黒眼 (支124号×日124号) と白眼 (第1白卵, 第2白卵等) の蚕蛾複眼を用い, 3MKClをみたした微小電極を複眼角膜表面にあけた極く小さな穴からさしこみ, さしこんだ深さに従ってERGの波形の変化するのを観察した。また光の強さ, 刺激時間を変化させて波形の変化を記録し, それらから黒眼と白眼とのERGの相違を述べた。また幼虫単眼のERGとの比較を行ない
複眼と単眼
のERGは似たものである可能性について推察した。つぎに暗順応の経過を追って波形を観察し, ほぼ40~50分で十分な暗順応の状態になることを示した。またERGの上に視神経からのインパルスがしばしば記録されることを示し, これよりインパルスの数は暗順応に伴なってERGの大きさと共に増加することを知った。
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