日本栄養・食糧学会誌
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研究ノート
ラットにおけるD-アロースの体内動態
伊賀 悠祐松尾 達博
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キーワード: D-アロース, ラット
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2010 年 63 巻 1 号 p. 17-19

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抄録

アルドヘキソースの一種であるD-アロースは, 自然界にほとんど存在しない希少単糖であり, 栄養学的な性質については不明である。そこで, 本研究では, 8週齢ウィスター系雄ラットを用いて, 経口摂取されたD-アロースの体内動態について検討した。D-アロースを体重kgあたり8 g経口投与し, 投与後3日間の糞尿中, 1, 3および7時間後の消化管内容物中のD-アロースを測定した。D-アロース投与後のラットに下痢などの異常は確認されなかった。経口投与24時間後の尿および糞中のD-アロースは, それぞれ投与量の90.9, 2.7%であった。胃内容物中のD-アロースは投与後1から3時間にかけて急激に減少し, 小腸, 盲腸内容物中のD-アロース残存量はわずかであった。これらの結果から, 摂取されたD-アロースは, 少なくとも90%以上が小腸から血中に吸収され, 急速に尿中に排泄されたと考えられる。

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© 2010 公益社団法人 日本栄養・食糧学会
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