主催: 公益社団法人 日本食品科学工学会
会議名: 日本食品科学工学会第72回大会
回次: 72
開催地: 日本大学生物資源科学部 湘南キャンパス
開催日: 2025/08/27 - 2025/08/29
【目的】アマランサスおよびチアシードはそれぞれ植物の種子であり,穀類として食べられている.これらの穀類は,タンパク質や脂質,ビタミン,ミネラル等が含まれ,栄養価が高いことから注目されるようになった.しかし,知名度の低さなどから日本では十分に普及・活用されていない.本研究では,アマランサスおよびチアシードの付加価値向上や利用促進を目的とし,生理機能と含有成分に関する研究を行ったので報告する.
【方法】インド産アマランサスおよびメキシコ産チアシードをそれぞれ70% エタノールで抽出し,各抽出物の生理機能評価を行った.4-methylumbelliferyl oleateを基質として,酵素反応後に生成した4-methylumbelliferoneの蛍光強度から膵リパーゼ阻害活性を評価した.さらに,グルコースとウシ血清アルブミンの糖化反応により生成した蛋白質糖化最終生成物(advanced glycation end products:AGEs)の蛍光強度を測定することで,抗糖化活性を評価した.ポジティブコントロールとして,膵リパーゼ阻害活性試験では没食子酸,抗糖化活性試験ではアミノグアニジンを使用した.また,アマランサスおよびチアシードの含有成分の分析を行った.
【結果】アマランサスについては,膵リパーゼ阻害および抗糖化活性試験のいずれにおいても弱い活性が認められた.一方,チアシードについては,両試験においていずれもポジティブコントロールを上回る高い活性が確認された.以上の結果から,アマランサスおよびチアシードは,肥満やAGEsが生体内に蓄積することで引き起こされる疾病の予防につながる可能性があると考えられる.各抽出物の含有成分の分析をしたところ,アマランサスでは4-ヒドロキシ安息香酸とバニリン酸,チアシードではフェルラ酸とロスマリン酸を検出した.現在,各含有成分の活性評価と定量分析を進めており,併せて報告する.