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クエリ検索: "B細胞"
27,373件中 1-20の結果を表示しています
  • 胚中心B細胞型Germinal center B-cell-like (GCB) typeと活性型B細胞型Activated B-cell-like (ABC) type
    塩沢 英輔, 矢持 淑子, 瀧本 雅文, 太田 秀一
    昭和医学会雑誌
    2007年 67 巻 5 号 406-413
    発行日: 2007/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    びまん性大細胞型
    B
    細胞
    リンパ腫は非ポジキンリンパ腫の30~40%を占める.しかし本症は腫瘍病理学的に, 臨床的にheterogeneousな腫瘍である.2000年にDNAマイクロアレイを用いた研究により, 本症に新しいsubtype分類が提唱され注目されている.今回, この新しい分類の実際とその意義について, 昭和大学病院症例の解析結果を交えて解説する.
  • *田中 良哉
    日本臨床免疫学会総会抄録集
    2007年 35 巻 S3-2
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/12
    会議録・要旨集 フリー
    関節リウマチ(RA)や全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患では、
    B
    細胞
    は活性化されて自己抗体やサイトカインを産生すると同時に、抗原提示細胞としてT細胞を活性化し、病態形成過程で中心的な役割を担う。したがって、
    B
    細胞
    は治療標的として注目され、
    B
    細胞
    抗原CD20分子に対するキメラ抗体リツキシマブは、米国ではTNF阻害療法抵抗性RAに承認されている。SLEに対してもリツキシマブを用いた臨床試験が各国で展開される。本邦でも、リツキシマブは神経精神ループスやループス腎炎を呈した治療抵抗性SLE 19例に対して奏功し、14例で寛解導入を齎したとのパイロットスタディに引き続き、第2/3相試験を実施中である。一方、一定の割合でリツキシマブ無効例が存在すること、抗キメラ抗体、血栓症併発、進行性多発性白質脳症やB型肝炎再燃などの問題点も明らかになった。斯様な点をクリアするため、ヒト化CD20抗体オクレリズマブやヒト型CD20抗体オファツズマブがRAに、抗CD22抗体エプラツズマブがSLEを対象に臨床試験が実施される。さらに、B-T細胞相互作用の制御を目的としたCTLA4-Ig複合蛋白アバタセプトは米国でRAに承認され、抗BLyS抗体ベリムマブやTACI-Ig融合蛋白アタシセプトも、欧米で自己免疫疾患に対する試験が進行する。また、CD20抗体療法は、血管炎症候群、皮膚筋炎、シェーグレン症候群でも有効性が高く評価されが、その作用機序としては、
    B
    細胞
    分化を制御してナイーブ
    B
    細胞
    の再構築を生じたと同時に、共刺激分子を発現するメモリー
    B
    細胞
    を優先的に除去して、B-T細胞間相互作用を制御した可能性が示唆される。以上、
    B
    細胞
    を標的とした生物学的製剤が好成績を挙げるに従い、
    B
    細胞
    の基礎的、病態的意義を再考する契機にもなり、病態解明や治療にブレークスルーを齎すものと期待される。
  • *小荒田 秀一, 多田 芳史, 末松 梨絵, 井上 久子, 三田村 未央, 大田 明英, 長澤 浩平
    日本臨床免疫学会総会抄録集
    2008年 36 巻 1-23
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/06
    会議録・要旨集 フリー
    RP105は
    B
    細胞
    に発現するTLR関連分子で
    B
    細胞
    活性化と抑制の両面に関与していると考えられる。SLEではRP105陰性の
    B
    細胞
    が多数出現し、in vitroではRP105陰性
    B
    細胞
    が抗ds-DNA抗体を産生する。RP105陰性
    B
    細胞
    のフェノタイプ解析をFACSおよびDNAマイクロアレイを用いてタンパク質・mRNAレベルで行った。RP105陰性
    B
    細胞
    は、RP105陽性
    B
    細胞
    に比し、細胞径が増大し、CD95+、CD80+、CD38+、CD20-、CD27+であった。また、RP105陰性
    B
    細胞
    は細胞内にはRP105の存在がタンパクレベルで確認されたが共発現分子MD-1はmRNAレベルで欠損していた。RP105陰性
    B
    細胞
    は、膜型免疫グロブリンは発現していなかったが、細胞内に豊富な免疫グロブリンを有していた。RP105陰性
    B
    細胞
    は、高度に活性化された
    B
    細胞
    のフェノタイプを示し、分化段階としてplasmablastからplasma cellへ移行する細胞群で自己抗体を産生する新たなサブセットを形成していた。RP105の発現抑制にMD-1転写レベルでの障害が関与している可能性が示唆された。RP105は
    B
    細胞
    の免疫機能調整に関わる分子であり、
    B
    細胞
    におけるRP105分子の欠損は、SLEの自己抗体産生や
    B
    細胞
    持続活性化などの自己免疫病態に影響していると思われた。
  • 橋本 好充, 松本 紀子, 竹内 裕美, 生駒 尚秋
    耳鼻と臨床
    1997年 43 巻 5Supplement3 号 800-803
    発行日: 1997/11/20
    公開日: 2013/05/10
    ジャーナル フリー
    症例は, 85歳男性で, 主訴は左頸部腫瘤であつた. 病理学的免疫学的検討の結果, まれな
    B
    細胞
    由来のKi.l Lymphomaと確定した. 本症例は, 高齢であること, 腎機能の低下を認めたことより, stage IVであつたが初回治療として放射線療法を行つた. 放射線治療に対する反応は良好であつた. その後エトポシドの内服を行い, 薬剤に対する反応も良好であつたが, 初回入院より7カ月で死亡に至つた.
  • 佐藤 伸一
    日本皮膚科学会雑誌
    2008年 118 巻 9 号 1691-1695
    発行日: 2008/08/20
    公開日: 2014/12/03
    ジャーナル 認証あり
    B
    細胞
    は以前考えられていたより,免疫反応の制御において多彩かつ重要な機能を有していることが明らかとなった.さらに
    B
    細胞
    は自己抗体とは関係なく,抗原提示細胞やサイトカイン産生細胞などとして働き,膠原病の症状発現に必須の役割を果たすことも示された.今後,皮膚自己免疫疾患に対しても
    B
    細胞
    をターゲットとした治療が急速に拡大することが予想される.
  • 小出 純, 竹内 勤, 細野 治, 天野 宏一, 安倍 達, 本間 光夫
    アレルギー
    1984年 33 巻 9 号 593-
    発行日: 1984/09/30
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • *天野 浩文, 安藤 誠一郎, 箕輪 健太郎, 金子 俊之, 河野 晋也, 仲野 総一郎, 渡辺 崇, 石原 直樹, 天野 恵理, 森本 真司, 林 青順, 広瀬 幸子, 高崎 芳成
    日本臨床免疫学会総会抄録集
    2011年 39 巻 W4-1
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    全身性エリテマトーデス(SLE)は、多彩な自己抗体の産生と多臓器障害を特徴とするが、
    B
    細胞
    が自己成分、特に核酸や関連するタンパク質に対する抗体を産生する。SLEの疾患モデルのひとつであるBXSBマウスでは、Yaa (Y-linked autoimmune acceleration)遺伝子変異が疾患を増悪させるが、本来X染色体上に存在するtlr7,tlr8をはじめとする十数個の遺伝子を含む領域がY染色体上に転座し、維持されてきたものであることが明らかにされている。Yaa遺伝子は
    B
    細胞
    に発現し
    B
    細胞
    抗原受容体(BCR)のシグナルを増強していることが知られ、またYaa遺伝子変異による影響で脾臓の脾臓のマージナルゾーンB (MZB)細胞が著明に減少していることなどから、SLEと
    B
    細胞
    の異常が密接に関わっていると考えられる。さらにYaa遺伝子を保有するC57BL/6マウスでは、
    B
    細胞
    に発現するFcγレセプターIIb(FcγRIIb)の影響を受けて自己抗体を産生し、自己免疫病を発症する。われわれは、BXSBマウスにおいてBCRシグナル、あるいはFcγレセプターの遺伝子改変マウスの実験を行った結果、それらがMZB細胞や自己免疫疾患に大きく影響を与えることが判明した。これまでの報告と合わせ、SLEにおける
    B
    細胞
    の免疫異常について考察する。
  • 長谷川 稔
    日本臨床免疫学会会誌
    2005年 28 巻 5 号 300-308
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/11/05
    ジャーナル フリー
      近年の研究は,
    B
    細胞
    が自己抗体の産生,サイトカインの分泌,抗原提示,共刺激作用などを介して自己免疫とその発症に重要な役割を果たしていることを明らかにした.CD20に対するキメラモノクローナル抗体(リツキシマブ)が作成され,これを用いることにより,
    B
    細胞
    をターゲットとした選択的治療が可能になった.関節リウマチや全身性エリテマトーデスを含むいくつかの自己免疫疾患において,この抗体の有用性が続々と報告されてきている.リツキシマブは,
    B
    細胞
    を消失させることにより長い期間症状の寛解を誘導する.自己免疫における
    B
    細胞
    の役割を明らかにすることは,
    B
    細胞
    をターゲットとした治療の開発に重要である.また,逆に
    B
    細胞
    をターゲットとした実際の治療から,自己免疫の病態解明につながる鍵が得られる可能性がある.この総説では,自己免疫疾患における
    B
    細胞
    の役割に関する最新の研究知見とリツキシマブによる自己免疫疾患の治療効果を中心に概説する.
  • 高津 聖志
    アレルギー
    2001年 50 巻 9-10 号 846-
    発行日: 2001/10/01
    公開日: 2017/02/10
    ジャーナル フリー
  • 北村 大介
    日本臨床免疫学会会誌
    2017年 40 巻 4 号 279b
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/11/25
    ジャーナル フリー

      抗体医薬はがん治療に画期的な変革をもたらしたが,現状では,標的となるがん抗原の種類が限られている.一方,がん細胞に発現する変異自己蛋白,すなわち,ネオ抗原を標的とするがん特異的免疫療法が期待されている.がん組織にはしばしば

    B
    細胞
    (TIBC)や形質細胞の浸潤が見られる.これらは,がん細胞表面抗原またはがん細胞から漏出した細胞内抗原に応答した
    B
    細胞
    と考えられ,その数ががん患者の予後に相関すると報告されている.正常では免疫寛容が成立しているので,TIBCの抗原受容体が認識する抗原は,正常な細胞には発現していないネオ抗原である可能性が高い.私たちはヒトがん組織のTIBCを分離・長期培養し,クローン化する技術を確立し,更に培養TIBCおよびそのクローンから抗体産生を任意に誘導する方法を開発した.同様に培養した抗原特異的マウス
    B
    細胞
    をマウスに移入すると,体内で長期生存形質細胞に分化し,同じ抗原を発現するがんの増殖を強く抑制した.したがって,がん患者のがん組織に反応するTIBCクローンを患者に戻すことにより,ネオ抗原を標的とする抗体が長期に産生されることが予想される.また,TIBCがネオ抗原をT細胞に提示して活性化することもあり得る.さらに,TIBCクローンから抗体遺伝子を単離し,ネオ抗原特異的ヒト型モノクローナル抗体やキメラ抗原受容体(CAR)の創出,さらには,その抗体が認識するネオ抗原を特定することも可能である.

  • 濱田 利久, 岩月 啓氏
    日本皮膚科学会雑誌
    2010年 120 巻 14 号 3081-3089
    発行日: 2010/12/20
    公開日: 2014/11/28
    ジャーナル 認証あり
    皮膚リンパ腫では菌状息肉症をはじめとするT/NK細胞リンパ腫の頻度が高く,
    B
    細胞
    リンパ腫はその割合が低い.皮膚
    B
    細胞
    リンパ腫を取り扱う際に最も重要なポイントの一つに生命予後の問題がある.原発性皮膚濾胞中心リンパ腫と(原発性皮膚)辺縁帯
    B
    細胞
    リンパ腫は,非常に予後が良いために,“indolent”群として扱われる.一方,びまん性大細胞型
    B
    細胞
    リンパ腫は予後不良で全身療法の対象になる.
  • 高津 聖志
    日本臨床免疫学会会誌
    1986年 9 巻 5 号 366-369
    発行日: 1986/10/31
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
  • 烏山 一
    日本臨床免疫学会会誌
    1997年 20 巻 4 号 245
    発行日: 1997/08/31
    公開日: 2009/02/13
    ジャーナル フリー
  • *岩田 慈, 山岡 邦宏, 新納 宏昭, 中野 和久, 赤司 浩一, 田中 良哉
    日本臨床免疫学会総会抄録集
    2011年 39 巻 PW-6
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/08/20
    会議録・要旨集 フリー
    Sykは
    B
    細胞
    受容体 (BCR)下流で活性化され、CD40シグナルによる共刺激と共に
    B
    細胞
    活性化を齎すが、最近、内在性核酸によるTLR9刺激も加わり強力な活性化が誘導されることが明らかとなった。Syk阻害薬(R788)が関節リウマチを対象とした臨床試験にて高い治療効果を示しており、TLR9を介した
    B
    細胞
    活性化増幅シグナルへのSykの関与が考えられた。そこで、ヒト末梢血
    B
    細胞
    をBCR架橋、sCD40L、CpG-ODNで刺激したところ、増殖、分化、活性化マーカー(CD80、CD86)発現は、ナイーブ
    B
    細胞
    と比較してメモリー
    B
    細胞
    に強力に誘導された。Syk阻害剤(BAY61-3606)は活性化マーカー発現を強力に抑制し、増殖、分化を濃度依存性に無刺激状態まで抑制した。BCR架橋は、TLR9、TRAF-6の発現を強く誘導し、CD40、TLR9との共刺激によりTRAF6発現をさらに増幅、NFκBリン酸化をも誘導し、Syk阻害剤により強力に抑制された。Sykを介したBCRシグナルは、TLR9およびTRAF-6のoptimalな発現誘導に極めて重要であり、その結果として、効率的なCD40、TLR9シグナル伝達が齎されると考えられた。Sykは自己免疫疾患の
    B
    細胞
    依存性の病態形成において重要な役割を担っている可能性が示唆された。
  • *小村 一浩, 簗場 広一, 堀川 真由香, 藤本 学, 小川 文秀, 佐藤 伸一
    日本臨床免疫学会総会抄録集
    2008年 36 巻 1-24
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/06
    会議録・要旨集 フリー
    CD19は
    B
    細胞
    の活性を正に制御するシグナル伝達物質である。今回CD19の肺線維症病態への関与をCD19ノックアウトマウスとCD19トランスジェニックマウスを用いて検討した。ブレオマイシン気管内投与16日後の肺線維症はCD19ノックアウトマウスで野生型マウスに比べ有意に軽減していた。一方、CD19トランスジェニックマウスでは有意に重症化していた。ブレオマイシン投与7日後の気管支肺胞洗浄液中の
    B
    細胞
    数はCD19ノックアウトマウスで有意に減少、CD19トランスジェニックマウスでは有意に増加していた。
    B
    細胞
    の活性化を示唆するIL-6値、免疫グロブリン値もCD19ノックアウトマウスで有意に減少し、CD19トランスジェニックマウスで有意に上昇していた。すなわち投与7日後の気管支肺胞洗浄液中の
    B
    細胞
    とその産物が肺線維症の重症度と相関していたが、投与前には気管支肺胞洗浄液中には
    B
    細胞
    はほとんど存在しないため、
    B
    細胞
    が局所に浸潤する事で病態に関与している可能性が考えられた。種々の炎症細胞浸潤を司る細胞接着分子欠損マウスや
    B
    細胞
    表面分子の解析の結果、CXCR3が
    B
    細胞
    の浸潤に関与している可能性が考えられた。以上、CD19がCXCR3などの分子の発現を調節する事で炎症局所への
    B
    細胞
    浸潤を制御し、病態に関与している可能性が考えられた。
  • *小村 一浩, 簗場 広一, 堀川 真由香, 藤本 学, 小川 文秀, 佐藤 伸一
    日本臨床免疫学会総会抄録集
    2008年 36 巻 W3-5
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/06
    会議録・要旨集 フリー
    CD19は
    B
    細胞
    の活性を正に制御するシグナル伝達物質である。今回CD19の肺線維症病態への関与をCD19ノックアウトマウスとCD19トランスジェニックマウスを用いて検討した。ブレオマイシン気管内投与16日後の肺線維症はCD19ノックアウトマウスで野生型マウスに比べ有意に軽減していた。一方、CD19トランスジェニックマウスでは有意に重症化していた。ブレオマイシン投与7日後の気管支肺胞洗浄液中の
    B
    細胞
    数はCD19ノックアウトマウスで有意に減少、CD19トランスジェニックマウスでは有意に増加していた。
    B
    細胞
    の活性化を示唆するIL-6値、免疫グロブリン値もCD19ノックアウトマウスで有意に減少し、CD19トランスジェニックマウスで有意に上昇していた。すなわち投与7日後の気管支肺胞洗浄液中の
    B
    細胞
    とその産物が肺線維症の重症度と相関していたが、投与前には気管支肺胞洗浄液中には
    B
    細胞
    はほとんど存在しないため、
    B
    細胞
    が局所に浸潤する事で病態に関与している可能性が考えられた。種々の炎症細胞浸潤を司る細胞接着分子欠損マウスや
    B
    細胞
    表面分子の解析の結果、CXCR3が
    B
    細胞
    の浸潤に関与している可能性が考えられた。以上、CD19がCXCR3などの分子の発現を調節する事で炎症局所への
    B
    細胞
    浸潤を制御し、病態に関与している可能性が考えられた。
  • 新納 宏昭
    日本臨床免疫学会会誌
    2014年 37 巻 4 号 279
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
      関節リウマチをはじめとした自己免疫疾患の病態における
    B
    細胞
    の重要性は,近年の
    B
    細胞
    除去療法の臨床効果によって再認識された.ただここで着目すべき点として,
    B
    細胞
    は,抗体産生のみならず,抗原提示,共刺激,サイトカイン産生などといった抗体非依存性の多彩なエフェクター機能を営んでいることが判明した.また,エフェクター
    B
    細胞
    とは異なった制御性
    B
    細胞
    の存在も近年明らかとなり,自己免疫疾患の病態における
    B
    細胞
    の役割は,我々が予想していた以上にきわめて複雑なものと思われる.
      一方,
    B
    細胞
    には表面マーカー等に基づいた種々のサブセットが存在することが知られているが,上記した
    B
    細胞
    における抗体非依存性のエフェクター機能は特定のサブセットに特化したものなのか,または全てのサブセットが可塑性をもって機能しうるものなのか不明な部分が多い.
      本講演では,ヒト
    B
    細胞
    における抗体非依存性のエフェクター機能としてRANKL(Receptor Activator of NF-κB Ligand)とgranzyme B産生能に着目し,
    B
    細胞
    サブセット間での機能ポテンシャルの相違とその分子メカニズム,さらには関節リウマチや全身性エリテマトーデスの病態におけるこれらのエフェクター
    B
    細胞
    の機能的役割について紹介したい.
  • *小荒田 秀一, 多田 芳史, 末松 梨絵, 井上 久子, 大田 明英, 長澤 浩平
    日本臨床免疫学会総会抄録集
    2009年 37 巻 2-54
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/10/21
    会議録・要旨集 フリー
    RP105は
    B
    細胞
    に発現するTLR関連分子で
    B
    細胞
    活性化に関与している。SLEではRP105(-)
    B
    細胞
    が多数出現し自己抗体を産生し疾患活動性と相関する。SLE、RA、シェーグレン症候群、皮膚筋炎、強皮症、血管炎などの自己免疫疾患患者(n=24)と健常者(n=7)におけるRP105(-)
    B
    細胞
    のフェノタイプを32の膜抗原に対して網羅的にFACS解析した。SLE由来のRP105(-)
    B
    細胞
    は、正常および他の膠原病に比較してCD138、CD38、CD86の発現が増強していた。また、RP105(+)
    B
    細胞
    に比較してP105(-)
    細胞
    はBCMAの発現が増強しており、BAFF-Rの発現が低下していた。膠原病患者において、SLE由来のRP105(-)
    B
    細胞
    が最もBCMA/BAFF-R比が高かった。他の自己免疫疾患由来のRP105(-)
    B
    細胞
    のフェノタイプと比較するとSLE由来の場合、同じRP105(-)
    B
    細胞
    であっても、より強い
    B
    細胞
    活性化と分化を示唆するフェノタイプを示していた。BAFF/APRIL受容体の発現パターンは他の疾患と比較してSLEで最もBCMA発現に傾いており、SLEにおけるRP105(-)
    B
    細胞
    の生存に有利に影響していると考えられた。SLE由来のRP105(-)
    B
    細胞
    は他の膠原病とは異なる特徴的なフェノタイプを示し、
    B
    細胞
    の免疫異常や病態へ影響を与えていると考えられる。
  • 新中 須亮, 黒崎 知博
    日本臨床免疫学会会誌
    2016年 39 巻 4 号 317
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー

      我々の体は,1度出会った細菌やウイルスなどの抗原に再び出会うと,1度目よりも大量の抗体を作り出して抗原を除去する.これは1度目の免疫反応で抗原を記憶したメモリー

    B
    細胞
    が誘導され,2度目の侵入時により素早く反応し,抗体産生細胞に分化するためである.ウイルス,ワクチンなどの抗原が人の体内に入ると2次リンパ組織の中で胚中心が形成される.メモリー
    B
    細胞
    が胚中心に存在する胚中心
    B
    細胞
    から誘導されてくることは知られていたが,その誘導の仕組みはわかっていなかった.そこで我々は新たなマウス作製や実験システムの構築を行いこの疑問の解決に取り組んだ.その結果,メモリー
    B
    細胞
    は親和性成熟が十分に起こる前の胚中心
    B
    細胞
    から誘導されやすいことが明らかとなった.さらに,親和性が低い胚中心細胞群で転写因子Bach2遺伝子の発現レベルが優位に高いことを見出し,メモリー
    B
    細胞
    の分化にはBach2遺伝子が高発現していることが重要であることを明らかにした.今回得られた結果は,メモリー
    B
    細胞
    は胚中心
    B
    細胞
    の中で高い親和性を獲得できた細胞から誘導されるという概念をくつがえす結果であった.この結果から,メモリー細胞は免疫抗原に近い構造を持つ抗原にもある程度反応できる広い反応領域を残している細胞であるという可能性が示唆された.つまり,メモリー細胞には,多少変異を起こした細菌・ウイルスが2度目に侵入してきても,ある程度対応できる能力があると予想された.

  • 宮垣 朝光
    日本臨床免疫学会会誌
    2014年 37 巻 4 号 280
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/10/07
    ジャーナル フリー
      これまで
    B
    細胞
    は,
    B
    細胞
    受容体を介して抗原を認識して活性化し,形質芽細胞や形質細胞に分化し,抗体を産生することにより,免疫応答を正の方向に制御することが広く知られてきた.また,
    B
    細胞
    は抗原提示,副刺激分子(CD80,CD86,OX40Lなど)を介するT細胞の活性化,サイトカイン産生などの機能も有しており,免疫反応において,多彩な役割を果たしている.一方,以前より複数のマウスモデルで
    B
    細胞
    の中には免疫応答を負の方向に制御するサブセットが存在することが証明されてきた.近年になり,
    B
    細胞
    が抑制性サイトカインであるIL-10やTGF-βを産生することにより免疫反応を制御することが明らかになり,それらの
    B
    細胞
    は総称してレギュラトリー
    B
    細胞
    (制御性
    B
    細胞
    )と呼ばれている.その中でIL-10を産生する
    B
    細胞
    はCD1dhiCD5+CD19hiという独特の表現型を有しており,一つのサブセットを構成している.本講演ではこのIL-10産生レギュラトリー
    B
    細胞
    について,免疫反応抑制メカニズムについての最新の知見を交えながら紹介したい.
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