日本接着学会誌
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研究論文
弾性系解体性接着剤と接着強度,解体性の評価
石川 博之瀬戸 和夫中川 雅博岸 信夫牧野 雅彦佐藤 千明
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2004 年 40 巻 5 号 p. 184-190

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抄録
 異種材料を弾性系接着剤により接着して構成された複合建材を,廃棄時に加熱するだけで分離できるようにし,リサイクルを可能とする「解体性接着技術」を開発した。百数十度の加熱により,接着剤ポリマーの柔軟化と熱膨張性マイクロパルーンの膨張が同時に起こることで,接着力を失い容易に分離可能となる。 本論文では,リサイクルが困難な金属との複合体である,金属とセメント板,石膏ボード,樹脂板の分離性検討を報告する。弾性系解体性接着剤は,マイクロバルーンを5~15%配合した組成が接着性と分離性の両立に有効であった。促進耐久性評価として,60℃で30日間暴露した後も接着力の低下は認められず,またその後の150~180℃で2分間の遠赤外線加熱において分離も容易であった。開発技術において,接着工法は従来の接着剤と同様,また加熱分離作業は数分と非常に短時間でよく,性能のみならず,工法面,コスト面においても有効な技術と考えられる。
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© 2004 一般社団法人 日本接着学会
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