糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
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セッションID: CL-2
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レクチャー:糖尿病療養指導に必要な知識(1)
糖尿病の成因と分類
*西 理宏
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抄録
糖尿病の分類:1999年に発表された日本糖尿病学会の「糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告」では糖尿病を成因と病態・病期の両面から分類している。病態・病期の面では成因にかかわらず,高血糖・耐糖能の程度に応じて,正常領域,境界領域,糖尿病領域に分ける。糖尿病領域はさらにインスリンが生存に必要か否かによりインスリン依存状態,非依存状態に分類する。インスリン非依存状態をさらに高血糖是正にインスリンが必要かどうかで2分する。成因による分類では1型,2型,その他の特定の機序,疾患によるもの,および妊娠糖尿病に分類されている。1型糖尿病は「自己免疫性」と「特発性」に分類される。その他の特定の機序,疾患によるものはさらに「遺伝因子として遺伝子異常が同定されたもの」と「他の疾患,条件に伴うもの」に分類されている。このように成因面と病態との両面から分類することにより,1型糖尿病のハネムーン期(1型であるが,インスリン非依存状態)あるいは2型糖尿病でも感染などによりケトアシドーシスに陥った例(2型であるが,インスリン依存状態)などを矛盾無く分類できる。糖尿病の成因:1型糖尿病(自己免疫性)の成因も2型同様に遺伝因子と環境因子の相互作用によると考えられている。遺伝因子で最も関与の強いものはHLAであり,1型糖尿病の疾患感受性,疾患抵抗性のHLA遺伝子型が明らかになっている。インスリン遺伝子やCTLA-4,Lyp,SUMO4など他の感受性遺伝子も明らかにされてきている。環境因子ではウイルス感染や牛乳保育などの関連も注目されるが,詳細はいまだ明らかではない。2型糖尿病の遺伝因子としてはカルパイン10,アディポネクチン,PPARγ,アミリンなどがあり,また多くの疾患感受性領域も同定されている。環境因子に関しては近年の我が国での2型糖尿病の激増の原因とされている高脂肪食,運動不足による肥満とくに内臓肥満が重要である。その他の糖尿病ではMODYを中心に遺伝子異常による糖尿病が数多く同定されたが,多くは転写因子の異常であることは注目される。今回は1999年の日本糖尿病学会の委員会報告に基づき,糖尿病の成因,分類について概説する。
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© 2005 日本糖尿病学会
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