患者15名を対象として, 安静仰臥位, 右星状神経節刺針 (SG刺針), 更に右星状神経節ブロック (SGB) を行い, 良導絡の代表測定点24ヵ所の通電電流値をノイロメーターで測定し, 自律神経系への影響を調べた。
右上肢, 左上肢, 右下肢, 左下肢の平均電流値は, 安静20分間の後には前の値に比較して66~73%の範囲で, すべて有意に減少した。SG刺針30分後の平均電流値は, 安静仰臥位20分後の値に比較して, 109~117%の範囲ですべて有意に増加した。次に, SGB 20分後の平均電流値は, SG刺針後の値に比して, 82~91%の範囲ですべて有意に電流値の減少をみた。すなわち, 安静仰臥位とSGBは電流値を有意に低下させ, SG刺針は電流値を有意に上昇させることが判明した。
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