外行事への参加やその関与度が評価の対象となることも提示されるようにした。業績目標設定は年数・立場に応じて,臨床面・研究面・教育面などの具体的数字を上司が定めたノルマを記載するようにした。各項目には評価における重み付けの数字があらかじめ記載し,人事評価の際に特に重点となる項目が明らかになるようにした。評価には自己評価と上司評価があり,半年に一度,目標設定シートに沿って上司からのフィードバックが行なわれるようにした。この目標設定の運用開始した後,当院所属の理学療法士7名に目標設定シートの有用性についてアンケートを実施した。

    【結果】

    アンケートの結果,業績目標を数字化することは有用であり,行動目標を自己の中で明確することも仕事をする上で有用であったと,運用に対し肯定的な意見がすべてのスタッフから得ることができた。しかし,何を記載するか分かりづらい・記載する項目が多いなどの否定的な意見もあった。評価者は行動目標を明確にすることで,各スタッフの働き方・キャリアアンカーが明確となり,どのように仕事を配分するかの一助となったとの印象があった。また,就業内コミュニケーションにおいて何を誉め,何をどのように指導するのかが明確になったとの意見もあった。さらに,評価が定量化され他者との比較がしやすいといった肯定的な意見もあった。当シートを運用し始めて間もないため,今後も必要に応じ修正を行い,よりスタッフの働き甲斐に繋がるものに改善していきたい。

    【結論】

    理学療法士を主眼に置いた目標設定シートの作製し運用を行った。運用開始し間もないが,スタッフだけでなく上司・評価者にとってもその有用性を実感できるものであった。

  • C14 Formate およびP32による研究
    田坂 定孝, 小田 正幸, 織田 敏次, 岩岡 順, 片岡 亮平, 岡 博, 坂田 泰昭

    1957年 48 巻 4 号 409-411
    発行日: 1957/12/31
    公開日: 2008/11/14
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  • 片岡 亮平, 加嶋 政昭, 三川 素子
    RADIOISOTOPES
    1970年 19 巻 8 号 371-373
    発行日: 1970/08/15
    公開日: 2010/07/21
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  • 日本透析療法学会雑誌
    1990年 23 巻 7 号 820-822
    発行日: 1990/07/28
    公開日: 2010/03/16
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  • *小城 勝相
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2010年 62 巻 2B-1
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/15
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    【目的】プロポリスは,抗炎症作用,抗酸化作用,抗ガン作用等が報告されている。以前,我々はラットにおける抗酸化作用を報告したが本研究では脂質代謝への影響を検討した。
    【方法】4週齢Wistar系雄ラットを3群に分け,CO(対照)群には高脂肪食(20%ラード食),Low(Low propolis)群には対照食に0.05%プロポリスを添加,High(High propolis)群には0.5%プロポリスを添加した食餌を与え,8週間飼育した。白色脂肪重量,血漿脂質,肝臓脂質,脂質代謝に関わるタンパク質の発現をWestern blottingで測定した。
    【結果と考察】体重は3群間で差はなかった。白色脂肪重量はHigh群で有意に減少した。脂肪組織のPPARγのタンパク質量はHigh群で有意に低かった。また,High群では血漿と肝臓のコレステロール,中性脂肪(TG)も有意に低かった。肝臓のPPARαのタンパク質量はHigh群で有意に高く,SREBP-1,HMG-CoAレダクターゼのタンパク質量は,High群で有意に低い結果が得られた。次にTGの吸収阻害作用を検討するため,6週齢雄ラットにそれぞれの1日量のプロポリスを投与し,30分後にオリーブ油を投与して,2,4,6,8時間後に尾採血を行い,血清TGを測定した。その結果,High,Low群ともにCO群と比較して有意な血清TGの減少が見られた。以上よりプロポリスの作用には,脂質代謝に関わる遺伝子やTGの吸収阻害が関与していることが示唆された。
     本研究は奈良女大の市 育代,堀 晴香,高島夕佳,足達乃理子,
    片岡亮
    子,山田養蜂場の橋本健二との共同研究である。
  • 佐藤 剛介, 千葉 郁代, 藤田 浩之, 森岡 周
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 1546
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
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    【目的】感覚受容器が存在しない道具を介して対象物を触れる場合においても、その形状や硬さを知覚することができる。これは視覚記憶に基づいた触覚予測や、Iriki(1996)がサルの実験で報告した身体図式の延長として考えられているが、その脳内再現について脳イメージング装置を用いたヒトを対象にした先行研究は少ない。そこで本研究では道具を介して対象物を識別している最中と触覚イメージ中の脳活動を明らかにする。

    【方法】実験には神経疾患の既往がない右利き男性5名(年齢24.2±2.8歳)が参加した。なお、エディンバラ利き手試験により右利きであることを確認した。脳活動の測定にはfunctional near-infrared spectroscopy (fNIRS;島津製作所FOIRE3000)を用いた。今回は運動前野、感覚運動野と頭頂葉に限定し、頭頂部全体をフォルダで覆いファイバを装着した。測定は9×3を3cm間隔でファイバを装着し、27チャンネル使用した。課題1は3種類の硬さが異なるスポンジを参加者自身の右手で硬さの識別を行わせた。課題2では道具(木製角材2.5×2.5×91cm,110g)を右手で把持し、道具の先でスポンジの硬さの識別を参加者に行わせた。なお、両課題とも参加者には閉眼を求めた。課題3では目の前に提示された対象物に接触した時の触覚イメージを参加者に求めた。これら三つの課題における脳活動を測定した。タイミングプロトコルは安静時の活動を20秒間測定した後、安静-課題-安静を10秒-20秒-10秒とし、各課題とも3回連続で行った。パラメータには酸素化ヘモグロビン(oxyHB)を用いた。また、Fusionソフト(島津製作所製)を用いて、マッピング後MRI画像へ重ね合わせを行い、oxyHBが増加した部位の推定を行った。

    【結果】すべての課題で、安静時と比較して左側の頭頂連合野、運動前野、一次感覚運動野の有意な活動(p<0.05)が認められた。課題間の比較では、いずれの課題間でも有意差が認められなかった。

    【考察】Inoueら(2001)は、道具操作時には運動前野、一次感覚運動野、頭頂間溝に至る広い領域が活性することを明らかにした。また、頭頂連合野は身体イメージの形成に関与し、この領域での情報処理に基づき運動前野で運動の企画が行われる。本研究においてもInoueらと同じ領域の活性を認められたことは、道具を介した対象物の識別においても、この一連の活動を示したものと考えられる。課題間の比較では有意差が認められず、道具使用の有無、あるいは触覚イメージに関わらず、類似した処理が行われていることが考えられる。今回の結果は、身体図式の延長に関与したヒトの脳内活動である可能性が示唆された。これらの領域の活性化は、杖や義肢の使用時、頚髄損傷者の上肢使用においても重要であると推測される。

  • 酒瀬川 恵美, 小林 由美, 片岡 亮人, 縣 信秀, 宮津 真寿美, 河上 敬介
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 1545
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    【背景・目的】細胞の能動的な死といわれているアポトーシスは、除神経によって萎縮した骨格筋に出現する。アポトーシスによる筋核の減少は、筋萎縮と関連があると考えられている。先行研究より、除神経筋に周期的伸張刺激を加えると、萎縮が抑制されることがわかっている。この筋萎縮抑制のメカニズムにはアポトーシスの抑制が含まれている可能性がある。そこで本研究では、除神経筋に周期的伸張刺激を加え、筋萎縮を抑制した場合に、筋核のアポトーシスが抑制されるかどうかを調べた。
    【方法】8週齢Wistar系雄性ラット9匹を用いる。ラット6匹の両側坐骨神経を切除し、左ヒラメ筋には周期的伸張刺激を行い(除神経+伸張刺激群)、右ヒラメ筋には行わなかった(除神経+非伸張刺激群)。また、残りの3匹は、両側坐骨神経を露出させるが切除は行わない偽手術を施行した(偽手術群)。ヒラメ筋に対する周期的伸張刺激は、足関節底屈・中間位保持を5秒周期で繰り返すことにより行い、除神経術の翌日から1日1回、15分間、13日間毎日施行した。除神経術から14日後にヒラメ筋を採取し、相対重量(筋湿重量/体重)を測定した。採取した筋の凍結横断切片を作成し、H-E染色後に筋線維断面積の測定をした。またTUNEL染色によって筋核のアポトーシス発生頻度を評価した。このとき同時に、DAPI染色で核を、dystrophin染色で形質膜を染色し、TUNEL陽性核が筋線維の核であることを確認した。なお、本実験は本学動物実験委員会の承認を得て実施した。
    【結果】相対重量、筋線維断面積において、除神経+非伸張刺激群(相対重量:0.19±0.02mg/g、筋線維断面積:842±128μm2)は、偽手術群(0.36±0.02mg/g、2425±287μm2)に比べ有意に小さかった(p<0.01)。さらに、筋線維断面積において、除神経+伸張刺激群 (0.20±0.02mg/g、1135±128μm2) では、除神経+非伸張刺激群に比べ有意に大きかった(p<0.05)。一方、筋線維1000本中のTUNEL陽性核数において、除神経+非伸張刺激群(2.81±1.72個)は、偽手術群(0.32±0.42個)に比べ有意に多かった(p<0.05)。しかし、除神経+伸張刺激群(3.60±2.25個)と、除神経+非伸張刺激群に有意な差は認められなかった。
    【考察】除神経により筋萎縮と、筋核のアポトーシスが生じることを確認した。除神経術の翌日から13日間の周期的伸張刺激を加えたところ、筋萎縮は抑制されたが、筋核のアポトーシスは抑制されなかった。したがって、除神経筋への伸張刺激は筋萎縮を抑制するが、筋核のアポトーシスによる筋萎縮を抑制するのではないことが示唆された。
  • 小林 由美, 酒瀬川 恵美, 片岡 亮人, 縣 信秀, 宮津 真寿美, 河上 敬介
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 1492
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    【背景・目的】筋萎縮の病態を明らかにし、筋萎縮に対する効果的な理学療法の開発を行うために、動物の筋萎縮モデルが用いられる。筋萎縮モデルには、神経を切除した除神経モデル、後肢に負荷がかからないようにする尾部懸垂モデル、関節の動きを制限する不動モデルなどがあり、モデルによる特性の違いを知る必要がある。一方、筋萎縮時には、筋核のアポトーシスが起こる。アポトーシスによる筋核の減少は、筋萎縮と関連があると考えられている。しかし、筋萎縮モデルの種類と筋核のアポトーシスとの関係は調べられていない。そこで、本研究では除神経モデルと尾部懸垂モデルに着目し、両モデルと筋核のアポトーシス発生頻度について検討した。
    【方法】本研究は本学動物実験委員会の承認を得て行った。8週齢Wistar系雄性ラット23匹を、除神経群(坐骨神経切除、n=6)、偽手術群(坐骨神経露出のみ、n=6)、尾部懸垂群(懸垂し後肢が床に接地しない、n=6)、偽懸垂群(懸垂し後肢が接地する、n=5)に無作為に分け、実験開始2週間後にヒラメ筋を採取し、凍結切片を作成した。凍結切片に対し、H-E染色を行い筋線維断面積を測定し、萎縮の評価を行った。別の凍結切片に対し、TUNEL染色(アポトーシス核)、DAPI染色(核)、dystrophin染色(形質膜)の三重染色を行い、アポトーシスを起こしている筋核の評価を行った。DAPI染色で染まり、かつdystrophin染色により筋線維内にあると判断された核のうち、TUNEL陽性核数を測定し、筋線維1000本あたりの数に換算した。
    【結果】除神経群の筋線維断面積(831±295μm2)は、偽手術群(2581±596μm2)に比べ67.8%小さかった(p<0.01)。尾部懸垂群の筋線維断面積(1310±222μm2)は、偽懸垂群(2106±177μm2)に比べ37.8%小さかった(p<0.05)。なお、除神経群の平均筋線維断面積は、尾部懸垂群より479μm2小さかったが、有意な差はなかった。一方、除神経群のTUNEL陽性筋核数(9.1±3.9個)は、偽手術群(0.9±1.2個)に比べ多かった(p<0.01)。尾部懸垂群のTUNEL陽性筋核数(2.2±1.4個)は、偽懸垂群(0.6±0.4個)と有意な差はなかった。除神経群のTUNEL陽性筋核数は、尾部懸垂群に比べて多かった(p<0.01)。
    【考察】筋核のアポトーシス数は、除神経モデルでは増加したが、尾部懸垂モデルでは増加しなかった。よって、除神経モデルでは、アポトーシスをきっかけとした萎縮のメカニズムの関与が考えられた。一方、尾部懸垂モデルでは、アポトーシス以外のメカニズムにより萎縮が発生していると考えられた。筋萎縮モデルは、このようなモデルによる特性の違いを十分考慮したうえで選択する必要があると考える。
  • 前脚筋と後脚筋の比較
    石井 禎基, 笹井 宣昌, 武田 功, 土屋 禎三
    理学療法学Supplement
    2008年 2007 巻 1491
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】我々は、骨格筋の力学的収縮特性を研究している。その過程で、非常に興味深い現象を発見したので報告をする。カエルは、繁殖期になるとオスがメスを抱え込み産卵を促す。これは“抱接”といわれる繁殖行動である。この行動は数時間から数週間続くことが知られているが、このことはオスが抱接中、常に筋肉を収縮し続けていることを意味する。そこで我々は、このオス前脚筋の収縮特性を明らかにするために、その動力学的特性を測定しオス後脚筋と比較してその違い検討した。

    【方法】実験に用いた標本は、繁殖期(2-3月)のオスの日本アカガエル(Rana japonica)から単離した前脚筋flexor carpi radialis muscle (FCR)および後脚筋glutaeus magnus muscle(GM)である。それぞれの筋標本の一端を実験装置の張力計(固有振動数、1kHz)に、他端をサーボモーターに取り付け、in situで測定した自然長に合わせて、実験用のバスに水平に固定した。十分な強度の電気刺激(25 Hz、3 s)を標本に与えて、等尺性収縮張力および筋stiffness(アクチン-ミオシン相互作用の程度を相対的に示す指標)を経時的に測定した。実験は全て4°Cで行った。

    【結果】FCRにおける等尺性収縮張力曲線の収縮過程の立ち上がり速度はGMよりも遅かった。さらにFCRの弛緩時間(刺激終了から刺激前の張力に戻るまでの時間)は1901±632 sであり、GMの弛緩時間が1.7±0.4 sであるのに対して極端に長かった。また、この長時間持続する弛緩過程の張力変化には、張力変化点が2ヶ所(弛緩張力第1変化点および第2変化点)あり、その弛緩過程は3相構造(弛緩過程第1相から第3相)を成していた。
    FCRの筋stiffnessの経時的変化も3相構造を成していた。収縮過程の筋stiffnessは、最大発生張力の50 %で、すでに最大筋stiffnessの約80 %であった。また、弛緩過程の弛緩張力第1変化点にあたる張力の大きさは最大発生張力の約30 %であり、筋stiffnessは最大筋stiffnessの約70 %であった。そして第2変化点にあたる張力の大きさは約10 %であり、筋stiffnessは約50 %であった。

    【考察】本研究においてFCRの張力が刺激後も長時間にわたり持続する現象を見出した。筋stiffnessの結果は、FCRの弛緩過程において多くのアクチン-ミオシン相互作用(A-MI)が存在していることを示唆している。したがって、この現象は、一度筋肉を収縮させると刺激後もA-MIをともないながら張力が長時間持続し、抱接行動に深く関与していると考えられる。さらに、本結果よりFCRには異なった弛緩特性を持つ筋線維が3タイプあり、後脚筋とは異なる組成であることも示唆された。
  • *大渡 昭彦, 池田 聡, 原田 雄大, 上川 百合恵, 堀ノ内 啓介, 野元 佳子, 吉田 輝, 川平 和美
    理学療法学Supplement
    2007年 2006 巻 478
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/05/09
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】我々はこれまでの研究で,Photochemical infarctionモデルを使用して,beam-walking運動,トレッドミル運動,コントロールに分けて麻痺の回復を比較したところ,beam-walking運動が最も早く改善することを確認している。そこで今回は,麻痺の回復に伴う組織的な変化を検証する目的で実験を行った。
    【方法】実験には7週令のWistar系ラットの雄42匹体重232±9.5gを使用し,自然回復群と運動群に無作為に振り分けた。全てPhotochemical infarctionモデルとし,運動群にはモデル作成の次の日から毎日20分間の棒渡り運動を灌流固定するまで行わせた。自然回復群は脳梗塞作成後1・3・5・7日にそれぞれ6匹ずつ,運動群は脳梗塞作成後3・5・7日にそれぞれ6匹ずつ灌流固定を行い、脳組織を採取した。Photochemical infarctionモデルは,麻酔下でラットを脳定位固定装置(SR-8N Narishige)で固定し,頭皮を剥離した状態で光源装置(MHF-G150LR Moritex)より誘導された波長560nmの緑色光線を照射しながら尾静脈より光感受性色素ローズベンガルを20mg/kg静注して作成した。照射部位は下肢の運動野に照射されるよう,Bregmaより右6mm・後方4mmを中心とした直径10mmの範囲とし,照射時間は20分で行った。なお,今回の実験は鹿児島大学動物実験指針に従い,鹿児島大学動物実験委員会の承認を得て行った。
    【結果】Schabitzらの論文と同様に,梗塞巣を楕円球と仮定して,切片と表面からの測定値から体積を求めて比較した。各群の対象数が少なかったため,ノンパラメトリックのKruskal-Wallis検定を行った結果,群間に1%の確率で有意差が認められた。どこに有意差があるか多重比較を行った結果,3日目と5日目の自然回復群と運動群に5%の確率で有意差が認められた。しかし,7日目の自然回復群と運動群には有意差が認められなかった。
    【考察】今回の結果と運動機能の回復をあわせてみると,運動機能が著しく改善している時期に梗塞容積の変化がみられている。このことは,脳梗塞の早期に行われる運動は,機能改善を促すだけでなく梗塞容積も減少させる効果があるといえる。これは,早期に行われる適度な運動が脳浮腫を軽減させることによると考えられる。現在も,免疫組織学的にGDNF,GFRα-1,caspase-3,GFAP,Gap43等の発現を検討中である。
  • *片岡 亮人, 縣 信秀, 笹井 宣昌, 宮津 真寿美, 河上 敬介
    理学療法学Supplement
    2007年 2006 巻 477
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/05/09
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    【目的】不活動により骨格筋は萎縮する。この不活動筋に伸張刺激を加えると、萎縮が抑制される。我々はこれまでに、除神経術を施したラットヒラメ筋に1日15分の周期的伸張刺激を2週間行うと、筋萎縮が抑制されることを明らかにした。この伸張刺激の効果を増大するには、刺激時間を増やすことが考えられるが、頻度および刺激時間とその効果の関係を検討したものはない。そこで本研究では、周期的伸張刺激の日内頻度と筋萎縮抑制効果の関係を明らかにすることを目的とした。

    【方法】8週齢のWistar系雄性ラットを20匹使用した。13匹に対して両側の坐骨神経に除神経術を行った。このうち7匹のラットの左ヒラメ筋に対して1日に15分の周期的伸張刺激をインターバル6時間で2セット行い(15×2 STR群)、右側ヒラメ筋には刺激を行わなかった(15×2 DEN群)。他方の6匹のラットの左ヒラメ筋には1日に30分の周期的伸張刺激を1セット行い(30×1 STR群)、右ヒラメ筋には刺激を行わなかった(30×1 DEN群)。残りの7匹には、偽手術を行った(Sham群)。除神経術を施してから14日目に、すべてのラットの両側のヒラメ筋を採取し、凍結切片を作製し、H-E染色を施して、筋線維断面積を測定した。

    【結果】Sham群(2677±330μm2</sup>)に比べ除神経術を施したすべての群が小さかった(p<0.01)。除神経術を施した群の比較の中で15×2 STR群(1467±176μm2</sup>)が15×2 DEN群(1132±166μm2</sup>)に比べ大きかった(p<0.05)。30×1 STR群(1270±226μm2</sup>)と30×1 DEN群(1053±136μm2</sup>)や15×2 STR群と30×1 STR群には違いはなかった。また、30×1 STR群でのみ中心部に円を描くように核が集まり、亀裂のある筋線維が多く観察された。

    【考察】1日15分2回の周期的伸張刺激で筋萎縮抑制効果が認められたが、30分伸張刺激では効果が認められなかった。それに加えて、30×1 STR群に比べ15×2 STR群で筋断面積が大きい傾向が見られ、同じ刺激時間であっても頻度を増やすことで筋萎縮抑制効果が増強される可能性が示された。我々はこれまでに、伸張刺激によって筋タンパク合成誘導経路であるAktが活性化することを明らかにした。その活性化は15分の伸張刺激後15分でピークとなり、その後活性化は下がり、60分後には刺激前の状態に戻る。今回の実験結果では、6時間後に再び刺激を加えることにより、1日におけるAktの活性化の回数が増え、萎縮抑制効果が増強したのかもしれない。しかし、本実験では細胞内情報伝達まで追えておらず、今後の課題である。また、30×1 STR群で観察された中心部に亀裂がはしったような筋線維は、どんな原因で生じ、どのような変化を起こしていくのか判明できず、今後検討が必要である。

    【まとめ】1日15分2回の伸張刺激を行うことは、1日1回30分の伸張刺激を行うよりも、筋萎縮抑制に効果的であった。
  • 野原 的子, 渡辺 寿美子, 鈴木 ちひさ, 篠崎 秀子, 斉間 恵樹
    日本透析療法学会雑誌
    1991年 24 巻 1 号 71-74
    発行日: 1991/01/28
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    週1回透析導入法は残腎機能を保持しつつ生活習慣を著しく変えずに透析療法を開始できるため症例によってはその有用性が認められている. 左片麻痺のため歩行不能で透析拒否的な高齢者を同法にて導入し1年間経過を観察したので看護の実際と経過につき報告する. 症例は82歳女性. 自己中心的で2人暮しの同居人以外の介助には拒否的で入院生活も困難であった. 約3年の経過で尿量は維持されていたが腎不全は次第に悪化し透析には拒否的であったが説得により週1回透析に導入した. 自己管理は不能であったため同居人に飲水, 摂取量, 尿量および身体的変化を自己管理ノートに記載させ透析日に主治医とともに指導した. 1年後に急性心筋梗塞で突然死するまで重篤な合併症の発症はなく患者の生活習慣, 家族の社会生活に大きな変化を与えることもなく安楽な透析治療を続けることができた. 高齢者においても周囲の協力ときめ細かい指導により本法が有効な症例もあると考えた.
  • 地中隔離におけるCO2挙動の可視化解析
    *植村 豪, 片岡 亮人, 津島 将司, 平井 秀一郎
    日本伝熱シンポジウム講演論文集
    2010年 2010 巻 E112
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/19
    会議録・要旨集 認証あり
    温室効果ガス削減に有効な手法として,帯水層へのCO2地中隔離が注目されている.砂岩多孔質構造中における水-CO2の二相流動現象や浮力によるCO2の上昇過程などは詳細に解明されておらず,実際に地中隔離を実施する上で必要不可欠な貯留安定性の評価や貯留量を推定するために,砂岩内のCO2流動メカニズムに関する基礎的な知見が求められている.本研究では実際の地下環境を模擬した高圧状態において,超臨界・液体CO2を砂岩サンプルに圧入し,その流動過程をX線CTを用いて観察した.
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