日本建築学会論文報告集
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都公社住宅における居住者の人口構造に関する調査・研究
上野 淳
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1977 年 252 巻 p. 71-78

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抄録

以上に渡って都公社住宅における居住人口の構造について考察を行なってきたが, このうち都営住宅及び公団住宅(首都圏・賃貸)におけるそれとの比較検討によって明らかとなった, 首都及び首都圏における3つの主要な公的集合住宅(賃貸)のそれぞれの人口構造の特性及び相違点について主なものをまとめると, (1) 都公社(賃貸)における居住人口の構造は, 公団のそれと, 新規来住家族型構成・残留率・児童生徒数などの経年変動の傾向などにおいて, おおむね近似したものとなっている。(2) 都営1種の新規来住家族型構成は, 公社賃貸3寝室及び公団同と, その傾向において著しい相違はないが, 残留率が都営1種における方が高いなどの点から, その後の家族型構成の経年変動の傾向及び児童生徒数や老人数の経年変動の傾向などにおいては, 著しい差異がある。(3) 都営2種の新規来住家族型構成及び残留などは, 都公社・賃貸及び公団同のいずれとも, 顕著に異なるものとなっている。などである。

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© 1977 一般社団法人日本建築学会
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