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八重田 朝美, 神崎 陽介, 若木 守明
セッションID: P17
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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ITO膜は透明電極としてフラットパネルディスプレイなど種々の光デバイスに応用されている。ITO膜にカラーフィルターなどの光学素子を組み合わせた場合に、光学素子の光学定数を評価する際、ITO膜の光学定数(屈折率、消衰係数)が安定しないことが問題となっている。本研究では、ITO膜の光学薄膜としての性質に注目し、光学特性と導電性の関係や、作製条件(基板温度、アニール処理など)との相関を調べた。
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川口 寛樹, 井上 宏, 色川 勝己, 藤代 博記, 三木 裕文
セッションID: P18
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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InP(100)清浄表面をArスパッタおよびアニールを繰り返すことによって作成し、CAICISSを用いて様々な入射角度からイオンを入射させたときのイオン散乱強度を測定した。これまでに提案されている構造モデルと、第一原理計算によって新たに提案したモデルについてイオン散乱強度のシミュレーションを行い、新たなモデルが実験結果を比較的良く再現することが分かった。
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久留井 慶彦, 大島 義文, 高柳 邦夫
セッションID: P19S
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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安定な金[110]ナノワイヤの断面構造を、複数方位からのTEM観察とコンダクタンスの同時計測を多数行う事で明らかにした。安定な断面構造は2種類の対称性を持つ六角形のシェル構造であった。直径1.3nm以上では、コンダクタンスは半古典理論で定量的に説明できたが、それ以下の場合、半古典理論値よりも高い値を示した。これは、原子サイズのナノワイヤでは原子配置を考慮した計算が必要である事を意味する。
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石川 誠, 原田 竜一, 金田 祥江, 加藤 美穂, 横見 智之, 佐々木 成朗, 三浦 浩治
セッションID: P20
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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試料面に平行になるように原子間力顕微鏡用の探針先端に多層カーボンナノチューブ(CNT)を取り付けた。このCNT付探針を用いてグラファイト基板上でフォースディスタンス曲線を観察した。探針の引き上げ過程には、サブナノニュートン程度の振幅を持つのこぎり歯状の振動が見られ、その振幅の分布は引き上げ速度依存性を示した。これにより引き剥がしは確率過程を含む不連続な運動であることが明らかになった。
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大島 和敏, 高橋 忠孝, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: P21
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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我々は接触モード原子間力顕微鏡(AFM)のレバーシミュレータを開発し、探針を試料表面に一定速度で接近、離脱する過程を、GUIを用いたアニメーションで相互作用力、エネルギーと同時に可視化出来るようにした。これによりAFMの接触過程を明らかにする。本講演では、シミュレータのデモンストレーション及び、探針先端に付着した物質のサイズに依存するカンチレバーの振る舞いの変化についての議論を行なう。
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宮田 政樹, 高橋 忠孝, 小田 拓美, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: P22
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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我々は、動的モード原子間力顕微鏡シミュレータを開発し、探針 - 試料表面間距離が非常に小さく(数Å)、探針が表面と強く衝突する時カオスが現われる事を数値シミュレーションにより見出した。そこで先ず、探針のサイズが大きくなるにつれて、転回点の非線形分岐が増加して、臨界探針半径でカオスが生じる事を示す。次に、カオス出現のメカニズムを、全ポテンシャルエネルギー面の動的解析によって明らかにする。
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吉田 昭二, 蟹谷 裕也, 大島 隆治, 武内 修, 岡田 至崇, 重川 秀実
セッションID: P23Y
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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STM探針と半導体試料間に光照射することで発生する表面光起電力は、局所領域のドーピングやキャリア密度に依存する。この特性を利用することで、順方向電圧を印加したGaAs p-n接合中を流れる少数キャリア分布の高分解能可視化し、少数キャリアが接合界面から拡散・再結合消滅する様子や電界によりドリフトする様子を直接観測することに成功した。これら振る舞いはp-n接合のマクロな電流-電圧特性を正しく再現する。
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小森 文夫, John Neena Susan, Kulkarni G. U., Datta Ayan, Pati Swapan K.
セッションID: P24
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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ニッケルアルカンチオラートの結晶は、ニッケル原子と硫黄原子からなる一次元鎖がアルカンチオール鎖を介して層状に積み重なったものである。この結晶の磁化の温度依存性を測定したところ、反強磁性転移温度がアルカンチオール鎖(炭素4から16)に依存して変化した。アルカンチオール鎖長が長くなると、NiS鎖間の磁気相互作用が弱くなると考えられる。
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名倉 裕一朗, 小林 秀和, 原 紳介, 太田 浩平, 色川 勝己, 藤代 博記, 渡辺 一之, 三木 裕文, 河津 璋
セッションID: P25
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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Si(113)表面は、低指数表面と同等に安定しているという特徴を有することから、将来的にエピタキシャル成長用の基板としての利用が期待されている。本研究では基板温度を室温に保持しつつGa原子を吸着した。その結果、3×2-Ga構造を形成することがSTM観測より明らかになった。さらに第一原理計算の結果、この構造の形成は五員環を構成する原子の変化に起因することがわかった。
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寺田 一揮, 板村 賢明, 三浦 浩治, 佐々木 成朗
セッションID: P26
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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摩擦力顕微鏡(FFM)探針で多層グラファイト表面上を走査する時、荷重がグラファイト薄膜の動力学に及ぼす影響について報告する。探針の表面への押し付けを強くしていくにつれて、探針単独の走査運動からグラファイト薄膜を伴う走査運動に転移する様子が明らかとなった。フレーク探針の可能性の示唆はあったが、フレーク探針生成の過程を明らかにしたのは本研究が初めてである。フレーク探針への転移による摩擦係数の変化を評価する。
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玉森 正多, 山田 剛司, 八田 振一郎, 奥山 弘, 有賀 哲也
セッションID: P27
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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100 KにおいてCu(110)に水を吸着させると、一次元構造が自己組織的に形成することが知られている。本研究では、HREELSを用いて一次元構造の振動分析を行った。その結果、はさみ振動とO-H伸縮振動に特徴的な低エネルギーシフトを観測した。さらに加熱による効果を調べ、155Kにおいて脱離を伴った解離反応が進行することを明らかにし、STMの結果との対応を得た。
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有馬 健太, 久保田 章亀, 三村 秀和, 加藤 潤, 稲垣 耕司, 森 勇藏, 遠藤 勝義, 山内 和人
セッションID: P28
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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超純水中に懸濁したSiO
2微粒子を用いた湿式環境下にてSi(001)表面を平坦化した。STMによる原子像観察結果より、100×100nm
2領域内の95%が3原子層内に収まる平坦面が形成されていることを見出した(1)。さらに、NH
4F処理により作製したH/Si(111)平坦面を初期基板とした実験から、微粒子による表面原子構造の創成機構を考察した(2)。
(1) K. Arima et al., Surf.Sci.600,L185 (2006),(2) J. Katoh et al., J. Electrochem. Soc. 153, G560 (2006).
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寺山 正敏, 長谷川 繁彦, 朝日 一
セッションID: P29
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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RF-MBE法を用いてSi基板の自然酸化膜上に成長したc軸配向の六方晶GaNナノロッドは、その先端に形成される鋭く尖った構造により良好な電界電子放出特性をもつ。スクリーニング効果を抑制し電界集中を向上させるアプローチとして、RIEで10mm×10mmのテラスが10mmピッチで二次元配列しするようSi(100)基板をパターニングし、この上にGaNナノロッドを成長するにより実効的な電界電子放出領域を限定する方法を試みた。
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池田 高之, 荻野 俊郎
セッションID: P30
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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カーボンナノチューブ(CNT)は優れた特性を持っており、CNTを用いたナノデバイスへの応用が期待されている。しかし、デバイス作成にあたり、CNTの成長段階での位置・配列制御は困難である。そこで、原子間力顕微鏡を用いたカーボンナノチューブの配列操作が有効であると考えられる。今回は、固体表面の状態に注目して配列操作を行なった。
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鈴木 基史, 永井 孝治, 木下 定, 中嶋 薫, 木村 健二, 岡野 智規, 笹川 薫
セッションID: P31
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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基板を300℃以上に加熱し,蒸発源に対して85°以上のすれすれの角度に傾斜させてAl, Ag, Au等の金属を真空蒸着すると,従来の斜め蒸着膜にみられる斜めコラム構造が完全に消失し,変わって直径50 nm〓500 nm,長さ10 μmに達するウィスカが成長することを発見した.金属の蒸着量とウィスカの成長速度の関係から,成長の初期段階における表面拡散が重要な役割を担っていることが示唆される.
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菊地 真由子, 中川 清晴, 蒲生 秀典, 安藤 寿浩, 蒲生西谷 美香
セッションID: P32
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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本研究では、酸化ダイヤモンド担持Pd触媒を用いたエチレンの接触分解反応により、一様なコイル状のナノ炭素繊維の選択合成が可能である事を報告する。触媒担体上へのPd金属の担持状態が、ナノ炭素材料の生成に及ぼす影響を明らかにするため、酸化ダイヤモンド、シリカ及び活性炭を担体としてPd金属を担持した触媒を用い、エチレンの接触分解反応によりカーボンナノコイルの合成を試み、生成物の形状及び構造の違いを調べた。
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西川 英一, 金 勇一, 清水 浩, 喜岡 俊英
セッションID: P33
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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操作性の良い低電流での溶液中アーク放電法によるナノ粒子の合成法の開発を進めている。今回水に換えてアルコール(メタノール、エタノールなど)中でのナノ粒子の合成を試みた。アーク放電により形成される陰極炭素棒上への堆積物と溶液中の「スス」を採取し、濾紙で漉した物を乾燥させてTEM観察を行うと、何れのアルコール中でもCNTの存在を確認することができた。また採取される量においてはほとんど差がなかった。
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藤野 隆由, 東 新之助, 井上 卓也
セッションID: P34S
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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光触媒反応は酸化チタン粒子表面での界面反応であるため、酸化チタンの表面積に大きく影響される。本法ではアルミニウムのアノード皮膜に着目し、蜂の巣状に直線的な孔を有し、皮膜に一定の電圧を印加することで孔内部の最下層部に電流を流すことが容易であり、この2つの特性を利用して、孔径が制御された皮膜よりチタン化合物を加水分解させ、電気化学的に生成する酸化チタンの粒子径を制御する方法の開発を検討した。
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岡本 啓明
セッションID: P35
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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近年、ガス中蒸発法により作製したPdナノ粒子において強磁性が発現することが確かめられた。このナノ粒子は400Kにおいても保磁力を示し、大きな磁気異方性の存在が推測される。このため、Pdナノ粒子においては軌道角運動量が復活し、スピン軌道相互作用により磁気異方性を増大させている可能性が高い。本研究では、ESRを用いてQバンドでPdナノ粒子のg因子を測定し、軌道角運動量の強磁性秩序への寄与を検討した。
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北嶋 武, Liu Bing, レオーネ スティーブ, 中野 俊樹
セッションID: P36
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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格子歪みによるSi表面上の自己集合Geナノアイランドに、下地Siのパターンが与える影響を調べた。パターン化に電子ビームリソグラフィー後のプラズマエッチングと、タングステンSTM探針によるSiO
2剥離の2通りを適用した。Si(001)メサ構造上部の90nm四方の領域には単一のGeアイランドが形成した。ストライプ構造には30nm径のGeアイランドが形成し、サイズ抑制効果が見られた。
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原 賢二, 秋山 龍人, 高草木 達, 魚崎 浩平, 澤村 正也
セッションID: P37Y
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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コンパクトなホスフィンを末端とするアルカンチオールを合成し、金表面上でのSAMの形成に用いた。高感度反射赤外分光法(RAIRS)における直鎖メチレン部位のC-H伸縮ピークは、高配向のSAM構造を示唆する低波数領域に観測された。さらに、電気化学的分析から求めた表面被覆率は単純な直鎖アルカンチオールの91%という高い値であり、高密度のSAMの形成を示した。形成したSAMは種々の金属中心を高密度に固定化する基盤となる。
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小澤 真一郎, 川村 和郎
セッションID: P38
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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ドーパミン(DA)は、カテコールアミン類の1つで神経伝達物質として生体調節への関与が推定されいる。DAは、生体外において典型的な金属電極では不可逆な酸化還元反応を示す。また、アスコルビン酸(AA)が共存する場合、AAとDAの酸化波が重複してDAのみの同定・定量は困難となる。本研究では、DAの電気化学的同定・定量を目的にし、カルボキシル基などの官能基を末端に持つ様々なチオール化合物を用いて作製した自己組織化単分子膜(Self-assembled monolayer:SAM)修飾電極を用いてDAの電気化学応答について検討した。
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園田 憲太郎, 中西 周次, 深見 一弘, 中戸 義禮
セッションID: P39
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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拡散支配下で進む金属の電析反応においては樹枝状の結晶が成長する。我々はこれまでに、電気化学系では樹枝状結晶が振動成長し、その結果、微細周期構造が自己組織化形成される場合があることを見出してきた。今回、我々は樹枝状結晶を液液界面で振動成長させることで、2次元的な微細周期構造を持つ薄膜が得られることを明らかにし、その機構解明を行った。
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中山 泰生, 松田 巌, 山崎 詩郎, 長谷川 修司, 市川 昌和
セッションID: P40Y
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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直径10nm以下のGeナノドットを超高密度で形成した酸化Si表面の電気伝導度をマイクロ4端子法によって測定した。ナノドットの成長に伴う電気伝導度の増大は、ドットと下地Si基板とが極薄酸化膜によって隔てられている非エピタキシャルドットより、直径1 nm程度の小孔を通して直に接触しているエピタキシャルドットの方が明確に大きいことが判った。ドット間の伝導度の温度依存性や伝導機構の詳細についても議論する。
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北嶋 武, 小野 真, 中野 俊樹
セッションID: P41
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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LCD用TFT薄膜形成に希ガス希釈酸素プラズマによるシリコン酸化が検討されている。今回、プラズマ診断とシリコン酸化膜形成およびAFM薄膜評価を行ない、酸化膜表面への酸素ラジカルのフラックスと形成膜の関連について調べた。プラズマ中の準安定酸素原子O(
1D)はArおよびKr(99%)希釈により倍増し、Si(001)面へ形成した酸化膜はAFMによる絶縁測定により純酸素プラズマの結果と同等の膜特性を得た。
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東 康史, 尾高 憲二, 黒河 明, 藤本 俊幸, 小島 勇夫
セッションID: P42
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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我々は膜厚を特性値とし、その不確かさを一分子層レベルとした極薄SiO
2/Si膜標準物質の開発を行っている。特性値の決定にはX線の波長と走査角度を基準として膜厚を決定できるX線反射率法(XRR)を用いる。標準物質の開発および実際の使用の際に問題になるのは表面汚染の問題である。講演では膜厚計測における汚染の影響や清浄効果などについて、XRR、X線光電子分光法、昇温脱離法等で調べた結果について示す。
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薄井 洋行, 向井 聡史, 保田 英洋, 森 博太郎
セッションID: P43
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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MBE 法により Si(100) 表面上に成長させた GaAs ナノ結晶の形態と格子整合性を TEM 観察により評価した。GaAs ナノ結晶は、各辺が <011> 方向に沿った長方形の (100) 面の底面と、4つの {111} ファセット面で囲まれた hut cluster 型の形態をとることが分かった。また、長方形底面の短辺に平行な GaAs {011} 格子面のみが Si の {011} 格子面と整合するように歪んでいることが分かった。
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栗本 裕史, 小松 直佳, 木村 千春, 青木 秀充, 杉野 隆
セッションID: P44
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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ワイドバンドギャップ半導体であるSiCを用いたパワーFETを高性能化する為には、ゲート絶縁膜の容量を増大する必要がある。今回、高誘電率(High-k)膜としてAlSiOを用いてSiCに適用する際、中間層にBCNO膜を挿入した構造を提案した。AlSiO/BCNO/SiC MIS構造を作製すると共に、電気特性評価を行った。
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徳田 規夫, 三木 一司, 梅沢 仁, 李 成奇, 小倉 政彦, 山部 紀久夫, 大串 秀世, 山崎 聡
セッションID: P45Y
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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水素終端ダイヤモンド表面は水素終端Si表面と比べても非常に安定であり、p型表面伝導層といったユニークな特徴を持つ。今回、1μm×1μmのダイヤモンド(111)メサ上へステップすら含まないステップフリー表面の形成に世界で初めて成功した。当日は詳細なAFMの結果を示し、well-definedダイヤモンド表面の形成について議論する。
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河村 裕一, 井上 直久
セッションID: P46
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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分子線結晶成長法(MBE)によりInP基板上のInAsSbN赤外量子井戸レーザダイオードを作製し、その発光特性のアニール効果について調べた。その結果、600℃、30秒のアニールにより、低温においては、発光強度は約一桁増大し、ピーク波長も15meV高エネルギー側にシフトした。ただし室温付近においては、発光強度の増大はほとんど観測されずピーク波長のシフトも観測されなかった。またアニールによりレーザ発振閾値がわずかに低下し、210Kにおいて波長2.28μmのレーザ発振を実現することが出来た。
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高橋 裕也, 富樫 秀晃, 加藤 篤, 朝岡 秀人, 今野 篤史, 末光 眞希
セッションID: P47
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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Si(110)面は、デバイスの高速化および高集積化の点から次世代CMOSテクノロジーに必須の活性面として注目を集めている。こうした重要性にも関わらず、Si(110)面に対し、そのデバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程はこれまでほとんど解明されて来なかった。我々は走査型トンネル顕微鏡(STM)を用い,酸素ガスを用いたSi(110)-16x2 清浄表面への初期酸化過程を観察し、アドアトムに関連する段階的に進行する酸化状態を見出した。
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加藤 篤, 富樫 秀晃, 今野 篤史, 成田 克, 山本 喜久, 寺岡 有殿, 吉越 章隆, 高橋 裕也, 朝岡 秀人, 末光 眞希
セッションID: P48
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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Si(110)面は、デバイスの高速化および高集積化の点から次世代CMOSテクノロジーに必須の活性面として注目を集めている。こうした重要性にも関わらず、Si(110)面に対し、そのデバイス作製の鍵を握る極薄酸化膜の初期形成過程はこれまでほとんど解明されて来なかった。我々はリアルタイム放射光光電子分光法を用い,酸素ガスを用いたSi(110)-16x2 清浄表面への初期酸化過程を観察した。
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吉武 道子, ネムシャク スラボミール, リハチ ヤロスラバ
セッションID: P49
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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アルミを含有する合金を、超高真空中、最適化された温度・酸素分圧において酸化し、アルミナ膜成長を制御することで、NiAl(110)およびCu-9Al(111)単結晶表面上に、原子レベルで平坦なエピタキシャルアルミナ膜を成長させることに成功した。
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伊勢 恵, 藤井 政俊, 加藤 直
セッションID: P50
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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原子移動ラジカル重合(ATRP法)を用いた重合では、成長鎖の分子量分布幅を狭める事が出来ると知られている。本研究では、ポリスチレンのグラフト鎖が伸びきり鎖長にも匹敵するほど高濃度に伸張した濃厚ブラシの合成を試みた。反応開始剤として開始基であるクロリドを含むCTCSを用い、これをSi基板上に固定させて合成を行った。さらに、IR測定、エリプソメトリー測定を行い、このポリマーブラシの物性評価を行った。
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元谷 卓, 落合 鎮康, 水谷 照吉
セッションID: P51
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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有機トランジスタには、軽量、フレキシブル、低温プロセス等の特徴があり、大面積デバイスを低価格で作成出来る事から今後の展開が期待される。有機トランジスタの活性層に使用されるπ共役系高分子薄膜では分子間の伝導がホッピングとバンド伝導に支配される可能性が高い。移動度の向上には、配向、配列の優れたP3HT薄膜を作成する必要がある。そこで、今回は溶液法で作成されたP3HTの表面形状と配向を検討した。
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水口 将輝, 鈴木 義茂, 長浜 太郎, 湯浅 新治
セッションID: P52Y
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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トンネル磁気抵抗素子の表面構造を、STMによって観察した。以前から用いられているアルミナバリア、および、室温で高い磁気抵抗比を呈するMgOバリアの二種類の障壁を用いた磁気抵抗素子をそれぞれin-situ観察した。いずれの素子においても、障壁層は極めて平坦な構造となっており、これが電子の散乱を低減し、スピン依存伝導を促していることが分かった。また、STSによる障壁層のI-V特性も併せて調べた。
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園田 勉, 加藤 清隆, 全 仁秀, 朝比奈 正
セッションID: P53
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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ポーラスアルミニウム材料の不足する機械的特性の改善を目指して、Al粉末の燒結過程において、粉末粒子相互の連結・結合性の向上を図るとともに、ポーラス構造を高度に制御する技術を確立するために、Al粉末粒子表面の調製を検討した。 原料Al粉末粒子を減圧された真空チャンバー内で攪拌させた状態で、同粉末粒子表面上へSnのスパッタ蒸着を試みた結果、粉末粒子表面上にSnが蒸着されていることが分析的に確認された。
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牧 圭一, 袁 帥, 森 浩亮, 大道 徹太郎, 片山 巌, 山下 弘巳
セッションID: P54
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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NH
4F共存水熱条件下でTiO
2を合成し、フッ素と窒素を共ドープしたTiO
2光触媒を調製した。XRD測定より、結晶性の高いアナターゼ型のTiO
2が析出していた。UV-vis吸収スペクトルより、可視光の吸収がみられた。また、水吸着等温線より、表面が疎水化されていることが確認された。さらに紫外光、可視光照射下で水中の希薄有機物の分解反応に高い光触媒活性を示した。
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大塲 由香子, 枝元 一之, 小澤 健一
セッションID: P55
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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ZnO(1010)表面上の吸着Cu層の電子状態と、それに及ぼす前吸着H
2Oの効果について角度分解光電子分光法を用いた研究を行った。ZnO表面上の吸着Cu層においては、室温では銅酸化物の形成は見られず、CuとZnOの相互作用は極めて弱いことが示された。しかし、H
2O修飾表面では銅酸化物が形成され、これはCuが表面と強く結合した結果を示すものである。
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中井 郁代, 渡邊 一也, 松本 健俊, 中越 修, 高木 紀明, 松本 吉泰
セッションID: P56
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
会議録・要旨集
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Ag(110)表面に形成されたAgO一次元鎖において、末端部及び熱揺らぎによって生じた断裂部がCOなどに対して高い反応性を示すが、その起源は明らかではない。鎖の構造と反応性の相関を明らかにするため、STMの結果と比較しながら、密度汎関数理論(DFT)とモンテカルロ法を用いた研究を行った。鎖の末端に酸素原子が露出していること、鎖の秩序性が温度に著しく依存することなどが原因であることを明らかにした。
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辰巳 雅俊, 荒木 崇, 森 浩亮, 大道 徹太郎, 片山 巌, 山下 弘巳
セッションID: P57
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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現在資源として豊富で安価なイソブタンを原料としたイソブテンの合成に注目が集まっている。本研究では固体電解質型燃料電池の応用である固体電解質型メンブレンリアクターを用いたイソブタンからの選択的イソブテン合成を試みた。このリアクターはガルバノスタットを用いることにより酸素透過量の制御が可能である。また気相酸素ではなく表面拡散酸素と反応するので、生成物の高い選択性が達成できた。
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遠藤 理, 辻 敬太, 尾崎 弘行, 真崎 康博
セッションID: P58
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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鎖状分子が長軸を表面に平行にして吸着したAu(111)電極の硫酸水溶液中における電気化学反応を、サイクリックボルタンメトリーおよびin-situ 赤外反射吸収分光により検討した。その結果、(1x23)構造から(1x1)構造への転移が起こる電位域で鎖状分子の配座、配向変化が起こり、生じた表面の空隙にまず水分子が、より高電位側では硫酸イオンが√3×√7構造を形成できる程度まで吸着することが分かった。
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後藤 博道, 遠藤 理, 尾崎 弘行
セッションID: P59
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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電気化学的に形成したAgBr単層/Ag(111)(7x7)に紫外線を照射した際の光化学反応とその表面におけるH2O分子の共存効果をサイクリックボルタンメトリー(CV)および走査トンネル顕微鏡観察(STM)で検討した。その結果、単層AgBrの紫外線による還元がCVで確認でき、また還元の際に経時変化する凹凸が生じることや低温での紫外線照射後、その表面にH2Oを吸着させるとtriangle型の構造が形成されることがSTMで確認できた。
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三浦 祐生, 三村 直樹, 森 浩亮, 大道 徹太郎, 片山 巌, 山下 弘巳
セッションID: P60
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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孤立状態の酸化チタン種をもったシングルサイト光触媒と光析出法を利用して、従来法では調製が困難なナノサイズ金属触媒を簡易なプロセスで合成した。Ti含有ゼオライトに光析出法でPdを固定化すると(PAD-Pd/TS-1)、含浸法に比べ高分散にPdナノ粒子を担持することができた。このPAD-Pd/TS-1触媒は、水素・酸素から過酸化水素を直接合成する能力が高く、フェノールの酸化反応にも高い活性を示した。
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野瀬 博之, 袁 帥, 森 浩亮, 大道 徹太郎, 片山 巌, 山下 弘巳
セッションID: P61
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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含浸法を用いて窒化珪素・酸化珪素・炭化珪素に酸化チタン光触媒を固定化した。担体・焼成温度・酸化チタンの担持量を変化させることで、高い活性をもつ光触媒の作製を目指した。これらの光触媒を用いて水中に希薄に存在する有機汚染物質の分解反応を行い、光触媒活性を比較した。また反応後の分離回収を容易にすること目的とし、窒化珪素担持光触媒について圧粉成型したフィルター試料を作製し光触媒活性を評価した。
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島田 真, 森 浩亮, 大道 徹太郎, 片山 巌, 山下 弘巳
セッションID: P62
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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TiO2は光触媒として最も広く用いられている。しかし触媒活性を大きく低下させる要因の一つとして光励起により出来た電子やホールが触媒表面に到達する前に格子欠陥にトラップされ、目的の反応に用いられないまま再結合してしまうことが挙げられる。そこで、本研究ではゾル-ゲル法より作製したTiO2粉末の焼成温度を変化させることで結晶性を変え、その光触媒活性との関係について検討した。
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桑原 泰隆, 大道 徹太郎, 森 浩亮, 片山 巌, 山下 弘巳
セッションID: P63
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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ゼオライト多孔質体と酸化チタン光触媒を複合化することにより、気相、液相中の希薄な有機物の高効率な吸着、分解機能が期待できる。また製鉄プロセスで生成される鉄鋼スラグはゼオライト骨格の基本組成であるSi, Al元素を含んでいる。本研究では、鉄鋼スラグを原料としたゼオライト合成を行い、合成したゼオライトおよび、種々のゼオライトに酸化チタンを担持し、酸化チタンの構造と光触媒特性に与える影響を調べた。
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増井 洋介, 森 浩亮, 大道 徹太郎, 片山 巌, 山下 弘巳
セッションID: P64
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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シリカ成分のみからなるゼオライト・メソポーラスシリカ、アルミ含有のゼオライト・メソポーラスシリカを担体として含浸法によりクロム酸化物を担持した触媒系を調製し、触媒中のクロム種の局所構造と光触媒特性を検討した。EXFASやフォトルミネッセンス等の各種分光法により局所構造についての知見を得るとともに、可視光照射下での酸素によるプロパン酸化反応を行い、光触媒特性を評価した。
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相本 健一, 加藤 信彦, 青柳 里果, 飯田 真一, 眞田 則明, 工藤 正博
セッションID: P65
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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Auクラスター一次イオン源を備えたTOF-SIMS装置により、Si基板、Ag基板上に薄く塗布した高分子試料(ポリエチレングリコール:PEG)の分子量分布を測定した。二次イオンの質量、基板金属とのカチオン化、フラグメントイオンに注目して二次イオン強度を評価し、Ga
+一次イオン源の場合と比較した。これにより、高い分子量をもつ有機材料のTOF-SIMS測定におけるクラスター一次イオン源の有効性を検討した.
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樋口 雅浩, 加藤 信彦, 工藤 正博, 青柳 里果
セッションID: P66
発行日: 2006年
公開日: 2006/11/06
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バイオセンサー上のタンパク質の構造および配向性のpH依存性は、その反応性に大きく影響する。本研究では異なるpHで基板上に固定化したプロテインA(PA)のTOF-SIMS測定を行い、pH変化によるPAの構造変化を解析することを目的とする。スペクトル解析には情報エントロピー法を用い、それぞれのpHに起因した質量ピークを選出し、アミノ酸配列と比較することでpH変化によるPAの構造変化を明らかにする。
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