本研究は複数種の
草花
の種子を混播する緑化手法について, 特に雑草制御手法に主眼をおき,
草花
を混播する際に最低限必要な植栽基盤整備や維持管理手法を明らかにするための実験を行った。その結果, 以下の知見が得られた。
(1)
草花
を導入する基盤土壌には雑草の埋土種子量が少ない土壌 (関東火山灰心土等) を用いると
草花
が雑草に被圧されにくくなることが認められた。
(2) 心土においては元肥および, 追肥 (N: P
2O
5: K
2O=1:1:1の配合比で純窒素分5g/m
2) の施用が不可欠となること, さらに元肥とあわせて無機質・有機質の土壌改良資材を原土に対して20%ずつ混入すると, さらに着花数が増えたり, 観賞期間が長くなったりして効果的であることが認められた。
(3) 表土では元肥の施用効果は顕著に認められなかったが, 表土を鋤取って元肥とあわせて土壌改良資材を混入してもとに戻した場合, 雑草の発生量が少なくなり
草花
の生育開花が2年目でもある程度保たれた。また, 表土を基盤土壌に用いる場合には, 播種した当年の7月上旬に一度手抜き除草を行わないと2年目は
草花
の生育, 着花がほとんどみられなくなることが明らかになった。
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