脳外科における慢性疼痛患者を, A : 器質群, B : 準器質群, C : 非器質群に分け, 当科における治療内容と結果を報告した。対象は37例で男性14例, 女性23例, 平均年齢42歳, 病悩期間は平均27ヵ月であった。A群(11例)の身体的治療は神経ブロックが全例, 脊髄硬膜外電気刺激法が6例, 脳外科手術が3例に行われた。心理療法は中立的対応によるオペラント操作が5例, バリント療法が6例に行われた。B群・C群(26例)は身体的に理学療法を9例, 段階的負荷による筋力トレーニングを6例, ソフトレーザーを6例, 神経ブロックを3例, 投薬を2例に施行した。心理療法は行動療法を15例, 外来森田療法を5例, バリント療法とオペラント操作をそれぞれ3例に行った。治療期間は平均15ヵ月で, 治療結果は著効4例, 有効20例, 無効8例, 中止5例であった。
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