本研究の目的は,子どもたちの粒子概念の認識の実態を明らかにすることである。「粒子概念」,特に気体と液体における「粒子の熱運動」と「粒子間のすきま」について,どのように認識されているのか,小学5年生から大学生までを同一問題によりアンケート調査を実施した。その結果,「気体としたエタノールの分子間のすきまには何も存在しない」と認識しているのが中学生10%,大学生26%にとどまること,「ビーカー内の気体が,ビーカーの外に時間とともに広がるのは,粒子の運動によるものだ」と説明できるのが中学生5%,大学生で24%にとどまることなどが明らかになった。
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