画像電子学会年次大会予稿集
Online ISSN : 2436-4398
Print ISSN : 2436-4371
Visual Computing グラフィクスとCAD 合同シンポジウム2006
セッションID: 06-43
会議情報

12:00-14:00 ポスターセッション 座長:吉田 典正(日本大学)
FEMを用いた紙の破断シミュレーション
*佐藤 崇雄藤澤 誠三浦 憲二郎
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
近年CG 製作のために物理法則に基づくシミュレーションを用いる手法に関する研究が盛んに行われている.紙は日常生活において身近な存在ではあるが布に比較して折り目の表現方法や破断の取り扱い,質感の表現が煩雑であるためCG への応用を意図した研究があまり盛んに行われていない.そこで,本研究は紙に関する研究の第1 歩として,物理法則に基づいた紙の破断シミュレーションを行いその結果をCG に利用することを目的とする.破断シミュレーションは,まず紙を三角形メッシュでモデル化しそのモデルに対して有限要素法を用いて変位と応力を計算する.得られた応力より破断位置と亀裂の方向を計算し,亀裂を表現するようにメッシュの再構築を行う.さらに,亀裂により生成されたメッシュの境界として折れ線で表現された破断面に対して,turbulence function を用いて面を複雑化しそれをテクスチャとして生成,そのテクスチャをマッピングすることで破断時に顕在化する紙の質感を表現する.破断面をturbulence function によって複雑化することにより,破断形状はメッシュの大きさにあまり依存せず,メッシュの要素サイズを比較的大きくすることで破断シミュレーションをほぼリアルタイムで実現した.
著者関連情報
© 2006 一般社団法人 画像電子学会
前の記事 次の記事
feedback
Top