都市内街路では, 車線の増設および右折車線設置に伴い車線幅員縮小化の必要性が強まる現状にあるが, 車線幅員3m未満の狭幅員車線の飽和交通流率については隣接車線の走行車両, 特に大型車の影響を考慮する必要があり, 隣接車線に大型車が存在しない状態すなわち幅員だけの影響に着目した結果, 車線幅員が3mより狭くなるにつれ飽和交通流率が低下することが認められた. さらに大型車は隣接車線の走行車両にも影響を及ぼしていることが明らかとなり, この影響は車線幅員3m以上の車線においても認められた. この結果は飽和交通流率は車線間で独立ではないことを示唆しており, 独立とみなす現在の飽和交通流率の体系を見直す必要があるといえる.
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