糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
セッションID: AL-5
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レクチャー:EBMから見た糖尿病における心血管疾患予防の重要性
Japan Diabetes Complication Study(JDCS)
*曽根 博仁赤沼 安夫山田 信博
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抄録
2型糖尿病患者には心血管疾患が多く合併することが知られるが、日本人2型糖尿病患者における心血管疾患に関するデータは未だ十分でない。また欧米の大規模臨床研究のエビデンスを日本人糖尿病患者の診療に適用する際には、日本人患者と欧米人患者との病態背景の差を考慮する必要があるが、その差違に関するデータも多くない。
平成8年度に開始されたJapan Diabetes Complication Study(JDCS)は、欧米人以外の2型糖尿病患者を対象にした世界初の大規模臨床介入研究である。登録されている患者は全国59ケ所の糖尿病専門施設に外来通院中の2205名(開始時平均年齢59歳、平均HbA1C7.7%)の方々である。開始後、血糖コントロール、血圧、脂質、細小血管合併症(網膜症や腎症など)、大血管合併症(虚血性心疾患や脳梗塞など)などの項目について、毎年調査を継続して8年目の現在に至っている。
このデータベースの解析により、最近の日本の2型糖尿病患者における心血管疾患を含む各種血管合併症の発症率、発症のリスクファクター、治療内容などが判明した他、日本人糖尿病患者と白人患者の病態背景が大きく異なることもわかってきた。その結果、日本人糖尿病患者に最適化された心血管疾患の予防・治療エビデンスを確立するためには、日本人患者の大規模臨床研究によるエビデンスが必要であることが明らかになり、本研究の今後の継続により、将来の日本の糖尿病診療に貢献する多くのエビデンスが期待される。
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© 2005 日本糖尿病学会
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