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クエリ検索: "石原行雄"
128件中 1-20の結果を表示しています
  • 三枝 奈芳紀, 田中 寿一, 土屋 俊一, 山口 敏広, 柳沢 真司, 北方 勇輔, 小田 健司
    日本臨床外科医学会雑誌
    1994年 55 巻 12 号 3111-3114
    発行日: 1994/12/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    S状結腸間膜より発生したhemangiopericytomaの1例を経験したので報告する.症例は62歳の男性で,排尿困難・下腹部腫瘤を主訴に来院, CT・血管造影によりS状結腸間膜由来の腫瘍と診断,開腹切除した.組織学的には良性のhemangiopericytomaと診断され,現在経過観察中である.
  • 石原 行雄, 池上 雅博, 横山 剛, 松田 壽夫, 川村 武, 川村 統勇
    日本臨床外科学会雑誌
    2003年 64 巻 2 号 347-351
    発行日: 2003/02/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    胃癌の進行過程で粘膜下腫瘍様形態をとり診断に苦慮する場合がある.確定診断までに約3年を要し,その間の内視鏡像を追跡しえた1例を経験したので報告する.症例は57歳,女性. 1996年11月,胃角小彎のm癌に対しEMRを行った.この時,体中上部小彎後壁に約1 cmの粘膜下腫瘍様隆起も認めたが生検でGroup Iであった.その後,定期的follow upのため上部内視鏡を繰り返した. 1999年7月,病変は約1.5cmに増大し,生検でGroup V (低分化型腺癌)であった.超音波内視鏡で深達度SM3であり,腫瘍の部位より,胃全摘術(D1+β)を行った.病理組織学的には低分化型腺癌で早期リンパ球浸潤性髄様癌であった.術後経過は良好で術後37カ月の現在,再発の兆候は認めていない.
  • 石原 行雄, 横山 剛, 河野 洋一, 松田 壽夫, 川村 武, 川村 統勇
    日本臨床外科学会雑誌
    2003年 64 巻 3 号 692-695
    発行日: 2003/03/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例は76歳,男性. 2000年11月,眩暈,ふらつきを主訴に受診.血液検査にてHb 6.8 g/dlと著明な貧血を認めた.下部消化管内視鏡検査では上行結腸に単発の大きさが約15 mm大の鮮紅色を伴った円形の隆起性病変を認めた.腹部血管造影では,回結腸動脈から上行結腸中部を栄養する分枝に斑状の強い濃染像を認めた.他部位に貧血をきたす病変はなく,上行結腸angiodysplasiaの出血とそれに伴う高度の鉄欠乏性貧血と診断し,腹腔鏡補助下上行結腸切除術を施行した.術後経過は良好で術後23カ月の現在,出血,貧血の兆候は認めていない.
  • 桑原 元尚, 古山 正人, 前川 宗一郎, 竹尾 貞徳, 朔 元則, 園田 博邦, 横山 庫一郎
    日本臨床外科医学会雑誌
    1993年 54 巻 5 号 1346-1349
    発行日: 1993/05/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    Fourunier's gangreneは本邦では報告は約50例と稀な疾患であるが,今回椎間板炎より後腹膜腔感染症を経てFournier's gangreneの臨床像を呈した陰嚢下腹壁膿瘍の1例を経験した.
    症例は61歳,男性.以前より尿糖を指摘されていたが放置.腰痛症にて近医に入院し硬膜外麻酔による治療を6回施行されたのち発熱を来たし,腰椎単純撮影, MRにて椎間板炎を指摘され,その後炎症所見が徐々に増悪し当院へ入院となった.入院時現症では,下腹部から陰嚢にかけて,水庖形成を伴った発赤・腫脹が著明で, Foumier's gan-grene の臨床像を呈しており, CT・MRの画像診断で後腹膜,下腹壁より陰嚢にかけての膿瘍形成を認めた.切開排膿,ドレナージによる外科的処置,抗生剤等の全身投与による治療を行い救命し得た.
  • 上野 学, 前野 敏孝, 竹村 仁男, 折居 美波, 須賀 達夫, 倉林 正彦
    肺癌
    2013年 53 巻 7 号 876-881
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/28
    ジャーナル オープンアクセス
    背景.肺癌の歯肉転移は非常に稀である.われわれは肺腺癌の歯肉転移症例を経験したので,文献的考察とともに報告する.症例.43歳の男性.2012年3月に齲歯のため右奥歯を抜歯したが,その後歯肉腫脹が持続し,紹介となった.歯肉生検より未分化癌と診断された.全身検査を行ったところ,右肺に腫瘤性病変を認めた.CTガイド下生検で腺癌と診断されたが,肺癌の歯肉転移か歯肉癌の肺転移か鑑別困難であった.原発性肺癌として右上顎に放射線治療を行い,全身化学療法を行ったが効果に乏しく,11月に呼吸不全のため永眠した.剖検では低分化型粘液産生充実型腺癌であり,歯肉の病変は肺腺癌の転移と診断された.結論.歯肉転移では摂食障害・呼吸障害が生じ,QOLが低下する.早期の診断,初期からの積極的な治療と十分な緩和ケアが必要である.
  • 森田 美佳, 中野 雅貴, 米倉 康博, 岩本 慈能, 吉岡 和彦, 中根 恭司
    日本臨床外科学会雑誌
    2005年 66 巻 4 号 861-865
    発行日: 2005/04/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例は82歳,女性.平成13年2月より時々タール便を認めていたが,平成13年12月よりタール便の頻度が月1回となり,近医受診,当院内科紹介入院となる.血液生化学検査にて,強度の貧血,低蛋白血症が認められた. Tc-RBCシンチで, Treitz靱帯直下空腸近位からの出血を認めた.血管造影下に塞栓術を2回施行するもタール便持続する為,外科転科,手術施行した.術中内視鏡検査にてTreitz靱帯よりわずかに肛門側よりに発赤部を認めた為,同部を含め約30cmの近位空腸を切除した.病理組織学的所見は血管異形成であった.
  • 小原 弘嗣, 増田 靖彦, 丹羽 弘之, 宮永 克也, 平井 利幸
    日本臨床外科学会雑誌
    2004年 65 巻 6 号 1558-1562
    発行日: 2004/06/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    61歳女性の胃リンパ球浸潤性髄様癌の症例を経験した.胃体上部前壁に粘膜下腫瘍様の12mm径の中心に陥凹をもつ小隆起が存在した.転移性胃癌を疑い,原発巣の検索のため,全層標本を得る目的で腹腔鏡下胃局所切除術を施行した.全層標本より,頭頸部からの転移が強く疑われたが,結局,原発巣は判明しなかった. 9年を経過した現在でも健在なことより,転移性胃癌ではなく,胃リンパ球浸潤性髄様癌と考えた.胃リンパ球浸潤性髄様癌は,比較的稀な疾患であり,かつ,粘膜下腫瘍の形態を示す事があり,診断に苦慮することが多いといわれている.なぜ,転移性胃癌という診断に至ったかという反省点も含め,若干の文献的考察を加え報告する.
  • 近藤 匡, 轟 健, 小池 直人, 仁藤 学, 物井 久, 文 由美, 深尾 立
    日本臨床外科医学会雑誌
    1997年 58 巻 1 号 202-208
    発行日: 1997/01/25
    公開日: 2009/02/10
    ジャーナル フリー
    31歳男性で下腹部腫瘤を主訴に来院した症例で,腫瘤は無痛性で弾性硬,可動性不良であった.エコー, CT, MRI,血管造影検査にて仙骨腹側原発のhemangiopericytomaの疑診で摘出した.摘出標本では円形ないし類円形の細胞が毛細血管周囲に増生しており,分裂像や核異型に乏しいhemangiopericytomaであった.術後4年4カ月を経た現在,再発,転移を認めない.本疾患は比較的稀で,良悪性の鑑別が困難である.骨盤内原発のhemangiopericytomaの本邦報告例は20例のみである.自験例を含めて報告例の画像診断の特徴について検討した.
  • 満岡 宏治, 真野 隆充, 岡藤 正樹, 吉村 達雄, 堀永 大樹, 福田 てる代, 上山 吉哉
    山口医学
    2006年 55 巻 2+3 号 61-65
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/16
    ジャーナル フリー
    今回われわれは当科を受診した口腔転移性腫瘍患者の臨床像,治療法,治療成績等について検討を行ったので報告する.対象は1984年4月から2004年3月の間に受診し,口腔転移性腫瘍と診断された6例である.その内訳は男性4例,女性2例であり年齢は50歳から83歳にわたり平均年齢は61.8歳であった.口腔転移巣の発生部位は上顎歯肉3例,下顎歯肉2例,下顎骨1例で,原発部位は肺が3例で最も多く,肝臓が2例,乳腺が1例であった.転移性腫瘍の組織型は小細胞癌2例,肝細胞癌2例,扁平上皮癌1例,腺癌1例であった.4例では,原発巣の診断から1~96か月の間に転移巣が診断されており,その他の2例は口腔転移巣が原発巣に先立って発見されていた.口腔転移巣に対する治療は4例で姑息的治療が行われ,残りの2例では治療が行われていなかった.治療を行ったものでは疼痛は軽減し,機能障害は一時的に改善されていた.
  • 森山 仁, 川村 統勇, 川村 武, 松田 寿夫, 河野 洋一, 石原 行雄, 池上 雅博
    日本臨床外科学会雑誌
    2004年 65 巻 10 号 2642-2646
    発行日: 2004/10/25
    公開日: 2009/09/30
    ジャーナル フリー
    症例は62歳女性.近医より胃粘膜下腫瘍(SMT)精査目的で当院紹介入院.内視鏡所見では,胃噴門直下後壁に径約2 cm大のSMTを認め,中心陥凹などの悪性を示唆する所見なく, EUS・CT像でも内部均一な腫瘤として描出された.術前診断としては平滑筋腫などの良性筋原性腫瘍もしくは低悪性度GISTなどを考え,本人・家族と相談の上,消化管内視鏡下切除を行った.切除標本の病理組織所見では,紡錘形細胞の錯走像からなり,核分裂像は1/50HPF,免疫染色にてc-kit・CD34ともに陽性を示す狭義のGISTでborderline malignancyと診断された.胃GISTを消化管内視鏡下に切除した症例を経験したため,その診断および治療の過程を報告し,当院における胃SMTに対する治療方針についても言及した.
  • 藤田 俊浩, 那須 雄一郎, 濱元 ひとみ, 宮田 生弥子, 大重 彰彦, 重信 秀峰, 上村 修司, 沼田 政嗣, 青﨑 眞一郎, 井戸 章雄
    日本消化器病学会雑誌
    2014年 111 巻 12 号 2311-2318
    発行日: 2014/12/05
    公開日: 2014/12/05
    ジャーナル フリー
    症例は89歳男性.糖尿病の血糖コントロールが不良となったため,全身精査目的にて紹介入院となった.精査の結果,十二指腸原発扁平上皮癌を認め,TS-1による化学療法を開始した.2コース終了後には十二指腸腫瘍は消失し,生検でも腫瘍成分は検出されなかった.治療開始19カ月後も,原発巣の再発を認めなかった.切除不能な十二指腸原発扁平上皮癌に対し,TS-1を含む化学療法が有効である可能性が示唆された.
  • 佐藤 豪, 池永 雅一, 俊山 聖史, 太田 勝也, 上田 正射, 板倉 弘明, 津田 雄二郎, 中島 慎介, 遠藤 俊治, 山田 晃正
    日本外科系連合学会誌
    2019年 44 巻 1 号 38-42
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/02/29
    ジャーナル フリー

    症例は51歳,男性.開腹歴はなし.腹痛,嘔吐を主訴に当院救急外来を受診した.来院時,腹部は膨満し,臍下に間欠的自発痛と圧痛を認めた.前日の夕食にしゃぶしゃぶを食べていた.腹部単純X線検査では小腸ガスの貯留と鏡面像を認めた.腹部造影CTで絞扼所見を認めなかったため,胃管減圧チューブを留置して緊急入院した.翌朝,腸管拡張の改善がなかったためイレウス管を留置した.その後2日間経過観察したが,腹部症状の改善が乏しかったために緊急手術を施行した.拡張した腸管の先端で軟らかい腫瘤を触知し,腸を切開して摘出した.術後に再度問診を行い,入院前夜に大量に摂取した木耳(きくらげ)による食餌性イレウスと診断した.木耳による食餌性イレウスは本邦でこれまで報告がなく,若干の文献的考察を加えて報告する.

  • 森山 仁, 川村 統勇, 川村 武, 松田 寿夫, 石原 行雄, 池上 雅博
    日本消化器外科学会雑誌
    2005年 38 巻 3 号 306-311
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    Von Recklinghausen 病 (以下, VRD) に十二指腸カルチノイドを合併したまれな1例を経験したので報告する. 症例は52歳の男性で, 既往歴・家族歴として本人および弟がVRDである. 平成3年7月に十二指腸乳頭付近のSMT様隆起を初めて指摘されて以来, 定期的に精査するも, 診断つかず経過観察されていた. 平成14年11月の上腹部痛を主訴とした再診で, このSMTに対し, 生検行ったところカルチノイドと診断された. このため, 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した. 腫瘍は大きさ25×25×23mm, Varter乳頭部を圧排するように発育し, 一部, 膵実質に直接浸潤を認めた. また, 脈管侵襲・リンパ節転移陽性で, mitosis・細胞増殖マーカー陽性を認めることなどから, 高悪性度のカルチノイド腫瘍と診断された. 本症例は診断に苦慮したが, VRD患者を診た場合, まれではあるが, 十二指腸カルチノイドの合併も念頭に置く必要性が示唆された.
  • 永岡 智之, 石田 直樹, 中川 祐輔, 梶原 伸介
    日本腹部救急医学会雑誌
    2017年 37 巻 7 号 1039-1042
    発行日: 2017/11/30
    公開日: 2018/09/14
    ジャーナル フリー

    症例1は77歳,女性。認知症のため施設入所中であった。腹痛と嘔吐を主訴に受診し,腹部CTでイレウス像と小腸内にらせん状の低濃度陰影を認めたため,腸重積や腫瘍,異物を疑い手術を施行した。回腸末端より150cm口側腸管を切開すると7cm大の椎茸が陥頓していた。症例2は59歳,男性。腹痛を主訴に受診し,腹部CTでイレウス像と回腸内に不整な低濃度陰影を認めた。椎茸によるイレウスが疑われ,ロングチューブを挿入し保存的加療を行ったところ,約24時間後に排便とともに2cmの椎茸が4片排出された。その後の腹部CTで低濃度陰影の消失とイレウス像の消失を確認した。食餌性イレウスはまれな疾患であり,術前診断が困難なことが多く,手術報告例が多い。今回われわれは,手術治療を行った症例と,保存的に治療可能であった症例をそれぞれ経験したので,文献的考察を加えて報告する。

  • 藤井 祐三, 柳衛 宏宣, 長谷部 浩亨, 吉崎 巌, 江里口 正純
    日本消化器外科学会雑誌
    2003年 36 巻 2 号 160-165
    発行日: 2003年
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    症例は18歳の男性, 下腹部腫瘤と頻尿を主訴に来院. 下腹部正中に小児頭大の無痛性で可動性不良の硬い腫瘤を触知した. エコー, CT, MRI, 注腸造影にて左尿管の途絶, 左水腎症, 直腸狭窄像を呈し, 骨盤腔内に最大径18cmの充実性腫瘍を認めた. 血管造影では血管に富む腫瘍を認め, 左閉鎖動脈と上直腸動脈に栄養されていた. 術前腫瘍塞栓術を施行し, 腫瘍とともに左尿管, 膀胱, 左精嚢, 直腸を合併切除した. 再建は, 左尿管と膀胱との間にS状結腸を間置し, 直腸は低位前方切除とした. 摘出標本では大小さまざまな不規則な血管腔の周囲に紡錘形の細胞の増生を認め, 分裂像や核異型性に乏しく低悪性度のhemangiopericytomaであった. 術後6年, 再発転移を認めていない. 本疾患は病理組織像のみからでは良悪性の鑑別が困難であり, 今後とも長期にわたる経過観察が必要と思われる.
  • 小林 利彦, 木村 泰三, 吉田 雅行, 櫻町 俊二, 石原 行雄, 梅田 容弘
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1995年 37 巻 12 号 2755-2760_1
    発行日: 1995/12/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症例は69歳,男性.5年前より胃粘膜下腫瘍として内視鏡的に経過観察されていたが,腫瘍部からの出血のため入院となった.内視鏡的には8カ月間で1.5cmから4cmへの腫瘍径の増大があり,EUSで内部エコー不均一であることなどから悪性筋原性腫瘍を疑い手術が行われた.腫瘍は65×55×45mmの壁外発育の著明な胃平滑筋肉腫であった.胃の筋原性腫瘍は2cm前後から急速な発育を示すことがあり,積極的な対処が望ましいと考えられた.
  • 寺川 進

    1996年 21 巻 4 号 247-253
    発行日: 1996/07/01
    公開日: 2011/03/04
    ジャーナル フリー
    The video-enhanced contrast DIC microscopy is very useful for observation of dynamic activities of intracellular organelles. Exocytosis of secretory granules, transport and trafficking of vesicles, endocytosis of nerve terminals, phagocytosis and lysosome-phagosome fusion of neutrophils, agonist-induced activation of nuclei, division of mitochondria were observed by this technique. A quantitative aspect and a dynamic rate of each response were described. Some images of nuclei, mitochondria, photoreceptor cells, as well as artificial membranes made of geranylgeraniol phosphates were also illustrated. The resolution achieved in this imaging were superior to most other light microscopies reported to date.
  • 河原 慎之輔, 佐藤 勉, 白井 順也, 沼田 幸司, 羽鳥 慎祐, 谷 和行, 玉川 洋, 湯川 寛夫, 利野 靖, 益田 宗孝
    日本外科系連合学会誌
    2020年 45 巻 4 号 356-362
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー

    症例は80歳女性.腹痛を主訴に当院救急外来を受診した.腸炎の診断で腸管安静を指示され帰宅した.その後嘔吐・腹部膨満も自覚したため再度受診した.再受診時の腹部CTで腹水・腸管浮腫が出現しており,虫垂炎手術の既往もあるため癒着による絞扼性腸閉塞の可能性も考え,緊急開腹術を施行した.術中所見では回腸末端より10cm口側部に固い腸管内容物を触知し腸閉塞の原因となっていた.内容物はバウヒン弁を通過できなかったため小切開にて摘出すると線維性食塊であった.口側腸管にも同様の食物残渣を多量に認め可及的に排出し,切開創を縫合し終了とした.術後の問診でドライフルーツのリンゴを摂取したことを確認した.ドライフルーツが原因となった食餌性腸閉塞の症例は,本邦では自験例のほかに2例の報告を認めるのみと非常に稀であるが,食餌性腸閉塞の鑑別としてドライフルーツも念頭に置く必要があると考えられた.

  • 木村 次宏, 本郷 仁志, 中村 圭也, 竹林 政史, 藤田 圭吾, 江頭 由太郎, 光藤 章二, 岡上 武
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    2006年 48 巻 8 号 1563-1568
    発行日: 2006/08/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は59歳男性.二次検診の胃内視鏡にて胃体中部前壁に表面平滑な1cm大の粘膜下腫瘍様隆起を認めた.その後年一回の内視鏡検査で経過観察されていたが,7年目に腫瘍は増大し頂部にびらんを認め,生検にて高分化型腺癌が疑われた.診断目的で施行した内視鏡的粘膜切除術では,腫瘍は粘膜下層を主体に充実様増殖を示す胃型の高分化型腺癌であった.非常に稀な症例ではあるが,小さな粘膜下腫瘍様病変でも注意深い経過観察が必要と考えられた.
  • 川口 米栄, 二川 憲昭, 石原 行雄, 小西 宏育, 原 宏介, 富山 次郎
    日本大腸肛門病学会雑誌
    1992年 45 巻 2 号 202-208
    発行日: 1992年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    症例は55歳,男性.左殿部腫瘤を主訴として来院.CT,MRIにて,直腸壁に接し,左坐骨直腸窩を占め,頭側は仙骨前面に達し,娘結節を有する内部構造不均一な10×7×5cmの腫瘤が認められた.血管造影では,左下殿動脈の分枝により栄養された,非常に血管に富んだ腫瘍で,拡張した流出静脈がみられた.手術では,左内腸骨動静脈を一時的にクランプし腫瘍を摘出した.迅速病理診断にて血管肉腫と診断されたため,根治目的でマイルズ手術を施行した.永久標本ではmalignant hemangiopericytomaと診断された.術後1年5カ月の現在,再発,転移の徴候はみられない. hemangiopericytomaは比較的稀な腫瘍であり,本邦での後腹膜発生は38例が文献にみられた.
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