主催: 日本経営学会
会議名: 日本経営学会第87回大会
回次: 87
開催地: 関西学院大学
開催日: 2013/09/04 - 2013/09/07
p. 41-51
現在の企業経営の「危機」とはプログラム委員会の考えるものではなく,企業経営に対する社会の厳しい対応のためゴーイングコンサーンたる企業経営が保証されていない点こそが「危機」である。この点は原発事故を引き起こしたにもかかわらず, イノベーションを起こさずに原子力発電に固執した電力産業,イノベーションを起こしたもののグローバル競争に敗れてリストラを繰り返すエレクトロニクス産業,から明らかである。電力産業からはイノベーティブな経営行動をいかにして起こさせつつ,公益事業としての責務を果たすのかを,エレクトロニクス産業の例からは電子部品産業の構造を把握し,求心力を保持しつつ多様性を担保できるような組織をどのように作るのか, また生産現場に埋め込まれるような生産システムをどのように作るのかを議論するべきなのである。企業経営が社会から再び認められるように, 経営学は議論する必要がある。