深刻化する不況のなか, 企業のネットワーク投資は停滞し, キャリアの設備投資も冷え込んでいる。ベンダーの競争激化によって通信機器・サービスの価格低下が進む一方, IP関連の新規需要はまだ十分に顕在化しておらず, 通信ビジネスの環境はことさら厳しい状況にある。その影響で, 大手企業を含む多くの通信産業は, IPネットワーク上で電話システムを構築できるIP-PBXの販売や
IP
電話
サービスを本格化している。しかしながら, 装置販売およびソリューション分野以外には明確な収益モデルがないため, その収益性は不透明なのが, 現状である。本研究では, 既存のサービス分野で適用されている効果的な収益管理 (Revenue Management) 概念を
IP
電話
サービス分野へ適用し, 多様な料金レベルを提示することによって, 潜在需要の促進, さらに全体の利益を最大化するための最適化ベースの収益管理モデルを提案する。
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