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クエリ検索: "金子千尋"
23件中 1-20の結果を表示しています
  • 金子 千尋, 比留間 政太郎, 小川 秀興, 槙村 浩一, 山口 英世
    日本医真菌学会雑誌
    2003年 44 巻 1 号 13-16
    発行日: 2003/01/30
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
    患者は27歳,女性,酪農業.約2ヶ月前より右眼周囲に直径5cmの境界明瞭な同心円状の紅斑,丘疹を認め,KOH検鏡陽性,顔面白癬と診断した.真菌培養で白色短絨毛状,周囲は黄褐色湿性の放射状集落を分離,スライド培養,生物学的性状,顕微鏡的所見よりTrichophyton mentagrophytesと同定し,核リボゾームRNA遺伝子におけるinternal transcribed spacer 1 (ITS1)領域の塩基配列の解析により,同菌種の中のanimal type 1と同定した.Animal type 1はMakimuraの作成した系統樹上,動物の白癬の原因菌の一つであるArthroderma vanbreuseghemiiに極めて近く,またヒトから分離された5株のT.mentagrophytesとは少しはなれたところに位置する.従ってこの分離株の由来としては動物が疑われる.動物から感染したと考えられる白癬では,特異な臨床症状を呈するため,誤診されやすいので,注意が必要である.また,菌のより詳しい同定は,感染源を推測するのに役立つことが判明した.
  • 井上 行信, 高橋 雅俊, 花本 尊之, 砂原 正男
    日本臨床外科学会雑誌
    2008年 69 巻 2 号 457-460
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/08/05
    ジャーナル フリー
    48歳,女性.2004年に臍部に腫瘤を自覚し,ときに軽度の疼痛を伴い,排膿を数回認めた.徐々に増大し軽快しないため,2006年10月に来院した.臍直下に2cmの硬質腫瘤を触知し,腹部超音波,CT,MRIで臍直下に3×2cmの充実性腫瘤を認めたが術前診断は困難であった.病理組織学的所見で異所性子宮内膜症と診断した.臍部の皮膚,皮下子宮内膜症は比較的稀であるが,女性で臍部に発生した腫瘤の鑑別疾患として,念頭に置くべき疾患であると考えられた.
  • 久道 勝也, 比留間 政太郎, 川田 寿理, 金子 千尋, 小川 秀興
    皮膚
    2001年 43 巻 4-5 号 245-248
    発行日: 2001年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    皮膚疣状結核類似の外観を呈したmalignant hidroacanthoma simplexの1例を報告した。症例は60歳, 男, 事務職。右大腿部に35×30mm大, 表面に病部鱗屑を伴い, 疣状隆起する境界明瞭な紅色浸潤性局面を認める。病理組織学的に腫瘍胞巣と管腔構造を認め, 病部真皮内へ浸潤する。PAS陽性, EMA陽性, CEA陽性などの所見よりmalignan thidroacanthoma simplex (invasive type) と診断した。臨床的に皮膚疣状結核, クロモミコーシスなどに類似し鑑別診断として重要だと考えた。
  • 会沢 敦子, 株本 武範, 折目 真理, 浅野 幸恵, 松山 麻子, 藤原 浩, 伊藤 雅章, 三井田 博
    Skin Cancer
    2014年 29 巻 1 号 58-62
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/10
    ジャーナル 認証あり
    56歳,女性。両親はいとこ婚。生下時より毛髪と虹彩の色素異常,弱視があった。2011年1月頃より左大腿に易出血性の紅色結節が出現した。前医で切除生検された病理組織では,びらん表面から真皮中層に,HMB45,melanA,S100蛋白,Fontana-Masson染色で陽性となる異型なメラノサイトが増殖しており,悪性黒色腫(MM)と診断され,同年4月に当科を紹介受診した。拡大切除術,分層植皮術を施行し,センチネルリンパ節生検は陰性であった。pT3bN0M0 stage ⅡBと診断し,術後インターフェロン局注療法を行っている。眼皮膚型白皮症(OCA)については遺伝子検索を施行し,Ⅰ型と診断した。OCAと有棘細胞癌や基底細胞癌を含む皮膚悪性腫瘍の合併は多く報告されているが,MMとの合併は少ない。
  • 屋宜 宣武, 青木 武雄, 仲村 将泉, 野中 薫雄
    西日本皮膚科
    2005年 67 巻 6 号 611-614
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/04/14
    ジャーナル 認証あり
    81歳,女性。2000年1月上旬に近医から処方された総合感冒薬,消炎鎮痛剤(フェンブフェン:ナパノール®)内服2週間後に全身紅斑,発熱,血圧低下が出現したため,1月26日に八重山病院を受診した。初診時はほぼ全身の紅斑,皮膚弛緩を認め一部はびらんの状態であった。臨床的にtoxic epidermal necrolysis(TEN)型薬疹と診断し初日ステロイド全身投与を行った。翌日の検査所見では白血球の極度な左方偏位及び炎症反応の増加を認め敗血症の可能性を考え,免疫グロブリン(20g/日)5日間の全身投与を行った。投与終了後にはびらん面の早期の上皮化が見られ,約1ヵ月でびらん面はほぼ上皮化した。経過中に突然呼吸停止等の重篤な状態となったが,呼吸管理及び熱傷に準じた治療を行い救命できた。本邦では過去10年に5例の免疫グロブリン投与を行った報告があり,その有効性が示唆されている。TEN型薬疹における治療について若干の文献的考察を加え報告した。
  • 田邉 洋, 寺田 麻衣子, 長谷井 麻希, 小川 晴子, 安澤 数史, 河崎 昌子, 望月 隆, 石倉 直敬
    皮膚の科学
    2006年 5 巻 6 号 430-434
    発行日: 2006年
    公開日: 2011/02/18
    ジャーナル 認証あり
    石川県下某中学高校柔道部で発生したT.tonsurans感染症3症例をもとに,ブラシ検査法施行上生じうる問題点とその解決法につき検討した。
    症例1は,ブラシ検査では陰性であったが,10日後の受診時に毛髪の真菌鏡検が陽性であった。症例2は,ブラシ検査が1週間持続的に1~2コロニー陽性で,5ヵ月後に200コロニー以上の陽性となった。症例3は,8週間の塩酸テルビナフィン内服治療後に直接鏡検で毛内寄生を認め,イトラコナゾール内服に変更した。
    ヘアブラシ検査はT.tonsurans感染症の集団のスクリーニングには有用な方法であるが,持続感染例や難治例があり,1回のブラシ検査で即断せず経過を臨床的に観察し治療方針を決めていく必要があると考えた。
  • 小林 哲夫
    日本臨床歯周病学会会誌
    2019年 36 巻 2 号 13-17
    発行日: 2019/02/20
    公開日: 2022/04/08
    ジャーナル オープンアクセス
  • 國見 侑花, 古賀 文二, 正木 沙織, 正木 充生, 中島 勇太, 伊藤 宏太郎, 竹下 盛重, 今福 信一
    西日本皮膚科
    2017年 79 巻 4 号 367-370
    発行日: 2017/08/01
    公開日: 2017/09/20
    ジャーナル 認証あり

    91 歳,女性。2015 年 10 月末頃から食思不振を主訴に近医内科を受診し,血液検査にて貧血ならびに芽球が出現していることを指摘され,当院を紹介され受診した。骨髄検査の結果,急性骨髄性白血病(急性単球性白血病:M5の疑い)の診断となった。同年 11 月中旬頃から左前腕屈側に発赤,圧痛,腫脹が出現した。皮膚細菌感染症を疑い,抗菌薬の全身投与が開始されるも皮膚症状は改善しなかった。皮膚生検では,真皮にびまん性に軽度核異型のある単核球の浸潤がみられた。これらの浸潤細胞は免疫染色にてCD68 に陽性であり,急性骨髄性白血病(M5の疑い)の皮膚浸潤と診断した。化学療法(アザシチジン療法)を開始するも皮膚病変の増悪がみられたため中止した。その後,急速に全身状態が悪化し,緩和治療目的に転院となった。急性骨髄性白血病において皮膚浸潤の出現は予後不良兆候と考えられており,早期に確定診断を行うことが肝要である。

  • 菅 慶子, 佐藤 孝, 櫻井 英一, 赤坂 季代美, 石田 陽治, 赤坂 俊英, 増田 友之
    日本皮膚科学会雑誌
    2008年 118 巻 7 号 1233-1239
    発行日: 2008/06/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    急性骨髄性白血病での皮膚特異疹を生じた3例について検討した.症例1は73歳,男性で,顔面,体幹,肩,ソケイ部に爪甲大から米粒大までの充実性紅色小結節,浸潤性紅斑を多数認めた.症例2は74歳,女性で,躯幹に痒みを伴う拇指頭大までの類円形で軽い浸潤を伴う褐紅色斑を多数認めた.症例3は27歳,女性で,急性骨髄性白血病の治療後,骨髄は寛解状態を維持していたが,経過観察中に頭頂部の皮膚腫瘤を認めた.皮膚生検を行ったところ,いずれの症例でも浸潤する腫瘍細胞はmyeloperoxidase,CD68陽性であった.症例1,2では,骨髄検査により急性骨髄性白血病の存在が明らかになった.症例3は白血病の髄外性の再発と考えられた.症例1,2では化学療法により皮疹の消失を認め,症例3では放射線照射により腫瘤は縮小した.皮膚特異疹の出現は白血病発見の契機となったり,髄外性の再発を診断する上で重要であった.
  • 関山 華子, 篠田 英和, 西本 勝太郎
    西日本皮膚科
    2012年 74 巻 1 号 43-47
    発行日: 2012/02/01
    公開日: 2012/04/16
    ジャーナル 認証あり
    症例1:6歳,男児。鼻背,眉間,下顎に痒みを伴う紅斑が出現した。症例2:45歳,女性(症例1の母親)。症例1の発症より2週間後,頚部,右上胸,両上肢に紅斑が出現した。症例1,2とも培養にて表面粉状,辺縁が放射状に発育するコロニーを形成した。Trichophyton mentagrophytes var. asteroides による顔面白癬および体部白癬と診断した。治療はグリセオフルビン錠250mg~500mg/日の35日間の内服とクロトリマゾールクリーム外用を行い治癒した。自宅には脱毛巣を有する白血病に罹患した飼猫がおり,Hair brush 法にて,症例1,2と同様のコロニーを無数に検出した。菌株の PCR-RFLP(分子生物学的検査)法ではArthroderma vanbreuseghemii に一致する所見であった。飼猫が感染源と推定され,飼猫より症例1と症例2に感染したと考えた。培養によりTrichophyton mentagrophytes var. asteroides が分離された場合は好獣性皮膚糸状菌の可能性があり,患者周囲の小動物の感染源検索が重要であり,さらに原因菌種の遺伝子による同定も望まれる。
  • 東 順子, 野田 剛弘, 英 真紀子
    皮膚の科学
    2006年 5 巻 6 号 424-429
    発行日: 2006年
    公開日: 2011/02/18
    ジャーナル 認証あり
    2005年12月から5ヵ月間に当科を受診した小中学生のTrichophyton Tonsurans (以下 T.tonsurans) 感染症の14例を報告した。女子1例を除きすべて同じ柔道教室の男子であった。
    診断は検鏡およびDTM®培地(フジセイヤク)での培養所見より行った。7例は分子生物学的にT.tonsuransと同定された。症状は落屑性紅斑,粃糠様落屑性脱毛斑,黒点,ケルスス禿瘡であった。ステロイド外用剤を使用していた症例は3例,症状が拡大しているのに1~3ヵ月間抗真菌剤を外用し続けていた症例があった。
    T.tonsuransは実験的には他の菌より早く角層に侵入し毛内性大胞子を形成する。周囲への感染拡大を防ぐためにも早期に経口抗真菌薬の内服が必要である。
  • 福田 知雄
    Medical Mycology Journal
    2011年 52 巻 1 号 7-13
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/03/28
    ジャーナル フリー
    頭部白癬は毛髪に皮膚糸状菌が寄生した状態と定義される.本邦では頭部白癬は頭部浅在性白癬を意味し,ケルスス禿瘡は別に記載されることが多いが,英語圏ではケルスス禿瘡,黄癬まで含めて頭部白癬と捉えられている.臨床的には脱毛斑を基本とし,様々な程度に炎症,鱗屑を伴い,黒点型では面皰様黒点の点在,ケルスス禿瘡では膿疱の多発が特徴的である.疫学的には戦前は男児の疾患と考えられていたが,その後 Microsporum canis 感染症の増加により女児と成人女性の比率が増え,さらに近年 Trichophyton tonsurans 感染症の流行によりその年齢,性別分布は大分変化が生じてきた.原因菌は Trichophyton 属,Microsporum 属の皮膚糸状菌で,人から人,動物から人へと感染する.治療にはイトラコナゾール,テルビナフィンなどの抗真菌剤の内服が必要である.
  • 父川 興一, 諸富 公昭, 石丸 英三郎
    日本外科系連合学会誌
    2012年 37 巻 5 号 1043-1049
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル フリー
    異所性子宮内膜症を2例経験した.症例1は45歳女性.2年前より疼痛を伴う臍部腫瘤を自覚し,近医産婦人科から当科受診となった.受診時,腹部に3cm大の腫瘤を認め,圧痛を伴っていた.MRIでは臍部に腫瘤を認め,摘出術を行った.病理組織検査では,繊維組織内に大小の子宮内膜腺を島状に認め,子宮内膜症と診断した.症例2は23歳女性.約1年前より左鼠径部に疼痛を伴う腫瘤を認め当科受診となった.受診時,鼠径部に1cm大の腫瘤を認め,圧痛を伴っていた.MRIでは左鼠径部に腫瘤を認め,月経周期に伴って増大を認めた.摘出術を行い,腫瘍は円靭帯より発生していた.病理組織検査では,繊維組織内に大小の子宮内膜腺を認め,子宮内膜症と診断した.異所性子宮内膜症は,他の体表に発生する腫瘤との鑑別が重要であり,また摘出を行う際は腫瘤の境界が不明瞭なことも多いため,再発を避けるため正常組織を含めた十分な切除が必要と考えられる.
  • 北見 由季, 馬場 利容, 香川 三郎, 飯島 正文
    日本皮膚科学会雑誌
    2006年 116 巻 12 号 1777-1783
    発行日: 2006/11/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    シンガポールより帰国した6歳男児のケルスス禿瘡を経験した.頭頂部と右側頭部に境界不明瞭な不完全脱毛巣を認めたが,病変内にblack dotはみられなかった.病毛の直接鏡検で毛内性大胞子菌性寄生を確認,原因菌は真菌学的検査所見およびDNA診断でTrichophyton(T)tonsuransと同定.治療はテルビナフィン1日62.5 mgの内服を開始し13週で治癒,再発はなかった.近年,格闘技選手間のT. tonsuransの集団感染が問題になっており,報告も多い.本邦のT. tonsuransによる頭部白癬およびケルスス禿瘡の報告例から,真菌学的特徴について検討した.
  • 穂積 秀樹, 内宮 礼嗣, 神崎 保, 木上 幸一郎
    西日本皮膚科
    2002年 64 巻 4 号 443-446
    発行日: 2002/08/01
    公開日: 2010/09/02
    ジャーナル 認証あり
    チロシナーゼ陰性型白皮症の患者の右下腿に扁平上皮癌と基底細胞癌が生じた症例を経験した。67歳男性。生来白皮症があり,右足背に直径3cmの皮膚潰瘍が生じた。生検の結果扁平上皮癌と判明し,悪性腫瘍切除術および全層植皮術を施行した。また右下腿に直径1.5cmの紅色結節を認め切除を行った。その結果基底細胞癌と判明した。
  • 松尾 秀徳
    人工臓器
    2005年 34 巻 3 号 191-194
    発行日: 2005/12/15
    公開日: 2010/10/28
    ジャーナル フリー
  • 比留間 政太郎
    日本皮膚科学会雑誌
    2006年 116 巻 9 号 1295-1302
    発行日: 2006/08/20
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル 認証あり
    皮膚糸状菌症(白癬)の臨床像は,菌種,病変部位,宿主の免疫状態などに影響され,微妙に異なる.診断で大切なことは,真菌症を疑ってみることで,次に直接鏡検によって菌を証明することである.頭部白癬は,菌が硬毛に寄生して生ずるので,毛の寄生形態を観察する.体部白癬は,多種の菌が分離され,それに伴い当然多彩な臨床像を呈する.足白癬は,全人口の4分の1を占めるとこが明らかにされ,その治療の大切さが再認識されている.爪白癬は,新しい経口抗真菌薬が開発され治療が容易となった.今後爪白癬のより良い臨床評価基準が作られることが望ましい.治療は,白癬の病型・病態また個々の症例によっても治療方針は異なる.治療薬剤の特徴を考慮して決定する.治療期間は,表皮,毛,爪のターンオーバーの期間を考慮して決める.生活指導は大切で,その感染経路を考慮して指導する.
  • 日本皮膚科学会皮膚真菌症診療ガイドライン改訂委員会, 望月 隆, 坪井 良治, 五十棲 健, 石崎 純子, 牛上 敢, 小川 祐美, 金子 健彦, 河井 正晶, 北見 由季, 楠原 正洋, 幸野 健, 佐藤 俊樹, 佐藤 友隆, 下山 陽也, 竹中 基, 田邉 洋, 辻 学, 常深 祐一郎, 畑 康樹, 原田 和俊, 福田 知雄, 松田 哲男, 丸山 隆児
    日本皮膚科学会雑誌
    2019年 129 巻 13 号 2639-2673
    発行日: 2019/12/20
    公開日: 2019/12/20
    ジャーナル フリー
  • 米川 元樹
    人工臓器
    2004年 33 巻 3 号 242-247
    発行日: 2004/12/15
    公開日: 2010/10/28
    ジャーナル フリー
  • 根本 利恵子, 帖佐 宣昭, 緒方 克己, 瀬戸山 充
    西日本皮膚科
    2013年 75 巻 6 号 523-527
    発行日: 2013/12/01
    公開日: 2014/03/12
    ジャーナル 認証あり
    17 歳,男性。柔道部員に生じた Trichophyton tonsurans (以下 T. tonsurans) によるケルスス禿瘡の 1 例を経験した。頭部に毛.一致性の膿疱,紅色結節を伴う小脱毛斑が多発,強い痛みを伴っていた。容易に抜ける病毛の KOH 直接鏡検および真菌培養所見から T. tonsurans に起因するケルスス禿瘡と診断した。治療はイトラコナゾール 200 mg/日内服,病毛抜去などを行ったが内服治療終了後も皮下膿瘍の出没が続き難治性で,繰り返し切開ドレナージを追加し治療開始後約10 カ月で略治した。自験例より本菌によるケルスス禿瘡の治療には抗真菌剤内服療法は必須であるが,病毛を積極的に抜毛する方法の併用が有用であったと考えられた。
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