糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
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セッションID: AS-1-4
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シンポジウム:糖尿病における心血管疾患の病態解明の現状
高尿酸血症患者の血管内皮機能障害
*加藤 雅彦
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キーワード: 高尿酸血症, 血管内皮
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抄録
【目的】未治療高尿酸血症患者の血管内皮機能が健常者に比し障害されているか検討すること。【方法】対象は性、年齢、BMIをマッチさせた17例の未治療高尿酸血症(HU)患者と9例の健常者(C)。血管内皮機能を超音波を用いた反応性充血時の上腕動脈血流依存性血管拡張反応(Flow-mediated dilation:FMD)を内皮依存性血管拡張反応、ニトログリセリン舌下後の血管拡張(Nitrate-induced dilation:NID)を内皮非依存性血管拡張反応として評価。さらに、17例中12例の未治療HU患者にallopurinol 50mg/dayあるいはbenzbromarone 25mg/dayをランダムに割り付け、3ヶ月間治療後にFMDとNIDを再評価した。【成績】治療前、FMDはHU患者にて有意に障害されていた(HU vs C: 4.0±0.7% vs 6.4±0.8%, p=0.044)が、NIDは(HU vs C: 12.3±1.0% vs 11.8±2.3%, p=0.82)と有意差を認めなかった。3ヶ月間の治療後、血清尿酸値は8.5±0.3 mg/dlから6.7±0.3 mg/dlへ有意に低下し、血圧、脂質、血糖において有意な変化は認めなかった。治療により、FMDは3.4±0.6%から5.8±0.7%へ有意に改善し、血清尿酸値の低下の程度とFMDの改善度には有意な相関が認められた(r=0.587, p=0.045)。【結論】未治療高尿酸血症患者の内皮依存性血管拡張反応は健常者に比し障害されていた。さらに血清尿酸値を薬物治療によって低下させることにより、内皮依存性血管拡張反応の改善が認められた。血清尿酸値は血管内皮機能障害のリスクファクターの一つである可能性が示唆された。
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© 2005 日本糖尿病学会
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