抗加齢QOL共通問診票 (Anti-Aging common Questionnaire for QOL : AAQOL) を活用し, 中高年マスターズ陸上選手の心身と志向性を調査した. 対象者は国際大会への参加者140名 (平均64.3±12.1歳), 方法はAAQOLや運動に対する志向性などアンケートを行った. 結果は, 平均運動日数として週に4.10~4.25日, 5段階評価で食習慣, 健康自己評価, 生活満足度の結果はおおむね良く, マスターズ志向性の4つのカテゴリー (記録と勝利, 健康保持, 休暇・余暇, 仲間づくり) は性差や年齢層で差異がみられた. スポーツ価値意識の4つのカテゴリーの割合 (男vs女) は, ①レクリエーション型 (49.5 vs 62.2%), ②レジャー型 (18.5 vs 8.1%), ③世俗内禁欲型 (15.5 vs 5.4%), ④苦悩達成型 (12.4 vs 18.9%) であった. 今回の結果は本対象者における心身状態と志向性の基礎データとなり, 今後の研究の方向性が示唆される.
抄録全体を表示