抄録
本稿では,日本の温室効果ガス排出量と,国内大都市の例として北九州市の温室効果ガス排出量を概観したうえで,市レベルの温室効果ガス排出量推計手法の問題点を指摘した。すなわち,全国あるいは都道府県の排出量を,市内の活動量によって按分する現在の方法では,市の施策や市民の取り組みの効果を適切に反映し,効果を分析することが不可能である。そこで,家庭・業務・運輸の各部門における詳細なエネルギー消費量の把握に向けた取り組みや技術動向について整理した。カーボンニュートラルを達成するためには,データの収集・分析から始める必要がある。