糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
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セッションID: CS-1-2
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シンポジウム:私は療養指導士の資格をこのように活用している
糖尿病療養指導士の活動の実際(看護師の立場から)
*川上 知恵子
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抄録
糖尿病療養指導士が発足し5年になるが、精力的に活動を開始された施設や何も変わらない施設など様々であろう。当院は昭和58年頃より、糖尿病教育において力を入れるようになり糖尿病専門病棟を開設、教育入院が開始された。しかし、精力的に関わっていた医師がいなくなったこと、また病院の運営体制の変更により、専門病棟は混合病棟となり、教育入院も中止となった。糖尿病教育に精力的であった看護師達も毎日の処置・ケアに追われ、糖尿病教育が後回しになるなど業務への負担が募り退職や移動し分散してしまった。しかし、院内には、糖尿病教育に関心のあるコメディカルが主となり「院内糖尿病研究会」を発足していた。そのため、コメディカルの連携は充実していた。そんな折り、糖尿病療養指導士制度が発足した。 糖尿病療養指導士制度が発足してからは、医師が主軸でなくても「医師の応援を受けながら療養指導士ができることをしていこう」と考え方を切り替え、患者の様子が最もよくわかりマネージメントしやすい立場にいる看護師が音頭をとることにした。そして、以下のことを実施した。1.入院患者対象の「糖尿病教室」2.外来患者対象の公開糖尿病教室「基礎編・応用編」3.健診で生活習慣病を指摘された受診者対象の「健康教室」4.糖尿病教育用「教本」の作成 5.糖尿病治療に関する情報の発信 6.インスリン・SMBG指導及び病棟スタッフの教育 7.患者会 8.糖尿病支援外来の継続 当院の糖尿病療養指導士(看護師)は6名で分散している。しかし、自分たちから発信することで「糖尿病療養指導士」の存在を院内に認めてもらえつつあると実感している。今後は地域へ向けて、「糖尿病療養指導士」の存在を認めてもらえるよう活動を広げることが必要と思う。
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© 2005 日本糖尿病学会
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