日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
シアン化合物含有雑豆(バター豆)を使用した現行製あん工程の解析
シアン化合物含有雑豆を使用した製あんに関する化学的研究(第1報)
原川 守辻 政雄小宮山 美弘
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1981 年 28 巻 3 号 p. 119-124

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抄録
シアン化合物を含む雑豆(バター豆)を用いて製あん工程を改善し,安全でかつ合理的製造方法を確立することを目的とし,まず現在操業中の新旧の典型的な2工場の工程解析を行った。
現在の食品衛生法に準拠して製造した場合,製品に遊離シアンは検出されなかったが,渋切りや煮熟が不十分であると定量値も高く検出されやすかった。一方遊離したシアンの一部は排水中に流出し,特に豆の浸漬温度が高い場合の排水に多かった。浸漬工程でのシアン遊離率(シアン化合物分解率)は新しい工場で30.2%,古い工場で21.3%であった。
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© 社団法人 日本食品科学工学会

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