胸骨に発生した内
軟骨
腫の一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告した.症例は28歳女性, 1992年1月より前胸部腫瘤に気付くが放置, 翌年1月に前胸部痛が出現したため, 当科を受診した.単純X線撮影, CT, MRIより原発性胸骨骨腫瘍が疑われ, 生検の結果, 内
軟骨
腫と診断し, 手術を施行.胸骨膨隆部を中心に開窓, 掻爬, 自家骨とハイドロキシアパタイトを充填した.摘出標本でも内
軟骨
腫の病理診断であり, 術後経過も良好である.病理組織学的には, 内
軟骨
腫と, 分化型
軟骨
肉腫との鑑別は, 非常に難しいとされ, 画像診断や手術所見を加えて総合的に判定する必要がある.
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