消費者行動研究
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論文
コミュニティ意識の規定要因
互恵性期待と外集団脅威の観点から
上元 亘
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2017 年 23 巻 2 号 p. 2_79-2_98

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抄録

企業のマーケティング活動の関係性構築において、財の消費を促すコミュニティの創造と強化の重要性が高まっている。コミュニティにおける成員間の相互作用が財の消費を促進させることは多くの研究で検証されてきたものの、そうしたコミュニティの規定要因は社会的コミュニティと心理的コミュニティという、コミュニティの種類によって異なる理由がこれまでに明らかになっていなかった。本研究では社会心理学における知見から、成員間の相互依存性の高い社会的コミュニティにおいては一般的互酬性仮説に基づく互恵性期待手がかりによってコミュニティ意識が生起し、成員間の相互依存性の低い心理的コミュニティにおいては社会的アイデンティティ理論に基づく外集団脅威手がかりに基づきコミュニティ意識が形成することを仮説として設定し、実証実験によりそれらを検証した。その結果、コミュニティの性質によってコミュニティ意識の形成過程が異なることが、限定的ではありながらも実証された。

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© 2017 日本消費者行動研究学会
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