美術教育学:美術科教育学会誌
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美術教育における「遊び」概念の諸相
教師の〈意識-規範・文化〉をふまえて
宇田 秀士
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2017 年 38 巻 p. 77-91

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抄録

本稿は,美術教育における「遊び」概念を対象とした。「遊び」概念が窺える関連著作,「遊び」を活かした実践の先達といえる乾一雄の構想と実践,大阪「Doの会」の構想と実践,文部省・文部科学省「造形遊び」の成立と展開,芸術概念の拡がりの中での教育実践の展開などの歴史的事象をタテ軸に,その背景にある社会的・文化的状況をヨコ軸にそれぞれおき,美術教育の実態における教師の〈意識-規範・文化〉をふまえて,メタ次元から構想し論じた。その結果,「遊び」概念の諸相を,斯界の教師の〈意識〉の基盤としての「自由への志向」,初等教育段階に適した様相を呈する「主体的な活動を生み出す内発的な動機づけ」,初等教育終盤から中等教育段階に一層適すると考えられる「芸術概念の拡がりがもたらす柔軟な思考への誘い」として示し,考察した。

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© 2017 美術科教育学会
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