近年, デジタル技術の進歩に伴い歴史的な無形文化財を再現し保存するデジタルアーカイブ構想が進められている.従来のデジタルアーカイブは, 現存する文化資産を保存・記録することがほとんどである.この「灘波の京と宮」などのような現存しない文化資産においては, いまだ手がつけられていないのが現状である.このような現存しない文化資産は, 資料をもとにある程度の人間の指示と推定が必要である.また, 小・中・高校のインターネットの整備にあたり教育の分野でもWeb上での教育を目的とするコンテンツの必要性が高まってきている.そこで, 本研究では大阪の古代の都であった「
難波
京と宮」をVRML (Virtural Reality Modeling Language) を用いて画像データベースの構築, また, HTML (Hyper Text Markup Language) またはXML (Extensible Markup Language) を用いてWeb上で教育を目的とするコンテンツの制作を試みた.この画像データベースとは, 大化の改新 (大化元年・645) 後に
難波の地で構築された難波
の宮遺構に対するVR博物館 (バーチュアルミュジアム) を創出するものである.この画像データベースと
難波
宮の時代背景と人物・歴史などを利用することで教育的なコンテンツの制作に可能性が高まり, Web上での情報化した文化財について学ぶことができ, その時代背景と人物像を把握することができることで一般化の利用の可能性を高めることができた.
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