ホルター心電図により突然死へ進展する危険性の高い致死性不整脈を予測し,あわせてPVC発生機序を推定する解析法(Analytic Ambulatory ECGStudy)につき報告した.ホルター心電図を,通常の解析を行うと共に,不整脈,時間情報をフロッピーディスクへ転送しパソコンでPVCに先行する直前の洞収縮のRR間隔をX軸にそれに続くPVCの連結期(CI)をY軸にプロットし直線回帰式の勾配(a),RR間隔及びCIの平均値±標準偏差値(Sd)を計算し,特発性不整脈群,心疾患群,及びいわゆる突然死群につき比較した.その結果,特発性不整脈群は全例,a<0.2,Sd<40msecのFixed typeに,突然死群では大多数はa>0.2,Sd>40msのMixed type,一部a<0.2,Sd>40msecのScattered typeに属し,特にMixed typeに有意に高く出現,一方心疾患群では,全typeにわたり分布し,以上の特徴からPVCの危険度推定が可能であった.次いでPVC発生頻度の心拍依存性とBasic Cycle Length変動とCI(PVC出現時間)関係からPVC発生機序の推定を試みた.電気生理学的にReentryを示唆した4例,否定的な3例で検討したが,前者で心拍依存性は正相関(徐脈で多発),且つ徐脈で伝導時間は短縮したのに対し,後者では心拍依存性は負相関(頻脈で多発),且つ頻脈で出現時間が短縮し,実験モデルで示されたDelayed Afterdepolarizationの特徴を示した.以上から本法により非観血的にもPVC発生機序の解析が可能と結論された.
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