カタクリ鱗茎より澱粉を調製し,・カタクリ澱粉ゲルの静的粘弾性および破断特性および官能評価を行った. 1)微小変形下のゲル挙動として,10~40℃ で測定した各10%澱粉ゲルのクリープ曲線は,すべて瞬間変形部をフック弾性体,遅延変形部は1組のフォークト粘弾性体および定常変形部はニュートン粘性体の4要素・模型に対応させて解析した.各温度ごとのクリープコンプライアンスより求めたシフトファクターloga
Tでは,26~40℃ の温度範囲では,カタクリの値が最も小さく,ジャガイモの値が最:も大きかった.10~26℃ の温度範囲では,3種の澱粉の間に大差はなかった.シフトファクターと絶対温度の逆数との関係を示す直線の傾きは,ジャガイモだけが,26℃ で変化した.みかけの活性化エネルギーでは,3種の澱粉ゲルのうち,カタクリの値が最も小さく,温度依存性が小さいことが認あられた. 2)大変形下のゲル挙動としての破断特性では,カタクリとジャガイモの各特性値が近似しており,これに対して食用カンナの破断応力,破断エネルギー,初期弾性率が顕著に大きかった.テクスチャー特性値の硬ざでは,カタクリ,'ジャガイモはともに小さな値を示し,=食用カンナはそれらの約2倍の値であった.また,カタクリとジャガイモは脆さを示さず,食用カンナは脆さを示した. 3)SD法による澱粉ゲルの分析型官能 2)大変形下のゲル挙動としての破断特性では,カタクリとジャガイモの各特性値が近似しており,これに対して食用カンナの破断応力,破断エネルギー,初期弾性率が顕著に大きかった.テクスチャー特性値の硬ざでは,カタクリ,'ジャガイモはともに小さな値を示し,=食用カンナはそれらの約2倍の値であった.また,カタクリとジャガイモは脆さを示さず,食用カンナは脆さを示した. 3)SD法による澱粉ゲルの分析型官能評価では,カタクリはジャガイモの評価傾向と近似していた.価では,カタクリはジャガイモの評価傾向と近似していた.
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